午前中に槍平小屋にたどり着き、次は南岳新道だ!って思っていたのですが…山小屋のスタッフと会話をして考えを改めました。途中でルートを変えるのは本来よろしくないですが、登山道状況によっては変える必要もありだな〜と思った今回のルート変更でした。
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情報収集…槍平小屋
ゆったり楽しむ槍ヶ岳登山をするならば、槍平小屋へ泊まるのが良いと思います。
私が登山初級者、または体力に自信のない方と一緒に槍ヶ岳へ登るなら、槍平小屋で一泊を選択します。
新穂高温泉から槍平小屋までは休憩を含まないコースタイムで4時間ほど、そして槍平小屋から槍ヶ岳山荘までも4時間ほど…一日の行動予定としてはかなりの余裕があるよね?
泊まらないとしても、槍平小屋ではお菓子類や軽食も販売しているし、休憩もしやすい場所なので一度ココで休憩し英気を養ってから槍ヶ岳へ登るのがいい思います。
さて、私も槍ヶ岳に入りますと、そこには水に沈められて冷えた缶ジュースが売られていました。
さっそくCCレモンを購入。
お金を払う時に、山小屋のスタッフに
ネットで道の崩壊が激しいと書いてあったのでちょっと心配なんですが
と、問うたら
鎖場の崩壊、はしごの崩壊はもちろんのこと。
8月第2週の現在、稜線沿いにまだ雪渓が残っており南岳小屋のスタッフが足場を切って通れるようにしてくれたのですが、近日の雨でそれが溶けてスプーンカット状になっていて滑りやすい。
あそこで滑ったら、相当な距離を滑落する、
昨日登って行った女性2人もそこを渡れずに引き返してきた。
な〜んて聞いたら…無理っすね…。
地図を見て…槍ヶ岳までのルートは…現在問題箇所はないと聞いて
ああ、憧れの南岳小屋でのテント泊…
またの楽しみにとっておこう。
地図を見ながらコンビニで買ってきたパンとおにぎりをガツガツ食べ。
全体にかかるコースタイムなどの計画を立て直す。
炭水化物と炭酸ジュースを補給したら、早々に槍ヶ岳山荘へ向かって出発だー!
槍平小屋の外には木製のデッキが設置されていて、このデッキに座って休憩している人も多い。
新穂高温泉から槍ヶ岳山荘間で挨拶したおじさんもこちらで休憩していたので
と、一言声をかけさせて頂いたが…おじさん、ちょっとお疲れ?
槍ヶ岳山荘のテント場は大人気らしいから…自分のペースで着いた時にはもう張れないかも
と弱気モード。
確かに…私の槍ヶ岳はコレで4回目だが、槍ヶ岳山荘へ張れたのは2回、槍ヶ岳からチョット下った場所にある殺生ヒュッテに張ったのが1回。
そして…今回は平日とはいえ、どう考えても3時を過ぎる到着時間…槍ヶ岳山荘のテント場に張れない可能性は高い!
だめなら殺生ヒュッテがある!
あそこなら張れますよ!
おじさんを励まし、そして励まされ槍平小屋を出発する!
そして…おじさんとは再会することは…この後なかった…。
槍平小屋を出て、槍ヶ岳方面への道を歩くと水場とテント場が現れます。
テント場は木もなく、空が開けてるので夜は星空が見えそう!
11時34分槍平小屋のテント場を通過
平日の朝11時30分頃とあって、テントは全然張られていませんでした。
ずっと登り…槍平小屋から槍ヶ岳山荘まで
槍平小屋を出発して槍ヶ岳方面へ歩きだすと…
登り道が始まります。
今までよりチョット斜度が上がってきたかな?
まあ、ここまではゆるい上りだったわけで…でも、あの槍ヶ岳まで登るんだもの…急になるのはわかってたよ。
途中で雪渓も出てきた。
8月2週目あたりでも雪があるなんて…2月辺りだとどんだけ雪深いんだろうか?
雪渓に残った足跡をたどって進んでいく。
先も述べましたが、槍平小屋から槍ヶ岳山荘迄はコースタイムで4時間以上。
しかも槍平小屋からはず〜っと上りですよ。
ちょっとキツイよね。
途中に現れた枯れた沢。
歩く場所は明確に石が転がっていないのでわかりますが、足元ばかりではなく進行方向も確認しながら進む。
ああ…ぜんっぜん!空が近づかない。
ちょっと気持ちキツイなぁ。
それに…とにかく暑い〜!!
黄色いお花がたくさん咲いていたので(なんの花か調べろって…?)
その花を見ながら登る。
個人的には上りのツラサより
と思いながら歩いていました。
暑いとさ、乾くよね、喉。
そんな時に現れたよ、槍ヶ岳への最終水場が。
けっこう地面に密着型の水場だったので飲もうかやめようか悩むが
いいや!飲んじゃえ!
冷たくって美味しかったよ!お腹も壊さなかったよ!
この水場を過ぎると今までの斜面より一層急な斜面と岩場へ。
大喰岳と西鎌尾根に挟まれた飛騨沢へ向かっていくんです。
周りの木々はすっかり低くなって、木々率より空率が上がってきたけれど…稜線はまだまだ遠い。
更に登って行くと森林限界となり…日差しがギラギラ…。
そして進行方向に何やら人と道標が見えてきたぞ!
13時38分千丈沢乗越分岐に到着
この時、な〜んとなくなんですが…人が沢山いるのに、あまり和気あいあいって感じではなかったんですよね〜。
私もあまり人と触れ合うタイプではないんですが、こういうポイントで人と目があったら
こんにちは〜!
とか言っちゃうんだけど…なんかみんな目を合わせないタイプ。私もつられて…無愛想…。
山って…人ってその場その場で顔が変わってくるからそれもまた面白いけど。
ふくらはぎプルプル…千丈沢乗越
千丈乗越分岐には、「なにか困ったことがあったら使ってね〜!」の白い救急箱も置いてあります。
基本は開けないで自分の装備でなんとかなるようにしておきたいですね。
さて…この先道は2つに別れている。
千丈乗越ルートと槍ヶ岳山荘のテント場側から回り込む飛騨乗越ルート。
どちらを選んでも急登。
どちらを選んでもコースタイムは2時間以上。
私は今回、千丈乗越ルートを選択。
分岐点から千丈沢乗越まで一気に上り詰めます。
写真でわかるかな〜?これけっこう急な上りでした。
いつもだったら
げー
と思っちゃうんですが、今日は半年ぶりの北アルプス!しかも風景は最高!
テンション高めに上り始めます。
が!やっぱり急!
一気に槍ヶ岳の稜線に乗るために、ふくらはぎがプルプル来るような斜度を登って標高を上げていく。
私も辛いが、前を歩く人もとっても辛そう!
でも、あの稜線まで乗っちゃえば…そう乗っちゃえばいいんだ〜!と登る。
ふくらはぎの力が必要な程の斜度って想像できますか?
そのくらい急だったんです。ワタシ的には
14時24分千丈乗越に到着
おお〜!ココまでくれば槍ヶ岳までは楽しいだけじゃん!
槍ヶ岳とは反対側は双六岳へと向かうルート。
過去に歩いたんだよね〜
参考記事:単独テント泊で巡る、上高地から槍ヶ岳そして双六岳へ(3/5)
今回は反対に登るわけだ…槍ヶ岳を見ながら登る…きっと楽しいだろうな〜。
ん?
そんなに槍ヶ岳は甘くなかった。
最後の大試練…千丈乗越えから槍ヶ岳山荘まで
目の前に槍ヶ岳が広がっている。
右手下部を見れば見事なカールと山々。
なにこれ!最高のシチュエーションじゃん!
とウキウキ気分で槍ヶ岳へ向けて歩き始めます。
時間は14時を過ぎていたので雲も出てきた。
雷の気配はないようなので、安心して進む。
ところが、夏の空はコロコロ表情を変える。
と思ったら、あっという間に雲が出てきて槍ヶ岳を隠す。
そうよね、やっぱそうなるよね…
私もできれば早い時間に稜線を歩きたかった…。
今日の新穂高温泉の出発時間は朝の7時だったけど…できれば5時には出たかったな。
いい風景を堪能&雷の心配を避けるには早く出発し、出来得る限り午前中に行動を終わらせるようにしたいもんです。
このままガスるのかしら〜?と凹んでいたら…あら!急に晴れた!
しかもヘリコプターが槍ヶ岳山荘に物資を運んできたよ!
あらあら、ガスってきたって凹んでいたのが間抜けだったようね〜。
晴れたじゃん!
って思ってたらまたガス。
もう、こんなのの繰り返しでした。
そして、他にも地獄の繰り返しが始まった。
槍ヶ岳が近くなってきた頃から、槍ヶ岳は姿は見えなくなり…つづら折りの登りが始まった。
右手にテクテク登っては、左に折り返し〜。
左手にテクテク登っては、右に折り返し〜。
うんうんつづら折りってこうよね〜。
って最初は知った顔で登っていたが…このつづら折り兎にも角にも長い!
そして近くにいるはずの槍ヶ岳が近すぎて見えないので…テンション下がる。
今まで色々と登ってきましたが…このつづら折りの上り
富士登山御殿場口から日帰りの9合目と張るぐらい…途方も無い。
と愚痴が声となって出ました。
今度こそ、今度こそつづら下り登りが終わる?そろそろ終わる?まじ終わる?
あたりで途中でこちらを見て微笑んでいる女性が…
私に対してなんでそんな慈悲の笑顔を向けてくれるの…?
ドキドキしつつ、足を進めると…
違った。
雷鳥だ。
そう!その女性の直ぐ側で雷鳥が砂浴びをしている。
こんな近くで雷鳥の砂浴びが見れるなんてラッキーな人だな〜
できれば邪魔をしたくない。
でも、早く槍ヶ岳山荘へ着いて、テント場を確保したい…!
どうしよう、どうしよう、どうしよう〜〜〜!
いいや、行っちゃお。
できるだけそ〜っと歩いたけれど…雷鳥は私が近づくとストストと草むらへ移動していってしまった。
さあ、そこを通過したら…いよいよ槍ヶ岳山荘だー!
って言いたかったけど
ない。
つづら折りゾーンが終わっても、もうチョットだけ登るのよ。
ぜいぜい言いながらようやく到着…!
15時59分槍ヶ岳山荘に到着
今まで、
上高地からぐるっと回って槍ヶ岳山荘
燕岳から表銀座を通って槍ヶ岳山荘
と、一般ルートの槍ヶ岳へ向かうコースは全コース歩いた訳ですが…個人的には今回が一番辛かったです。
さあ!今回も無事に槍ヶ岳山荘のテント場にテントを張れるかな?次回「槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(4)」へ続きます〜。