いよいよ奥穂高岳から西穂高岳への縦走路の中心へ突入です。この先も山小屋や水場…そして悪天候時には逃げ込める場所がない厳しい道が延々と続くのですが、やっていることは岩場とクサリを登ったり降りたりと同じことの繰り返しだけ…よって、今回の山レポですが同じ感想の繰り返しになってしまったことをご容赦ください…。
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記事一覧
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ー 脱初級者?仲間のサポートを受けて大キレット・ジャンダルム縦走(ジャンダルム編)
INDEX
01ジャンダルムから天狗ノコルまで
ジャンダルム…ガスだらけ
…ジャンダルム…視界ゼロ!
名高いジャンダルムの山頂に来たっていうのに…何この仕打ち…。
フーッ フーッしたって晴れないし
パタパタしたって晴れない…。
先は長いし、情緒薄い私とKさん…
じゃ、先行くかー!でジャンダルム山頂からそそくさ下ります。
この先もまだまだ難所は続くのだから、ここで時間を取られるワケにはいかない。
06時45分ジャンダルムから出発
ジャンダルムを下ってしばらくは、上りと下りを繰り返す。
途中でジャンダルムの周りのガスが晴れないかしらと?幾度も振り返るが…やはりジャンダルムはガスの中
進行方向には大きい石や砕けた岩が散らばるガレ場が延々と続いていくのが見える。
転ばないように注意して下ります。
転んだら自分だけじゃない、前を歩いている人にも迷惑かかっちゃうもの。
ジャンダルム方面のルートはペンキ印が少ないと言われていたので覚悟をしていたのだが…意外とペンキ印あるある。
最近の人口増加、そして事故の影響でペンキ印を増やしたのでしょうか…?
とは言え、どれもこれも似たような岩場…ほけ〜っと歩いていると、道を間違えかけるコトも…!
お〜いソッチじゃないよ
Kさんに言われて引き返して、彼の立っている場所で改めて先を見ると違う方向へ○のペンキ印があったので狭い岩場を下る。
なかなかハードな狭い岩場を降りる時はあられもない格好で下ることになるので
と、つぶやいてみたが…普段からあられもない格好でスキーをしたり酒に呑まれたりしているのでポーズに違和感はない。
冗談はさておき…怖い岩場って…身の確保の為にとんでもない格好で降りたりしますよね…?
なので山スカート派の方々、ジャンダルムへ行く時はそれなりの覚悟で…!スカートの中…丸見えになっちゃうかもよ!
また、よく岩の割れ目に登山靴を挟み込みました…私の登山靴は革靴なので、今回の登山で更に革がハゲハゲになってしまいましたね…。
下から今下りてきた岩場を見上げると、みんな色々な体勢で降りてくるのが個性が出ていて面白い。
更に下ったら…
崖沿いに歩いたりしたりして…
岩の稜線を歩く。
降りた先の道も、落石を起こしかねない岩場の道なので、お互い道を譲り合って進みます。
そんな譲り合いをしていると、赤の他人なんですが…なんとな〜くの親近感が相手に湧く。
私は一眼レフカメラを持ったオニーサンと幾度か道の譲り合いをしあうウチにボチボチ会話したりする。
会話内容なんて
とかの他愛のない、ごく平和な内容。
今日の私は守護神Kさんがいるから、心が弱っていないのだ。
心が弱っている登山だと「怖いですね〜とかこの先どうなるんでしょう…?」とかネガティブな言葉が口から出てきてしまいます。
一眼レフカメラを持ったオニーサンの歩みの方が私より遥かに早いのだが、ビュースポットできちんと止まって写真を撮っているおかげで、いつもだいたい一緒。
その前を単独女性が歩いている。
ひとり登山に慣れた私だが、大キレット・ジャンダルムだけはひとりで歩く度胸はない…すごいね。
そして、鎖の着いた下りを降りきった先の天狗のコルに到着した。
07時47分天狗のコルに到着
02天狗ノコルから間ノ岳まで
天狗のコルは奥穂~西穂間の中間地点あたりになり、この稜線の最低鞍部になります。
こちらの分岐点にはエスケープルートとして岳沢小屋に通じる道がある。
ここで前を歩いていた単独女性と会話すると、彼女から…
ここから西穂高岳まで…時間はまだまだダイジョブですよね…
あーわかる!わかるよ!その気持ち!
私もKさんも一眼レフカメラオニーサンも
ダイジョブ!
と返す。
単独女性はコチラで朝食をとるついでに休憩するとのコトなので私たちは先へ進むことに。
天狗のコルからはハシゴの急登…これが…けっこうな急登でした。
このハシゴはこの先にある天狗ノ頭への登り返しになり、下から見上げると略垂直のハシゴと岩のコラボにドキドキします。
私のような弱虫は天狗のコルで休憩しなくて良かった…。
一回休憩しちゃうと、心もリセットしちゃうタチなので、再び難所と向き合うと… トライ時の恐怖心が戻ってきちゃうんです。
このハシゴを登りきった先にも急な岩場のアップダウンが待ち受けています。
振り返ってみると、今下りてきた下りの道がどかーんと広がっている…いやぁ…よく下りてきたな。
進むべき道を見るとたくさんのピークが連なって見える。西穂高岳はあの一番遠くのトンガリかしら?
なかなか登るのが厳しい岩場を乗り越えていくと…
次の目的地の天狗ノ頭の山頂が見えてきました!
08時10分天狗ノ頭に到着
さて、天狗ノ頭から次のピークの間ノ岳方面を見てみる。
ジグサグとピークが見えていて、一番遠く場所あたりのピークが賑わっているように見える。
多分あそこが西穂高岳…だよね?
その後天狗ノ頭を越え,間天のコル,間ノ岳,赤石岳と岩の山を越えていくんですが…撮った写真を見返すと…あまり違いがわからない…いや!歩けば、歩けばそれぞれのピークに特徴があるんですよ!でもね、私の適当写真では…どの写真も同じ様なアングルで撮られていて…わかりにくい!
天狗ノ頭で私の前を歩いていた、一眼レフカメラを持ったオニーサンは天狗ノ頭で食事休憩へ…。
気さくなオニーサンだったし、かなりこだわって写真を撮っていたのでお知り合いになれたら…一眼レフカメラで撮った写真が見れたのかな〜とちょっと後ろ髪が引かれます。
天狗ノ頭から少し下った所まで来ると何やら人だかりが…。
昨日の大キレットと北穂高岳の山岳事故の影響で人だかりがあるとツイツイ悪い想像をしてしまった私ですが…
この先に待ち受けるのは逆層スラブの大下り!つまり…逆相スラブ渋滞場所!
ここは間天のコルへ降りる逆層スラブ状の岩場になっており、40mもある長い鎖を頼りにこの岩場を通過します。
危険な鎖場なので通過する時は1人ずつが鉄則。
それが故、渋滞が起きちゃうんですね。
降りる側、登る側で
降りる側5人降ります!
5人降りきったら登り7人登ります!
とお互いが声を掛け合って意思の疎通をしてから進むのですが…通過し合う人数交渉トラブルが起きたりもしていました。
この場に居たのが計15人ぐらいだったと思うから、時間が経って…もっと人数が多くなったら…通過するだけで相当な時間が取られそう。
実際、先程天狗ノ頭で別れた一眼レフカメラオニーサンや単独女性とはその後会うことはなかった。きっと、逆走スラブ渋滞の列が長くなっていったのでしょう…。
順番が来たら鎖を片手に持ち、慎重に降りて行きます。
逆走スラブなんて聞くとめっちゃ怖そうだったけど…岩肌が乾いていて登山靴のフリクションがよく効き、クサリ以外にも掴める場所があったおかげでさほど怖さは感じずに下るコトができました。
私が降りきったら、Kさんが続けて降りる。
下から見上げると…迫力ありますね〜。
ココを降りきった先が間天のコルの言われる鞍部。
間天のコルから逆層スラブを見上げると…う〜ん怖く感じますね。
とKさんに言った所
もうさ、こんな場所ばかりにいるから感覚が麻痺しているんだよ。
そうだ!そうそう!昨年行った権現岳山頂であんなに怯えていた私はいずこへ…?怖さに麻痺するって…昨日穂高山荘で読んだ「岳 みんなの山」でもそういう過信で滑落していたシーンがあった気がするから…ダメダメ!初心に戻ろう!
鞍部が終わったら…そう、登り!
ココを通っている私が思うのもなんですが…いったい誰がこの岩場の稜線を歩こうなんて思いついたんでしょうか?
次に登る間ノ岳の山頂が見えてきましたよ!
先に登っている人たち…どこの取っ掛かりを使って登っていったのか…しばし悩む。
聞けばKさんは教えてくれるだろうが、悔しいので自分でルートを考えて登りますよ!
見ての通り足場がちっちゃいので…そのことを考えると…心が引ける。
さらに登りを見上げると垂直に見える岩場とクサリのコラボ。
クサリがこんなにか細く見えちゃう…。
この登りでも幾度も頭をぶつけました。
かぶってて良かったヘルメット!
急な登りなので足場や手がかりに注意がいっちゃって、頭の周りの岩に疎くなっているんですよね…。
そうして…やっと着きました!間ノ岳!
09時03分間ノ岳山頂に到着