燕山荘までくればもう安心!明日は中房温泉へ向けて下山するだけ。しかも燕山荘のテント場は私が初めて一人テント泊をした安心感あるテント場なので気持ち的に楽。
ああ、今夜は安心してぐっすり眠れるわね…と思ったんですが…そうはいかない夜となりました。
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(1)新穂高温泉
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(2)滝谷出合周辺
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(3)槍平小屋〜槍ヶ岳
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(4)槍ヶ岳山荘
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(5)表銀座を下山
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(6)喜作新道
▶ 槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(7)大天井〜燕山荘
ブログランキングに参加しています。SNSなどにある「イイネ!」みたいなもので、クリックしていただけると…ああ…見ていただけるんだ〜って実感できて嬉しいです。
なんでも揃う…燕山荘でテント泊
テントを設置したら…飲むよね〜!生ビールだよね〜!!!
そう!北アルプスの入り口、サービス豊富な燕山荘には…私の望むものがある!
燕山荘の生ビールのジョッキのサイズは4種類…さーて何を選ぼうか…?
ジョッキをメガにするか悩みましたが、「大」にしておくことに…。
隣の缶ビールの500mlと比較してもらえればお分かりの通り、ちゃんと「大」サイズです。
喫茶室のサンルームは混み合っていたのでビールジョッキを両手で持って移動し、燕山荘のデッキ?からテント場を見ながら飲む。
テント場の先にはテント場も燕岳も見える〜!
いやあ、一昨日からの旅を振り返りながら飲むにはいいスポットだ。
見ているうちにどんどん晴れてきて燕岳が見えてきたよ!
ヒャッホー!
上の写真はいつも持っているデジカメで撮った燕岳。
下の写真はスマホで撮影した燕岳。
なんでこんなに写りが違うんだろう?
ビールを飲み終わったので、テントに帰ります。
私のエアライズワンの横幅は100cm。
本当にギリギリのエリアに設置しています。
地面はガチガチでペグも打ちづらかったので…ロープのみの固定。そう…ロープのみ…。
そうそう、このオレンジの幕営手形は次の日の朝に燕山荘へ返却します。
ご飯を食べて、そのままテントで寝ていると、なんだか外が騒がしい。
ああ、空が綺麗ね〜と横着してテントの通気口から撮った写真。
それでも外が騒がしい。
時間は17時半。
ひとりテント泊の私は、いつもなら絶対にテントから出ない時間帯だ。だが、
「虹だよ!虹!!」
って言葉が聞こえて来たよ。
ぐうたらな私も山から見る虹は見たいなあ…と重いケツを上げてテントの外へ出てみると…
Oh!虹!
確かに虹が出ている!
ちょっと神々しい感じでイイね!
せっかくだから槍ヶ岳方面も見に行ってみると…
最近の美人すぎるなんたからかんたらに匹敵するぐらい、いい感じすぎない?
ほんの3時間ほど前にヒーヒー言いながら歩いた大天井岳方面への登山道もなんだか趣ある〜!
虹は結構長く出ていました。
初めての北アルプス登山で燕山荘に泊まり
その次に単独テント泊で泊まった燕山荘のテント場。
その後は泊まることなく数年経ち…いつの間に通過点となっていた燕山荘ですが…
ビール良し!風景良し!やっぱりイイですね!
近くにあった道標も写真に収めていました。それには燕岳の近くにある餓鬼岳の文字が…。
餓鬼山…山の怖い話好きな私にはそそられる山名ですが…登られたことはありますか?
私はまだです、噂によるとハードな山とか?
ああ、夕日は見えないけれど夕焼けが綺麗ね〜。
ビールじゃなくても十分酔える風景ね!
雲ひとつない空も素敵だけど、夕焼けには雲もなかなか合うわね!
お名残惜しいですが、だんだん小寒くなってきたので身体が冷える前に寝よう。
テントに戻り、シュラフに包まって寝ていると
ビュー
テント泊の眠りはちょっと浅めな私なので、些細な音で目が覚めやすい。
ビュービュー
そう思いながらシュラフに寝ていると、風はどんどん強くなり…。
ビュービュー
ビュービュー!!
その風に合わせてテントも傾ぎ始めた!
あ…そういえば…今回張る場所が狭かったからテントの固定が緩かったかも…。
そうよ!さっきも書いたけれど…今回ペグでの固定をしなかったのよ!私のテント!
そんな日に強風の夜なんて…!
テントが風で飛ばされたらどうしよう!!!
でも…もう周りに岩もなかったし、今更外に出てチェックするのも…真っ暗だ。
ビュービュー!!ビュービュー!!
風はどんどん強くなり…
もう、頼るものは自分の体重のみ!
私は重い!重いからテントは飛ばされない!
そう願って一晩を起きたり、寝たりで過ごしました。
もう何度も色んな場所でひとりテント泊した私だモーン!
燕山荘でのテント泊なんて余裕っすヨ!
と、なめてかかっていた私に天罰が下った燕山荘での二度目のテント泊…。
強風とそれによって傾ぐテントのおかげで…ここ最近で一番眠れないテント泊山行となりました。
でもね…この風よりも…もっと激しい強風で夜が眠れない事が、この後の登山でもあったわ…。
本当に強い風ってこんなもんじゃないのね…その話はまた次の機会に…。
夜中に何度も起きて、ちょっと頭がぼんやりした朝。
朝になっても風はまだまだ吹いている。
帰りのバスの時間を考えると…さっさと撤収して下山したい。
自分のテントの後ろにいるカップルが朝食を食べている目の前でテントの撤収を始めます。
と、勝手に自意識過剰になっているので、できるだけスマートにテントを撤収したいトコロ…なので、煽られるテントを抱きこむように抱え込んで、袋に詰め込み…強引にテント撤収!
ホントはねぇ…風に煽られても、動じずに綺麗に畳んでしまえる技術がほしい。
そうそう、燕山荘のテント場のトイレもアップしておかないとね。
燕山荘のテント場のトイレは穴が空いているポットン。
しかも…紙なしでした。
他のテント場で紙があるからと油断したらダメですね…。
下山オンリー…燕山荘から中房温泉まで
幕営許可証を燕山荘の受付に返却したら…さあ!いよいよ下山開始!
5時55分燕山荘から下山開始
え…?燕岳は登らないのかって?実は
で、登りませんでした…。
なので今回槍ヶ岳、大天井岳、そして燕岳という大御所な山の近所をウロウロしたというのに…頂きを踏んだのは赤岩岳オンリー。ハハハ。
下山を開始した頃には風も止み、眼下には雲海が広がっている〜!
最後に燕山荘を振り返り…
お財布、携帯、家の鍵を再確認。
これ以上燕山荘から遠ざかったら…取りに戻るの嫌だし〜。
燕山荘エリアに泊まったのは3回だけど、この中房温泉〜燕山荘間の登山道は…もう10回近くは通っているから気が楽。
今日の午後から天候が崩れる予報が出ているんですが…。
この雲の多さがその徴候?
この三角点。
何度も見ても、撮っても…また見るし、撮る。
コチラの三角点を通過すると…樹林帯に入っていくので稜線風景ともさようなら〜!
今日は下ることしかしていないので、パワフルな下山のワタシ。
あっという間に合戦小屋。
6時20分合戦小屋通過
時間が早すぎて、まだ営業前だよ。
あ〜それにしても美しい青!
もしかしたら…今日も天気が持つんじゃない?と期待させる青さですね。
合戦小屋も素通りで下る。
日がどんどん高くなり、撮る写真に逆光が増えてきた。
ここから先は…もう完全樹林帯しかいないので、ベンチ看板を撮ることに燃える。
で、富士見ベンチ。
第三ベンチ。
ココら辺から上りの人とのすれ違いが多くなってきました。
天気予報では崩れる予報なんですが、登られる方が多かったです。
私の立場は余裕ある下りなので、上りの人に道をどんどん譲る。
すれ違う人を見ていると…なんとなーくだけど…初心者さんが多めかな?って思っちゃう。
登っていてシンドいけど嬉しそうで…なんかね、すっごいキラキラしているの!
きれいな燕岳と会えるといいな〜。
第二ベンチ。
ベンチの写真も周囲の雰囲気が分かるように、もっと引きで撮った方がいいんでしょうが…。
写真撮影技術力ないのと、ベンチの周りには人が沢山休憩しているので撮りづらいのもあるのよねえ。
第二ベンチを過ぎると、中房温泉と合戦小屋を結ぶ物資を運ぶための滑車ケーブルが見える。
滑車を見ると必ずどこかから聞こえてくる定番の
「私をあの滑車に乗せて連れてって〜」
な、おばさんギャグを聞くことがありませんか?
私は今までの登山で数回聞いてきたので…
と、意固地になっています。
こうして第一ベンチも通過。
後もうちょっと辺りになると、すれ違う人がかなり増え、また行列も長いぞ!
学校の授業もあるようで30人近い中学生?ともすれ違う。
もう人生も登山も下るだけなので、余裕の心ですれ違い待ち。
そして…下山したよ〜
8時15分中房温泉に下山
ははは…ちょっと早かったようで…中房温泉でお風呂に入りたかったけれど、営業前でした。
公共機関で…中房温泉から穂高駅
中房温泉からは路線バスに乗って穂高駅まで移動することに。
以前、毎日アルペンで復路を頼んだから…結構待つことになったので…それ以来帰りの交通手段は下山途中で確保するようになりました。
ところが…中房温泉から国道までの道がうねうねしちゃって…正直バス酔い寸前!
バスがカーブするごとに、運転手の気持ちになって一緒に視線を動かしているんですが…やはり気分が悪い。
唇は冷たくなってくるし、生唾出てくるし…。
早く〜早く〜!あーん!と思った頃にようやく道は真っ直ぐに…。
山道が終われば後は気が楽。
空をボーッと見ながら、車酔いを紛らわせているうちに穂高駅に到着。
ところが穂高駅…すっごい、すっごい暑いの〜!
さっきまで居た中房温泉の気温とは比べ物にならないぐらい暑い!
こういうところも山って…スゴイなあ〜。
このまま電車に乗って帰ってもいいけれど
乗り換えとか、テント泊装備で人が多い場所を歩くのが苦手なので…高速バスに乗って帰ります。
高速バスは新宿バスタに到着します。
え?新宿からの電車が大変じゃないか?って?
家族を置いて好き勝手していてごめんなさい…。幸せモンですよ私は。
高速バスに乗ってしまえば、後はなんにも気にすることなく。爆睡!
寝てれば新宿バスタに着くんだもん!ホント楽!
バスが高速道路に乗る前に、いつも見かける白鳥のオブジェにも心のなかでサヨナラ。
君たちに今度会うのは数週間後?…もしくは冬のスキー?
こうして新穂高温泉から始まった、槍ヶ岳登山、そして表銀座逆縦走の山行は終わりました。
このルートは長いですが、登山道に人がいることが多いので気持ち的には楽です。
やはり、人の居ないルートは怖いですもの。
以上で今回のレポはおしまいです。お付き合いくださりありがとうございました。