脱初級者?仲間のサポートを受けて大キレット・ジャンダルム縦走(用意編)

タイトル大キレットジャンダルム準備編

今回の登山で大キレット、そしてジャンダルムまで通りました。いつも通り、山レポから書き始めようかと思いましたが、大きな事故が多発している大キレット・ジャンダルム…その山行を自分の中でGO!と出せるまで相当葛藤しました。その葛藤部分から書いていこうと思います。

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INDEX

ー 山の誘い
ー 山への下準備

目次

01山の誘い

夏のある日、メールが来た。
ここ一年ほどご無沙汰しているスキー仲間のKさんから
そろそろ山でも行かないかーい!
とメールが来た。

このKさんは「富士山・御殿場ルートを日帰りで登ってきた」でもお付き合いくださった方。
どこに行こうかままならぬ状態でとりあえず作戦会議と称して、まずは飲むことに。
タイトル部分に使った写真は、その時の居酒屋の写真です…

Kさんが同行してくれるなら…私…大キレットへ行きたい

大キレットへ行きたい

そのことは事前メールでもやりとりしていたのだが、私一人ではぜっっっっったいの絶対に通ることができないであろう大キレット
数々の山をひとりで巡り、北鎌尾根とか、正直もうなにがなんだか分からない登山をハードな条件下でそつなくこなし、性格も優しいKさんなら安心して同行をお願いできる。
イイヨ。
あっさりと大キレット行きが決定。よかった。

大キレットを通過するコースは北穂→南岳南岳→北穂がある。
大キレットの地図
©ヤマケイ オンライン

北穂の岩場の急な下りは上りよりもグッと危険度が増すと言われます。
登る分には三点確保もし易いし、上を見て進むので下を見ることが少ないけれど、下りとなると下り急斜面が常に視界に入って怖いし、足場もどこに足をおいたらいいのかしらん?と不明瞭な時もあり…個人的には怖いんです。
まあ、どちらを通っても、登山用語「キレット」で挙げた難所は必ず通るので

飛騨泣きのイラスト

「北穂→南岳」「南岳→北穂」のどっちが良いかは自分が得意な方を選択するのがいいかと。私は下りが苦手なので「南岳→北穂」です。

大キレットを通過し、その後は…重太郎新道を下るのもしんどいしな〜とか思っていたら…。

せっかくだからジャンも行く?

打ち合わせ風景

ジャン…そんな近所のスーパーへでも行くって感じで言っているそのジャンって…

ジャンダルムーのコトーーー!

びっくりしている姿

むちゃくちゃ危険と聞く、ジャンダルム。
テレビや雑誌を見るたびに
こんなトコ行かねえよ。
と思っていたジャンダルム。

い、いや〜私にジャンダルムは無理ー。

弱気な顔

さてさて、ジャンダルムってご存知でした?
なんとな〜く超危険!ってことだけは私も知っている。ちょっと調べてみましょう。

ジャンダルム
ジャンダルムは、奥穂高岳の西南西にあるドーム型の岩稜で標高は3,163 m。スイス・アルプス山脈の名峰アイガーにある垂直の絶壁の通称に由来する。
ウィキペディア

登山地図によると…こんな感じ。
ジャンダルムの地図
©ヤマケイ オンライン

ビックリマークてんこ盛りの危険箇所ばかりですね…。

そういえば過去にとった写真の中にもジャンダルムの勇姿がありました!
ジャンダルム

危険とされる場所にはナイフリッジ・馬の背・逆スラブなどプロレスにでも出てきそうな名前がズラリ。
ナイフリッジ
ジャンダルムで写真検索をすれば、見るだけで足の裏にじんわりと汗をかく画像ばかり…。

登山計画飲みに同席したA男とダンナは大キレットだけで既にオイオ〜イってところにジャンダルムに通じる地図や危険マークを見てマジっすか…って顔をしはじめた。
びっくりする2人

ダンナは私が満足するような登山に絶対に付き合えないと自負しているせいか、どこへ行くにも止められたことはない。けれども、今回の大キレット、そしてジャンダルム…きっと嫌な顔するんだろうな〜とダンナを見れば

登山する人ってなんでわざわざこんな場所へ行くの?

恨めしそうなダンナ
とまるで幽霊画に出てくる幽霊のような顔をしているし、

また、軽登山経験が複数あり、かつ「初心者の初めてのテント泊デビューは尾瀬沼ヒュッテ(前編)」で一緒に歩いたA男に

A男さんは大キレットの前に尾瀬の木道リベンジしてからでないとダメダメ

冗談をいっている

と言ったら

いや、お気軽登山者は絶対に行きませんから!

拒否する

と、冗談をスルーされて断固たる拒否!

そう、大キレット、そしてジャンダルムは足を滑らせたらピュー!
落石が当たったりしたらピュー!
とにかく一つのミスが命取りにも繋がる所…。
登山が好きな人でも全員が全員行きたい場所ではない。
私も命が惜しいし、そこまで登山へ命をかけることもないかしら…とも思ったので、自分とジャンダルムは一生ご縁がないと思っていた。もちろんこの席の場でもそう思っていたので、

と、とりあえず登山地図で実線の赤道・大キレットは行きたい。
でも破線の赤道のジャンダルムは…無理だと思う。
帰宅後に情報収集して、私が行ける・行きたいと思ったら改めて相談させて下さい。

ネガティブな顔

と、その日は回答。

オーケー!じゃ!大キレットだけは確定ね。
天気の良い日が見つかったらそこで行こう。

Kさん

そこで山の話は一度終り、酒の海にダイブ!
ここでKさん、A男にこのブログのことも告白してしまいました…^^;
友だちには内緒のこのブログの壁…みごと酒に呑まれて決壊しちゃいました。酒ってコワイネ!

そして、Xデーまでの2週間の間…。
スーパーへ行けば、

焼肉…ジャン

焼肉じゃん

雑誌を見ても

ジャン・バルジャン

ジャン・バルジャン

テレビを見ても

ヒュー・ジャックマ

ヒュー・ジャックマン

ジャンの言葉が頭を離れず…。

ジャンダルム…今回を逃したら一生行く機会なんてないよね…。
針ノ木、雲ノ平・水晶、五竜岳と登山をしてきて身体もだいぶ山に慣れている今がチャンス?かも…五竜の岩場も楽しかったし、唐松から五竜への牛首も問題なかった。

また、これまで何年もかけて槍ヶ岳、剱岳、不帰嶮、栂海新道と経験を重ねてきたし、年々体力が落ちつつある最近…今を逃したら…もうジャンダルムを通るチャンスなんて二度とないだろう…。
Kさんだって普段は仕事に山に忙しい…私のために時間を割いてくれるなんてこの先あるかないか…。

いつ行くの?

今でしょう!

林先生のモノマネをしているイラスト

で決心。
いや、行かなくてもいいのよ…わざわざ危険な場所へ…レジャー登山は自分のレベルに見合った、行きたい場所を楽しむのがベストだと思う。
でも、やはりチョット…本当のところ…私の心中で行ってみたい気持ちもあったのよジャンダルム。ただ、自分には絶対に無理だと確信していたので、ジャンに対して心を閉ざし、耳をふさぎ、背を向けていたのです。

そして迎えたXデーの週の頭。

ジャン行きます!

喜んでいる顔のイラスト

Kさんにメールした。

そして、私の岩場での動きがダメだと思ったら大キレット撤退&ジャンダルム撤退で…。
私が行けると思っていても、端から見てコリャダメだ!と思うところがチョットでもあったら撤退!の旨も伝える。

あ、そうそう、Kさんにジャンダルムへの決心を伝えた後にダンナにもその旨を伝えると全てを諦めた顔で本当に気をつけてね…と言われました。
そしてKさんと綿密な計画をメールし合う。
自分でも調べて新穂高〜槍平小屋〜南岳新道〜南岳小屋プランKさんにメールした所OKが貰え、

てへ〜昔は自分で計画も練れなかった私が…一発OK貰えたよ!

座って地図を見ているイラスト

と、喜んでいたら、続いて来たKさんのメールに…

エスケープルートも考えて、もしも滝谷が増水で通れなかったら滝谷避難小屋に待機宿泊もありかと

との一言…。

滝谷避難小屋!?!?

絶対に嫌!幽霊出るもん!

小屋と怖がっている人のイラスト

滝谷避難小屋の噂はご存知ですか?幽霊ネタが怖くない人で興味のある方はぐぐってみてください…。

ジャンダルム通るよりは怖くないんじゃないの?それにアナタ怖いのばっか見てるくせに

イラスト会話する夫婦

というダンナですが、幽霊は怖い。怖いんだ。

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