奥丸山から槍平小屋まで4時間かけてたどり着きました。けれども…今日の登山の本番・本気はこの南岳新道から始まるのです…噂では急登でキツイと聞く南岳新道、その噂は真実か否か?
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記事一覧
ー 脱初級者?仲間のサポートを受けて大キレット・ジャンダルム縦走(用意編)
ー 脱初級者?仲間のサポートを受けて大キレット・ジャンダルム縦走(奥丸山編)
INDEX
ー 南岳新道に入る
ー ハシゴ祭り
ー 楽しい稜線の木道歩き
ー カールをトラバースする
ー 南岳小屋で明日に備える
01南岳新道に入る
南岳新道には水場はありません。よって槍平小屋で水分補給をしっかりしてから進むことにします。
まあ、ここまで霧雨の中を歩いてきたせいか?喉はさほど渇いておらず、水の減りも少ないのですが…。
南岳新道から目指す南岳小屋までの標高差は1000m…地図の等高線を見れば間が詰まっている…。
ああ、急登が待っているんだな〜と地図を見るだけでわかりますね。
10時40分南岳新道に入る
出だしは、草が生い茂る樹林帯の登山道を緩やかに登っていきます。
草の丈は高いのですが、刈られているおかげで歩きやすいです。
ぬかるみそうな場所にはこのような木の木道モドキが。
滝谷出合が通行止めのせいか?登山道には人は全くおらず…。
ちょっとだけ熊が出たら嫌だわ〜と思いながら歩く。
ここらはハシゴや歩きづらい場所もなくサクサク進めます。
10分ほど歩くと道は突然、ゴーロに変わる。
そう、こちらが南沢。
7月ぐらいだけどまだまだ雪渓が多く残る場所らしいです。
この広大なゴーロの道…結構楽しいです!
ペンキ印や旗竿がアチラコチラに立っていて、一つ一つを確認しながら進めば迷うことなく進めます。
この頃も霧雨が降ったりやんだり…雨の日の岩の上は滑りやすいので、とにかく転ばないように歩く。
そして、南沢の終わり間際に、馬鹿でかい雪渓の残りが!
9月でこんな状態ということは…7月ころだともっと迫力ある雪渓だったのかしら?
雪渓の上に乗っている岩がこの雪渓の全盛期を想像させますね。
すでにココまでで南岳新道が…楽しい!
すっかりお気に入りの登山道になりました。
02ハシゴ祭り
雪渓を越えて土の道に入りだしてすぐに大きい岩の下を通ります。
北アルプスのメジャールートに比べると…ちょっと荒れ気味な登山道かもしれません…。
槍平小屋に貼ってあった注意書きが自ら荒廃気味と書いてありましたものね…。
ちょっと崩れているけれど、このくらいなら余裕で登れちゃうハシゴ。
そしてハシゴ、ハシゴ…ハシゴとハシゴ三昧な道です。
ここらで後発のKさんに追いつかれた…。彼は11時に槍平小屋を出発したそうだから…約20分もかからずでここまで来ちゃったの…。早いよ…。
とはいえ、Kさんに追いつかれたことで一人きりでちょっと寂しかった南岳新道がちょっと華やかに…というか、私のペチャクチャおしゃべりが始まりました。
ひとりだと何かあっても思っても心の中でつぶやいていたのですが…誰かが一緒だと
と、声に出せるのがちょっと嬉しい。
なんだかワイルドなことになっている道が広がります。
さすがにコチラのハシゴに頼って登ろうとは思えないです。
中にはこんな金属のハシゴまで…ここまで担ぎあげてきた小屋のスタッフさん、大変だったろうな〜。
また、100m単位でアチラコチラに看板が掲げてあります。
木の根っ子や滑りやすい土の急斜面の為、三点支持が必要な上りもあるのですが、
と言いながら登っていきます。
それにしても…天気…一体全体どういうことかしら?
Kさんが天気予報を見れば雨雲レーダーはかかっていないし、私が見ている天気予報も晴れ…。
なのに視界はこんな感じです…。
せっかく道が楽しいのに風景だけがひたすら残念。
標高が上がっていくにつれ、ハシゴの壊れ具合もいい感じに荒れていますね。
もう、場所によってはハシゴに頼らないほうが安全そうな道まで…。
挙句の果てにはハシゴを放棄し、鎖がかけられている場所もあって…なかなかおもしろい。
このハシゴ…持ってくるの大変だったろうな〜。
見て!このとりあえず登れるようにしておこう…!感満載なハシゴのコラボ…
思わず笑っちゃいます。
いや〜大満足です!南岳新道!
しかもほぼ上りなので、中途半端に下ってまた登るのが苦手な私にとってはこのストイックさはたまらない。
金属ハシゴはちゃんと石に固定されていて…ありがとう!小屋の方!
そして…せっかく乾いてきた衣服がここらの草でまたビッチョリ…。
靴もずっとグッチョリ…。
風のない、寒くない日で本当に良かった!(そんな日だったらレインウェアは着込みます(^_^;))
ココに来るまで私はいったいいくつのハシゴを越えてきたのだろうか…?
これだけのハシゴを作った人もいったいいくつハシゴつければいいんだー!って思いながら作ったのでは?
このハシゴなんて…まるで妖怪ハシゴん(勝手に命名)みたいじゃないですか?
標高を上げればさっき登った奥丸山(2440m)が対岸上で見ながら登れるそうですが…周囲はガスガスであまり見えません…。
時折りチラリズムで見えたりするのですが、すぐにガスの中に隠れちゃうの…。
南岳新道にある救急箱。
ちょっと中を覗かせてもらったら緊急時に必要な物が一通り入っていましたが、基本的にはどれも自分で携帯しておきたいものばかり、山小屋の好意に甘えないように常に道具はもっていくように心がけようと心に誓う。