いよいよ今回の縦走メインの常念岳へ登るよ。今回の常念山脈にそびえる蝶ヶ岳、大天井岳…どの山も登りごたえのある山ですが、常念岳の登りは…そのどれらの山よりも辛かった〜!
前回の記事は
左が登山・キャンプランキング、右がにほんブログ村っていうブログランキングに参加しています。
押してもらえると見てくれている人がいるんだ〜!って嬉しくなるの。
蝶ヶ岳から横尾分岐まで
最低鞍部近くの開けた場所から見上げた常念岳…まぁ!なんてどっしりとした三角形!
蝶槍はとんがってるね〜。だったけど…常念岳はドスン!と三角形が根を下ろしている感じ。
私が常念岳へ挑むのは2回目。
間近に見た常念岳は記憶通り、すごく大きい。
って、チョットヘラヘラしながら自分に問う。
まあ…ゆっくり延々と登れば登れるってわかってるけどさ、あまりにもデカすぎるから肩の力を抜いて挑まないと疲れちゃうのよ。
蝶ヶ岳から常念岳へ歩くと、左手に槍ヶ岳が常に見える。
登ってきますよ、槍ヶ岳。
仲間が居ないので、槍ヶ岳を勝手に擬人化して心の中で声かける。
で、いざいざ!登る!って思うでしょ。
まだ下ったよ。
てくてく下って…。
下りつつも…。
目の前にはこれから登る常念岳がデデーン!とそびえ立つ嬉しいんだか嬉しくないんだか、よくわからない風景。
下れば下るほど、その分登ることを考えると
って、何度も登山道に問いかけたわ。
ちょっと鬱蒼としている茂みに「熊とかケモノとかいないよね?」って不安を抱えつつ進むと…。
不意に樹林帯を抜けて登りがスタート!
ここから常念岳への登りが始まりはじまり。
時間は8時半。
蝶ヶ岳ヒュッテを5時に出発し、早3時間半が経った今…テント泊装備のザックが重い。
でも、まだ今日の行程の半分来てないんだよ。
ちょっと不安になってきた私。
だって、あまりにも人に抜かれ過ぎて…この世で私よりも鈍足の人は居ないんじゃない?ってモードになってた。
なにを大袈裟な!
って思われるだろう。
だけど、ずっと人に抜かれっぱなしだと自信喪失モードになっちゃうのよ。
話は登りに戻して…常念岳の取りつきから常念岳までは大きな岩稜を3つ越えていく。
常念岳の存在がデカすぎるので、岩陵に「ここが常念岳?」って思うことはないが…岩陵のてっぺんに着いても、その更に先にでっかい常念岳が
まだまだ
って待ち構えている姿は…メンタルにくる。
息が切れないよう、ゆっくり進む。
私の歩みは止まることはないのだが、一歩一歩歩き休みペースなので遅い。
でも、歩き休みなので息は切れない。
一人で時間がある時はこの歩き方が自分にはベストのようだ。
途中で道を譲った男性とチョットお喋り。
どこまで行くのかを聞かれ
今日は常念岳を越えて、大天井岳まで
と、言ったら。
随分歩くね〜長いね〜。
って言われたんだけど…長い?
彼は常念岳〜常念小屋を経て一ノ沢への下山ですって。
私オバサンだし!テント泊だし!テレワークで身体が鈍ってるから
今日の行程無理かも!
段々と今日の行程蝶ヶ岳〜常念岳〜大天井岳まで歩ける自信が無くなっていった。
体はしんどいし、ザックは重いし、今日の行程は常念岳まで行ってやっと半分。
いや、無理じゃね?
エスケープルートで一ノ沢へ下山するのが大人の判断かも。
ううん!せっかくなら常念小屋でテント泊でもいいんじゃね?
登りに迷いが出てきた。
大天井岳まで遠いネ
という、お墨付きをいただくと…無理しないで下山しちゃいなよって心の中の悪魔が囁いてくるのだ。
どうしようかな〜と悩みつつも登る。
常念岳への登山道の殆どは大きな石の転がる道。
その石には程よい間隔でペンキマークがついているので、ペンキマークを確認しながら登る。。
途中にあった印象的な岩。
そして…中々着かない山頂。
常念岳ばかり見て首が疲れた時には、横に見える槍ヶ岳で気分転換。
そんな感じでチマチマ登る。
ハッキリくっきり見えすぎている常念岳稜線…
だんだんと山頂付近で記念撮影をしている人の姿も目視できるようになったんだけど
写真で見れば、コノくらいの坂道チョチョイのチョイ!って登れそうなんだけど…疲労が!ザックが!標高が!私の歩みを激遅にさせる。
山頂間近でも何人にも抜かれ…それでも一歩一歩歩き続けたら…着いたよ!
常念岳山頂!
時間は9時35分。
朝5時に蝶ヶ岳ヒュッテから出発し、4時間半かけて…やっと着いた!
常念岳から常念小屋まで
常念岳は標高2857m。
大天井岳から徳本峠へ続く常念山脈の主峰になります。
山頂には社もある。
とりあえず常念岳山頂で休憩。
あまりにも疲れたので、ザックを降ろし、おにぎりを食べた。
さて…この先どうしよう?
残り4時間半ほど歩いて大天荘まで頑張る?
いやいや無理は禁物!
常念小屋から一ノ沢へ下山?
でも…もったいないから
常念小屋でテント泊?
う〜〜〜悩む!
とりあえず常念小屋まで降りてから考えよう!
常念岳からチョット降りた場所に分岐点がある。
常念小屋と三股への分岐点になります。
後々の常念小屋で知ったのですが、常念から三股方向への下りルートはチョット危険だとか?
さて、常念小屋方向へ視線をやれば…はるか遠くに赤い屋根が見える気がする…。
あれ…たぶん…大天荘?
はぁ〜!あそこまで歩ける?私?
めっちゃ疲れてるよ!
その証拠に下りの足は踏ん張りがきかなーい!
転ばないように一歩一歩足元を確信して進めば…見えてきたよ常念小屋。
ひえ〜…あそこまで下って…後に今と同じ高さまで登り返す?
この時はそう思っていて…95%ぐらい常念小屋でテント泊して翌朝一ノ沢へ下山しよう!そう思いながら歩いていました。
あともうチョットで常念小屋!
そうは思うがなかなか近づかず…転びたくないからチンタラ降りていると…
あら〜!
岩と岩の間に挟まっている石突にかぶせるラバーキャップを数個発見!
ラバーキャップって?と思われた方は下記を参照ください。
そのままにして置いたらダメよね!
岩と石の多い常念岳にはポールの石突から外れたお宝(ラバーキャップ)が多く埋まっています。
こうして1時間ほどかけて常念岳から常念小屋へ下りました。
時間は11時チョイ過ぎ…蝶ヶ岳ヒュッテを出発してから6時間も歩いているわ…。
さてどうする?
と、とにかく…常念小屋で炭酸ジュースを飲みたい!
そして、下山方法を考えよう!
そう、この時の私は
って思っていました。
でも、結局大天荘まで歩いたわけよ。
その理由は…次回「常念山脈縦走(7)」に続きます。