天気予報は悪天候を予測してたのですが…やはり表銀座を歩いて下山したい…!というよりは横尾から上高地までの10キロの林道歩きが苦手でして…結局下山せずに縦走を続けることにしました。
ええ、悪天候予報が出ているんですもの…景色が良いわけ…あるわけないさ〜。
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(1)新穂高温泉
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▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(4)槍ヶ岳山荘
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(5)表銀座を下山
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登り登山道復活…水俣乗越からヒュッテ西岳
水俣乗越から上高地への下山はしなかったのですが…
けっこうな時間、水俣乗越で悩んだんですよ
悩むコトにも時間はかかるので、時間を無駄にしないためにも行動食のおにぎりを食べながら、地図を見て悩む。
食べて…食べて…お腹が満たされてくると、人間ってポジティブ思考になりません?
今回の登山、振り返ってみるとココで登る選択を選んだのは大正解だったんですが…その選択をした一番の要因は単にお腹がいっぱいになってポジティブになったから…です。
安い女の私は、おにぎり1個で前向きになり水俣乗越から西岳方面へ向けて登山を続行することにした。
槍ヶ岳から水俣乗越までは下り一辺倒だったが、水俣乗越から西岳へは登り一辺倒。
それもけっこう急な上りだ。
三点支持で岩場を登った先にはハシゴが待ち受けていたり…
ハシゴを登りきったら、右手が切れ落ちた細い橋が待ち受けていたり…
その先には、またもや三点支持を必要とする岩場が待っている。
その先も…ハシゴ…。
デモネ、急な斜度で高度を上げていくのは、けっこう好みなタイプの登山道。
これでもか!これでもか!の登りわんこそばを登りきった時の達成感はいいものよ。
んが。
この先もまだまだ登るってことを示してくれる山の斜面
と
登りきっても絶景の御馳走はないよ〜!っ
て言っている山頂あたりに濃ゆくかかったガスがイジワル!
その後も痩せ尾根を登る。
この写真だと細いとこを垂直に登るように見えますが、実際は水平移動です。
こうして歩い程度登ると、緑の登山道。
ココで一息入れたいところだが…
ガスだよ。
ガスめ〜とボヤきながら進むと…岩場。
しかも水俣乗越スグの岩場よりも更にレベルが高い急斜な岩場のご登場。
ここらですれ違ったノーストックの二人組が、私とすれ違った直後に
こんなとこストック付いて歩けないよな〜
って言ってた。
でも、この先は畳んで片方の手にぶら下げようと思ってた…。
もしかしたら、私とは全く関係なく言っていたかもしれないがチョット凹んじゃうね。
単独だと、ガスってると…なんでも被害妄想が強くなるのよ私。
まずは鎖場をカニのように渡り…
その先に現れたのはチョー!長いロングロングアゴーなハシゴが出てきたよ。
昨年ココを下った時は怖かったな〜。
昨年通った時の写真を下にアップしますが…
長さがわかる???
でも今回は上りだから…
とにかく長いのよ!このハシゴ。
踏み外したりしたら…ピューって何メートル落下していくのかしら?
で、ハシゴが終わったと思ったら…
その先にはハシゴ
またまたハシゴ!
う〜ん…ココを通った一番目の人、尊敬するわ。
その人は…やはり小林喜作さん?
ここ喜作新道とも言いますよね。
コトバンクで小林喜作さんを検索したところ…喜作さんは大正7年から11年にかけて大天井岳から東鎌尾根を経て槍ケ岳に通じる道を一人で切り開いたとか…。
もう100年以上も遠い昔にそれだけのコトができる人が現代のギアで登山をしたら…どんだけ超人的な登山をするのだろうか…。
喜作さんの事をいろいろと考えているウチに、やっとヒュッテ西岳へ到着した。
8時46分ヒュッテ西岳に到着
はい、安定のガスまみれ。
そんな中、小屋からの暖かいメッセージが嬉しい…。
昨年、通過した時はなぜか一枚も撮っていなかったヒュッテ西岳だったので、今回は忘れず記念撮影。
こちらのテント場も槍ヶ岳が真正面に見えて素敵らしいが…今日は見えないだろうな〜。
ガスにまみれた稜線歩き…ヒュッテ西岳から赤石岳
ヒュッテ西岳から次のポイントの赤石岳へ向かって歩き出す。
ここさ〜昨年通った時はお花と緑のコラボが素敵だったよね〜。
今回もお花は咲き誇っています。
白いもやもやの中で…。
風景を愛でつつ、稜線を歩くのが今回の楽しみだったはずなのに…
ガスで周りが見えないため、テンションダウン。
本来なら進行方向の左手にどっかーん!と槍ヶ岳を始めとする北アルプスの山々が見えているはずなのに〜!
昨年の美しい記憶のまま、表銀座縦走は留めておくべきだったか…?
無駄な抵抗とは分かりつつ、山に向けて息をフーフーする。
私の口から出るのはくさい息だけで、山にかかったガスはピクともしない。
ガスの中、トボトボ歩いていくと、ケルンが現れた。
ガスの中で見るケルン…ケルンの意味を知った今。
その姿はかなり寂しく感じます。
参照記事:登山用語「ケルン」
朝はピカピカに晴れていたのに、なんでこんなにガスが湧いてきたんだろ?
時間はまだ9時じゃないの!
ケチをつければつけるほど、ガスが濃くなってきた気がする。
今回の登山、バスの予約をした時点では晴天予報だったのよね〜。
ああ、青空と緑と黄色・白色との花のコラボがもう一度見たかったな。
まあ、ガスでも…これだけ咲いていれば十分キレイだったんですけどね。ヘヘ。
小さい上り下りを繰り返しながら道は続いていく。
こうしてたどり着いた山頂が
9時40分赤石岳山頂に到着
ねえ、知ってた…?
私の今回の登山で初めて登った山頂よ。
だって、槍ヶ岳へは登ってないんだもの…。
赤岩岳からの絶景は…もちろんガスにまかれて、ない。
ところがですよ!赤石岳山頂を越えたあたりから…ガスが…ガスが薄くなってきた!
槍ヶ岳はガスががっしりホールドしていて、見えないんですが…
他の山々がうっすらと姿を見せ始めた
わぉ!
とはしゃぎたくなるけれど、落ち浮いて〜落ち着いて〜
ちょっとの晴れ間に何度だまされたことか!
調子に乗った時に何度転んできたことか!
ふふん!だまされないんだからね!
と毒づきながら歩いていくと、ガスがところどころ切れて山々が姿を現し始めてくれたよ!
やったね!水俣乗越で下山しなくてよかったー!
風景も良くなったので、ここで腰をおろして軽食タイム。
まずはコンビニおにぎりをムシャムシャ。
続いて商品名の「たまご」に引かれて買ったまんじゅうも…
食べていると、反対側から30人近い団体が…
ひえ〜何かのツアーかしら…と身構えると、学校の授業???
中学生ぐらいの少年少女たち…自分の年令の半分ぐらいの子たちを見ると、最近心が和むの私。
絶景を見ながら軽食を摂って、体力も回復したので先を急ぐ。
その後も左手に山を見ながら歩く。
山を見ながら歩くって…贅沢ですね〜!ただ、槍ヶ岳だけは…全く見えなかったけれど。
10時39分ビックリ平に到着
なぜ、ビックリなのか?その由来は未だ分からず…。
個人的には…大天井岳側から槍ヶ岳方面へは、まずは鬱蒼とした樹林帯を歩きますが、このビックリ平に着いた途端に稜線歩きになるから
ってコトからビックリ平何じゃないかと思ってますが…。
登るか?迂回か?…ビックリ平から大天荘まで
ええ、ええ、昨年歩いたから、わかっています
このビックリ平から大天荘まで、樹林帯になります。
大好きな稜線歩きとは暫しサヨナラ。
樹林帯に入った途端、暑くなってきた。
時間も11時近くなってきたので、気温が上がるのは当たり前ですね。
樹林帯に入ってスグにハシゴ登場
一年前の山行もけっこう忘れちゃってますね〜。
あとね、登山道の真ん中にフンがあっちにポロ。こっちにポロ。と落ちていた。
間違いなく野生動物のフンだと思うんですが、
まさかね〜?
フンは、さすがに写真には撮らなかったけど…。
犯人は…やっぱり熊…?
さて…私の写真はいい写真を選んでブログに投稿しているのですが、
この登山道から見上げた大天井岳山頂付近はほとんどガスの中でした。
下の写真は奇蹟の一枚です。
ガスに覆われた大天井岳山頂付近を見ていると、またもやネガティブの神様がやって来た。
時間は11時15分。
この時間ならあと3時間歩いて燕山荘まで行けんじゃねえ?
もうすぐ着く大天荘から、テント場のある大天井ヒュッテは1時間。
あと1時間歩いて、大天井ヒュッテでテント泊。
あと3時間歩いて、燕山荘でテント泊。
どっちにする?
どっち!?
こうして、悩みながら歩いているうちに大天荘に着いてしまった。
11時19分大天荘に到着
大天荘でジンジャーエールを購入し、山小屋のお兄さんと会話。
やはり明日は天気が崩れる、早めに下山をできる準備をしておいた方がいいようだ…。よって
燕山荘へ行くことに決めました!
次回「槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(7)」に続きます。