
北アルプスの奥地?と言われる雲ノ平キャンプ場に無事到着した私。そこでずっと憧れた「水晶岳」が手に届く範囲のコースにいることを知ります。当初の予定では3日目はまったり予定だったのですが…それに「水晶岳」を加えた事によってこの3泊4日の中で一番しんどい1日となった、その思い出です。
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記事一覧
ー 雲ノ平・水晶岳を目指して単独テント泊で縦走(1)折立・太郎平小屋編
ー 雲ノ平・水晶岳を目指して単独テント泊で縦走(2)薬師沢〜雲ノ平編
INDEX
ー 今回はじめての山頂へ
ー ワリモ分岐へ向かう
ー 憧れの水晶岳へ
ー 水晶小屋を訪れる
01今回はじめての山頂へ

山に入って3日目の朝は3時に起きた。
今日は水晶岳へ行くことを決めたので4時台にはテント場を出発するためだ。
朝ごはんを食べ、トイレへ行き、テントを見ると…昨日以上の水滴がテントにびっしりとついている…。
拭いても拭いても絞ってもまだまだとれる水…チョットでも荷物を軽くしたいならテントに付いた水滴が一番の敵だ!
ヤケになって水滴を拭いていたら、昨夜予定していた4時出発時間をとうに過ぎて4時40分になってしまった。
そこまでして拭いたって、水は所詮拭ききれなかった…。

昨日話した男性がテントを張っていた方を見ると、既にテントを撤収し水晶岳へ向かっていったようだ。
ヤバイ!私も急いで出発しないと…!
04時50分雲ノ平キャンプ場を出発

テントを背負い、ゆるやかな木道を登ってキャンプ場分岐まで戻ります。

ここからしばらくは、ほぼ水平な木道を歩いていく。
昨日の太郎平小屋の出だしといい、今季のルートはテント場からの出だしだけは優しい道が多いコースです。

途中でスイス庭園とかいうのもありまたが…歩みを停めることなく…素通り…。
祖父岳への道は木道だけではなく岩場もあり足を上げたり下げたりの動作が早速発生する。筋肉痛が発生していなくて良かったです。

今回通ったルートは祖父岳まで木道が多かった気がします。
木道になると…心がホッとします…。

昨日までのドヨンとした曇り空に比べて、空が明るく感じる…これは…本日晴天になるのかしら???
東京から出かける前に見た天気予報だと曇りマークばかりだったので、そうだったら嬉しい…!

木道はだんだんと登りになっていき、周りのハイマツもモサモサとはばを効かせている。

木道が消えると、ちょっと岩場チックな場所に雪渓が残る道が現れた。

どこを進めば良いのかな?とちょっと岩場の周りをグルグルしたら…足跡が雪渓の上に付いていたので雪渓の上を歩くことに。

ここを越えたら、また木道…木道…そして虫が多いです。

そんな感じで歩いている内に日がドンドン登ってきた。
待ちに待った青空!青空が広がっていますよ!

雲ノ平キャンプ場は電波が通じず、天気予報が見れなくて不安だったけど、どうやら今日は天気の良い一日になりそうじゃないですか!
振り返るとさっきまで居たテント場が小さく見えます。

しかし、晴天時にはお約束の…気温の上昇がやってきた…。

ただでさえ登りで汗をかくのに、暑さで飲料水の消費が激しい…こんな調子で飲んでいて水晶岳まで水が持つかしら…?

祖父岳分岐まできました。
三俣山荘への矢印がチョット心を引きますが…そのまま祖父岳山頂へのルートを選択。

そのまま進むと、先程よりも長めの雪渓が現れました。

ここは赤ペンキで道が明確に印されている。
赤ペンキ…色はわかりやすいんだけど…何か血のイメージがあってコワイ…よって用心して歩きます。

この雪渓を登り終えると、がれ場の登りが始まる…この登りが辛い〜!

既に山で2泊しているので食料はいつもの1泊2日と変わらないのに、なんでこんなにザックが重く、呼吸が辛いの???
私…なんでこんなに体力がなくなったのかと悲しくなってきた。
後から来た、テント泊装備のオニーチャン、小屋泊っぽいオジサン2人組にドンドン抜いてもらう。

そうは思うのですが…この体力低下の事実は精神的ダメージが強く、かなり凹みながら登りました。

あとチョットの祖父岳山頂へなかなかたどり着けず…幾度か立ち休憩を繰り返して…ようやく…なんとか…
たどり着いたよ祖父岳山頂!

ヒョー!
周りの風景がグルっと見えるー!

あ、ふと気がついたら、この山行3日目で初めて山の頂上に立ったんですよ私!
今までの道のりで山頂へ一度も立ち寄ってないって…。
02ワリモ分岐へ向かう

山頂では先程追い抜いてもらったオニーチャンとオジサンズが写真を撮ったり、休憩をしているのでそのスキに先へ進む。

祖父岳から岩苔乗越へ分岐へ通じる道の出だしは…ハイマツの森。
ザックがハイマツに引っかかり、ハイマツに

と心の中で唱えながら下る。
地図で見るコースタイムによると祖父岳から岩苔乗越までは30分ほど。
楽勝じゃん!と思っていたのだが…これまた辛かった…。
下りが土でなくゴツゴツした岩道。

岩道下りのタイミングがまだつかめていない身で下るのはなかなか辛い…下る度にザックの重みが膝にグッと来る。
しかたないのでユルユルと降りていると、先ほどの男性たちに抜かれていく。

下りきった辺りで、またもや雪渓。

そして文字が風化して読めなくなってしまった看板…ここはどこだろう?

コースタイム的にはそろそろ岩苔乗越でもいい気がするんだけど、ここに道の分岐はないから…岩苔乗越でないことは確かだ。
下り一辺倒と思い込んでいたが、登りもあってなかなか辛い…そして…晴天下でワガママな悩みだが、とにかく暑いのだ…。

雪渓近くを歩くと僅かに涼しい気がしないでもない…。

そうして、やっと着いたよ!岩苔乗越!

う〜ん…ここまでで既に疲労困憊…こんな状態で私は水晶岳まで歩けるのかしら…?と不安になる。
そんな私の前に立ちはだかるのが…この登り!
写真ではうまく伝わりませんが、登りが目の前にドーーーーン!と広がっているんですよ!


気が遠くなりそう…右手にある三俣山荘へのもうひ一つの道が私を誘惑するけれど…時間はまだ6時台…とにかくユックリでもいいから登りますか…とものすご〜〜〜〜〜〜くユックリ、ユックリと登り出す。
足の歩幅半分ぐらいのワジワジ進み…こんな進み方で何時になったら着くの?なんて思っていても…ちゃんとワリモ分岐に着きました!

ああ、テント泊装備を持って水晶岳へ行くのか…と思ったけれど、ワリモ分岐にはアチラコチラにデポしてあるザックが…

ザックから水とお菓子を取り出し空身になって水晶岳へ向かって歩き出すことに。