さぁいよいよここから先が今回の登山の本番となります!
太郎平小屋から出発して歩きやすいなだらかな道から今日の登山が始まりました。このまま気持ちの良い登山が続けばいいんだけど…。
太郎山分岐から稜線まで
太郎山分岐から先は、ほぼ平坦な木道がが広がっています。
途中で私を抜いていったお兄さんもすごく楽しそうでニコニコしながら「おはようございます!」私もニコニコ!
お兄さんはその後、腕を開けて鳥のようなポーズをとって歩いていきました。
その気持ち…わかる!わかる!
とっても気持ちの良い風景だよね!!
私も両手を広げて
って言ってしまうぐらいの開放感!
周りを改めて見返すと…朝焼けが燃えている。
雲との相乗効果もあり、本当に燃えている感じでしょ?
ここのエリアは高低差がほぼ無いので、息も苦しくなく、脚も辛くなく…それなのに最高の風景を満喫できるエリアでしたね。
木道はずっとずっと続いていく。
こんなに長い長い木道を設置するって…大変だよね…。
木道があると言う事は、山の環境保護のためにここから外れていけないよとの意思もわかりますので、決して木道から外れることなく登山道を進んでいきます。
朝焼けに照らされて、草原も燃えている。
草紅葉の紅とは違う、紅。
とてもキレイ!
朝日はどんどん上がってきて、燃えるどころかフレア状態!!
いつまでも、この場所に居たい気持ちがするのですが…今日の旅が始まったばかり…だから進まねば…。
身体のウォーミングアップをしながらゆっくりゆっくり歩きます。
じわじわと幸せな気持ちが溢れる。わかる?この感じ。
なんて素敵な場所に私は居れるんだろう?しかも独り占め…ああ
私は基本、家に籠もっているのが好きで…外に出るのが億劫な性格なのですが、山に来た時のこの幸福感が…忘れられずに…重い腰を上げて来ちゃうんですよね〜。
山の魅力に囚われているます。
進行方向にこんもりとした山が見える。
とりあえずあそこに登ればいいのね。
あれぐらいの頂きなら、ヨユーで登れちゃうでしょ?
今日のビッグボスは黒部五郎岳なので、あの頂をヨユーで登れないなら困っちゃうわよね。
テレビやネットで見る黒部五郎岳は北アルプスの中央にドカン!と存在して登るのに難儀しそうな感じ。
なので、目の前に見える頂をヨユーで登れなくてどうするよ?
こんもり頂に近づくと、今までなだらかだった道から登りモードに。
でも、相変わらず道は整備されているので歩きやすい〜!
木道がなくなっても道は整備されまくっています。
空はどんどん明けてきて…。
赤と青がコラボした、その瞬間が…美しい!
情緒薄い私でも思うよ…
山は美しい…!
だが、厳しくもある。
そう、ここから登りがチョットキツくなってきた。
後から来る人来る人に抜かれます。
道をお譲りする度に、周りを見て風景を楽しむ。
コノくらいの斜度でへばる?とお思いでしょうが…
写真で見ると、たいしたことない木道も
息が苦しいわ!
先へ行かれた方がどんどん小さくなっていく〜!
でも、焦らない焦らない…。
2週間前の登山で怪我し、今回のテント設営時に酷使した右手がズキズキ痛い…。
ここで転んで、また右手を強打したら…終わる。
なので、息が苦しくないペース(超ゆっくり)で登ります。
それに稜線まではあともうちょっとのハズよ!
記事を書くために、今回の写真を見ていると、我ながら大したことない斜度や登山道に見える。
でも、大変よ!苦しいよ!
マラソン中継でめっちゃ苦しそうなランナーを見て、そんなに大変なのかしら?って思う時あるじゃない?
そんな感じ。
稜線から北ノ俣岳まで
稜線に乗ったよ!
Oooooh!
なんて美しい!
遠くに太郎平小屋も見える〜!
さっきの緩やか斜度の木道草原も天国だったけど、ここもまた天国!
空は青い!そこに綿あめのような雲がフワリと浮かんできて…なんて美味しそう〜。
この時の私…ここに来れたことへの幸せを噛み締めながら歩いていたんです。
この時は
その時…
左足ふくらはぎに激痛が走った!
この痛み…息もできないほどのこの激しい痛み…。
経験した人が多い…あの痛み…
そう…脚がつりました。
実はこの登山の2日前の夜中に足がつったんです。
あの余波が…今ここでぶり返してきたようだ。
脚がつった時の痛み…おわかりですよね?
痛みが去っていくまで、足の指をグリグリ回し、患部をさすり…痛みが一刻も早く去るよう願う。
あの痛みが、登山中に訪れるのは、ホントGoTo HELL!!
しばらくは痛みに動くこともできず…。
ひたすら脚をさすり…ちょっと落ち着いたみたいなので歩きだす。
だが…歩き出してみると、再び激しい痛みが左足を襲う。
実は山で脚がつるのは初めての体験。
こりゃあ…辛いわ…。
脚は痛いが、先には進みたい。
自分を騙し騙し…しながら進む。
すでに脚はビッコ状態。
左脚をかばって歩けば、ストックを持つ右手に何かしら負担が来るようでズキンと痛い…。
この最高の道を痛みをこらえて進む…私の頑丈な身体…今年は一体全体どうしたの?
それは…おそらく…運動不足が招いた体の結果だと思います
本当に2020年は運動をサボったので、そのツケが今ここで一気に現れたのではないかと思います。
ブログを描くために写真を見返すと、幸せの登山道なのに左足の足がつった部分がずっと痛くて、痛みをこらえて歩いていました。
ここは楽しく歩きたい場所だよね?勿体ないというか…悔しい!!
道は時折木道になってくれ、引きずった脚に木道は優しい。
パンパンに腫れた右手、脚がつったことによって切るような痛みがはしるふくらはぎ。
頭に今回の登山の撤退がよぎる…。
ここから撤退するとしたら…折立へ降りることにになるけど…折立から街へ戻るバスは1日2便しか出ていない。
と、なると…今日はまた薬師峠キャンプ場へ泊まる?
などなど考えつつも…。
まあ、とりあえず北ノ俣岳へついてから考えよう。
7時8分北ノ俣岳に到着
やったー着いた!!!
北ノ俣岳には私ともう一名のカメラオジサンしかいない。
全然密じゃなーい!
北ノ俣岳から見える風景も素敵!
槍ヶ岳も小さく見える〜!
山頂に着いた喜びのパワーってすごいですね!
痛みとかそっちのけ。
山頂ついた高揚感で、登山撤退の気持ちは消えた。めっちゃポジティブ思考になったよ。
左足が痛いけど、なんだか歩けてる。それにさ…三俣山荘まで歩けないなら…黒部五郎小屋でテント泊にすればいいのだ!
今日も黒部五郎小屋はピークの日ではないので、予約なしでも泊まれると事前に確認済み。
北ノ俣岳からの美しい風景に、私の心はスッカリお天気になり、黒部五郎岳へ向けて先に進むことにしました。
…
……
身体の痛みってさぁ、止まってたり、気分が高揚してる時はあまり感じないんだよね…。
この後も身体の痛みと付き合っていくことに…「単独テント泊で黒部五郎岳を縦走登山(06)」へ続きます。