白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(11)下山

白馬岳から蓮華温泉のタイトル11

二泊三日の長かった山行ももうすぐお終い。ただ…行きはヨイヨイ帰りはコワイ…蓮華温泉から公共のバスで帰ろうと思っていたのに…そのバスがないので、山の麓にある蓮華温泉から下界に帰れない!どうしよう〜!。

関連記事
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(1)猿倉編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(2)白馬大雪渓編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(3)白馬頂上宿舎編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(4)白馬岳編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(5)雪倉岳編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(6)水平道へ編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(7)朝日小屋編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(8)朝日小屋編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(9)五輪尾根編
▶ 白馬岳から蓮華温泉まで単独テント泊で縦走(10)白高地出合編

  にほんブログ村 アウトドアブログへ

目次

悩みながら歩く…兵馬ノ平から蓮華温泉まで

兵馬ノ平から蓮華温泉までのイラストマップ

さあ、今回の登山の最後の通過ポイントの兵馬ノ平までたどり着いた。

兵馬ノ平

兵馬ノ平から山が見える…。
どこだろうか?白馬乗鞍岳?

兵馬ノ平から見る山々

兵馬ノ平はポツンと開けていて、花に囲まれた木道の道が樹林帯へと続いている。

兵馬ノ平から歩き出す

再び樹林帯を歩いて蓮華温泉へ向かいます。

兵馬ノ平からも木道1

あとチョットだ!
蓮華温泉に着いたら…お風呂に入って、お風呂が上がりにビールを飲んで…

ってどうやって蓮華温泉から下界へ降りよう

考える登山者のイラスト2
地図を見ると、蓮華温泉から下界まで果てしなく遠い…とても歩いて下山できる距離じゃない。
※この時の私とっての「下界」は公共機関が通っている場所になります。
そんなことばっかり考えていたら…転んだ。

兵馬ノ平からも木道2

この木道で…今回初の転倒で膝下直下に青あざをこしらえた。
ああ、ゴール近くなって気が緩むとやらかすのよね〜。

気を取り直して、緩やかな上りの木道をひたすら歩く。

兵馬ノ平からも木道3

もう、蓮華温泉近くだろうけど…前後左右だ〜〜〜〜〜れも居ないので!熊鈴が手放せない。
最近は山奥より街近くの方が熊の出現報道を聞くことが多いんですもの。

結局…朝日岳からここまで誰にも抜かれなかった…

悩む登山者のイラスト

平日・月曜日でも…全く人のいない下山となりました。
あなたの歩くペースが早いからでしょ?
イイエ!私の登山ペースは早くないですよ。
特にテント泊ザックを背負っていると、山と高原地図のコースタイムより遅くなることも多々あります。

兵馬ノ平からも木道4

こうなると、朝日岳を登っている時に話したお兄さんの
「誰かをナンパして相乗りして下界へ帰る」
は相当厳しそうだ…。

兵馬ノ平からも木道5

朝日岳からの稜線歩きの頃は

2万円でこの風景が見れたと思えば安いものさ〜!

笑う登山者のイラスト3
って太っ腹だったのに…樹林帯に戻れば

2万円は痛い出費だ…

落ち込む登山者のイラスト
とウジウジ。

すると分岐点が見えてきたよ。

蓮華温泉と雪倉岳への分岐点

雪倉岳と蓮華温泉への分岐点です。

蓮華温泉と雪倉岳への分岐点

ここへ着いても未だに「どうにかして安く帰れるか」を考える…。
確か…蓮華温泉から栂池までも…歩いて行けた…。
今日は蓮華温泉に泊まって明日は会社を休んで栂池まで歩いて下山もあり?
でも…今日も会社を有給休暇で休んでいる手前、休みづらいなぁ。

蓮華温泉へ向かって歩く

ああでもない、こうでもないと…帰る方法を色々模索しながら歩いた。

11時44分朝日岳登山口へ到着

蓮華温泉遊歩道入口

おお!登山口にやっと着いた!あ〜!長かった下山もこれで終了!
この先もチョットだけ歩くけれど、もう登山道じゃない。
いつもだったら気分も爽やか達成感!
だけど…今日は…登山口に着いても心は浮かない…。
どうやって帰ろう〜!!!

さあどうしよう…蓮華温泉から帰る方法は?

朝日岳登山口を出て直ぐの場所に蓮華温泉キャンプ場。

蓮華温泉キャンプ場

人の気配は全くない。

蓮華温泉キャンプ場から蓮華温泉まで

登山口から歩くこと10分。
車のわだちに沿って悶々と歩いた。

11時55分蓮華温泉に到着

蓮華温泉

おお!ここが蓮華温泉ですか!
ガイド本の写真を見ると、秘境の温泉って感じの温泉。

取り急ぎ、蓮華温泉の受付の方に公共機関がないことを聞いて…タクシーでしか下界へ戻れないことを再確認。
やはりタクシーを呼ぶしかないようだ…しかも今から呼ぶと…1時間以上待つ上に、直ぐにタクシーが確保できる保証もないとのこと。
どうしよう…。
五輪高原以来携帯の電波は通じない、そして蓮華温泉でも通じなかった!
ダンナに連絡することもできない…。

どうしよう…。
とりあえず、蓮華温泉の建物の前に出て…私と同じような登山者が居ないか探してみる…。

居ない。
外にいるのはシニアグループだけだ。
総勢13人ぐらいだろうか…。

蓮華温泉に着いた

この方々…下山するのかしら…。
にじり寄って様子を見ようと思った時、自分でもビックリするような言葉が口から出た。

あの〜!蓮華温泉から下山されるんですか!?
私一人なんです!もしよろしければ一緒に乗せてください!
公共の場所なら糸魚川駅でも街の中でもどこでもいいんです!
ご迷惑でなければ…何とぞ!蓮華温泉から下界まで乗せてください!

喜ぶ登山者のイラスト

我ながらビックリ!
見も知らぬ他人に声をかけるなんて…今までの人生でそうそうない。
それだけ私にとっては2万円はデカかった!
そしてもしかしたら帰れないという不安は私を大胆にさせてくれた。

シニアグループは男10名ほど、女3名ほど?
必死な気持ちが通じたのか?

いいわよ〜私たち平岩駅へ行くんだけどそれでもいいなら〜

老人の集団

どうやら彼らはタクシーを手配済で、タクシーを今か今かと待っている最中。
私が最初に行く予定だった駅は糸魚川駅、平岩駅がどこあるのかよくわかんないけど…駅まで行けばとりあえず帰れるよね!
無事!帰りのタクシーに便乗させて頂けることが決定!

わーい!よかった〜!

みんなで割れば一人頭3000円程のタクシー代になるとか。
2万円の出費を覚悟をしていただけに…嬉しい!

タクシーを待つ間に
オジサマたちと会話。
シニアグループとの会話は卓球のラリーのように忙しい。

どこまで帰るの?

東京まで

照れる登山者のイラスト
あら〜一緒よ!

この人数だとタクシーの座席がキツキツであなたが座るとこ厳しいかも(←もちろん冗談風)

ならお膝の上で

照れる登山者のイラスト

などなど。中には…

一緒に帰るならウチの山サークルに入ってもらわないとなぁ〜

老人のイラスト

と、難易度の高い問いかけも

えっと…

媚びた笑いをする登山者のイラスト

オジサマたちはどうみてもハイキングファッション…聞けば蓮華温泉から小屋泊で天狗原ハイキング。
そうか…う〜ん…多分…そのサークルに入ったらお互いが不幸なことになりそう…ってことで

あはははハ!

笑う登山者のイラスト

笑い声で返事。
人間関係、笑っておけばなんとかなるなる〜!
タクシーがきたよ!という別のオジサマからの声でタクシーの場所へゾロゾロと移動するシニアグループと私。
の、途中で、
グループのオバサマが停まっていたタクシーに乗ろうとしていた別グループに声をかけ…

あなた!このタクシーに乗る人3人ですってよ!
あなた降りる場所どこでもいいんでしょう!
こっちへ乗りなさい!

さすが、オバサマ…通りすがりの人に声をかけ、とっさに私をシニアグループから親子連れのメンバーへスライドしてくれたよ!
そして、タクシーにそのまま乗って…シニアグループと別れた…。正直、

あのテンションを保ったままで東京まで一緒かと思うと…辛かったなぁ

ニヤける登山者のイラスト

なので、ありがとう!おばちゃん!
一緒に乗せてくれた親子連れは白馬駅まで行くとのこと。
蓮華温泉から白馬駅までは割引が入っても16000円のタクシー代となりました。
4人で割ったので一人頭4000円となり、ほんと助かった〜!

今回は糸魚川駅から新幹線に乗って帰ろうと思っていましたが、けっきょく定番の高速バスでの帰宅となりました。

夏は登山、冬はスキーで幾度も訪れている白馬駅周辺は、自宅から400キロも離れているのにすっかり馴染んだ場所。
今回の帰りの新宿行き高速バスは月曜日の14時台ということもあってバスもガラガラ!
前後隣に誰も居ないのでアルコールを飲んでも大丈夫!…だよね?

白馬駅

高速道路に乗り、途中のSAにあるコンビニで食べ物を購入。

帰りの食事

3日ぶりに、なんでも手に入る環境下に戻ってきたので
肉系と野菜系を購入。
身体がとことん欲していました。

山では中華三昧ばっかり食べていましたからね〜

笑顔の登山者のイラスト

こうして、猿倉から始まり白馬岳、雪倉岳、朝日岳を巡って蓮華温泉へ無事下山することができました。
大雪渓の雪はちょっと少なかったのが物足りなかったのですが、風景・花共に大満足な山行ができたて本当に良かったです。

以上で今回のレポを終わります。
お付き合い頂きありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次