2泊3日の周回登山の2日目は朝4時半から始まります。さっさと行動して、少しでも高い場所から朝日を浴びるつもりで行動し始めたのですが…10月第一週の朝4時台は…暗いです。
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前回の記事は…
槍平小屋から南沢まで
ヤマケイオンラインのコースタイムで登りは4時間と書いてある南岳新道には水場はありません。
なので、水分は槍平小屋で用意してから進みましょう。
10月第一週・朝4時の登山道は…真っ暗。
登山道沿いに生い茂っている木々が更におどろおどろしさを演出して…怖い。
けれども…この暗い森の中を登っていきました。
過去に一度歩いた事があるから歩けたけど…1度も歩いたことのない道だったら
明るくなるまで待とう
って、判断したコト間違いなし!
この暗い森の中を20分ほど歩いていたんだけど、何故かよりによって…ブレア・ウィッチ・プロジェクトを思い出しちゃって…余計怖くなってた。
ブレア・ウィッチ・プロジェクトって映画ご存知ですか?
伝説の場所ブレアウィッチのドキュメンタリー映画を撮るために夜の森に入った若者が消息を絶った。
その後、森の中で発見されたビデオテープには彼らの恐怖体験が記録されていた…。
な、映画。
その映画に出てきた暗い森での色々なシーンがどんどん頭に蘇ってきて…
暗闇怖〜ぃ!
こうして怯えながら森を進んでいくと、岩がゴーロゴロ転がる場所に登り出た。
ココが南沢。
暗かったので、良い写真が撮れてなかったのですが、南沢は岩の転がる大きな河原。
この沢を横断して南岳新道を進んでいく。
あ、もちろん枯れた沢です。
大雨時とかはどうなっているのかしら?
渡れない状況の時は槍平小屋や南岳小屋で注意喚起が出ているのかな?
この南沢は残雪時に雪渓をどんどん登ってしまって、旧道へ入り込んで道迷いが発生したり、雪がなくても沢の大きさに進行方向が分からなくなり道を間違えるケースがある。
もちろん今回のような日が昇る前の暗い状況ならなおさらだ。
ペンキ印、ピンクリボンを確認つつ沢を横断しました。
南沢を渡り切ると、またもや樹林帯に入ります。
ここから先登りです。
ココから南岳小屋まではひたすら登っていく!
そう覚悟を決めて南岳新道を進むのがメンタル的に楽です。
南沢から西尾根のコルまで
南岳新道は人の手が入っている。
ほら、木道に
ハシゴに
ハシゴ。
南岳新道のハシゴはさして長くない。
多分上の写真に写っているハシゴが一番長いぐらい?
ただ…そのハシゴの数が多いのだ。そして場所によっては古くて強度や設置に不安を感じるハシゴも…。
そうそう、今回の登山で
南岳新道のハシゴを全部撮るのだ
って、息巻いていたけど。そのハシゴの多さに疲れてきて最後辺り適当になってきて…
撮れていないです。
樹林帯に囲まれたハシゴに気をとられていたら…いつの間にか周りが明るくなっていた。
時間は5時40分。
あらあら、登山開始して1時間も経っていたわ。
南岳新道は真っ暗な森、南沢、ハシゴと登山道に変化が多いおかげで登ることに飽きないのだ。
それに…全体的に…道が荒れ気味なので、常に気を張っていた。
ボケーっと歩いていたら足元とられそうな登りに
左手に転んだらどこまでも転がって落ちていきそうな登り道。
この場所に設置されているのが何だか不安に感じるハシゴをいくつもいくつも登っていく。
南岳新道を歩いていると、下ってくる人の方が多い。
私が登っている時に登りで使ってた人は3人ぐらいだったかも?
でも、ハシゴの多い南岳新道…ハシゴって登りと下りだと、ドッチが楽?
私は登り!
だから、自分には登りで南岳新道を歩くのが合っている。
だって〜…こういうハシゴを下りで使うのはチョット怖いもの。
山の稜線が近くなってきた気もするが、樹林帯は続く。
南岳新道を歩いていて思うのは…とりあえずハシゴなどは設置されているけれど、道が荒れている。
その証拠に槍平小屋から「南岳方面から下りでの通行、雨天時の通行、高齢者、お子様の通行は控えて頂きたいと考えます。」と注意喚起が出ています。
こうしてひたすら登っていくと、あら…ハイマツと木道の道に登りでた。
このハイマツ帯を抜けると岩と鎖が登場します。
登るのにチョット手間取る大きさの岩場だけど、ハシゴばかり登っていたので気分転換ができて、これもまた楽しい登りだ。
この岩場を登り切ると、進行方向にピーク?が見える。
あれが南岳!
って、思いたいところだが違う。
南岳はあんな小さくない。
そして、この場所には槍平小屋が設置してくれた救急箱がある。
使った時は小屋に報告するように書いてありました。
………で、
南岳西尾根のコルってドコだろう?
実は南岳西尾根のコルの場所を地図で確認しないまま私は歩いてしまっていた。
多分…気が付かないウチに通過していたと思う…なので、ココらへんで一区切りとさせてもらう。
南岳西尾根のコルから南岳小屋
南岳西尾根のコル付近から先は私が見たかった風景が待っている。
まずは頭上に見えるピークに向け岩場の急登ゾーンを乗り越えて…。
ペンキマークに従って登っていく。
途中で後ろを振り返れば
槍平小屋が見下ろせる。
3時間前まであの場所に居たのに…今はもうあんなに小さくなって…私よ!よくもまあ登ってきたな!
周りの風景も変わった!
稜線に登ったことで周りの山々と視線を同じくできるラインまできた。
稜線を歩いていると標識があったんだけど…白んでいて読めない。
上の図には「2100?」って書いたけど…そんなに低いわけないよね?2700だったのかな?
しばらくは平坦な尾根上を歩く。
ココ!ここが歩きたかったの!私。
よく天空散歩って言葉を聞くけれど、私にとっての天空散歩といえば…南岳新道の稜線上。
前に来た時はガスっていて…それはそれで雲の中を歩くようで楽しかったけど、次に歩く時は晴れていて空気が澄んだ時に歩きたい!って思ったので、その夢が実現できて嬉しい!
夢を叶える為に10月の朝7時台にココを歩くように計画を立てたのはベストな選択だったよ!
進行方向右手には大キレットの姿も見えるよ。
今回の登山では歩かないし、今後、もう歩く事もないかもしれないエリアだけど…その姿は遠くから見るだけでもワクワクする。
この稜線木道はそのうち終わりを告げる。
木道が途切れたあたりから左手に設置された鉄ハシゴを使って下る。
その先はカール中腹に作られた一本道を進んでいく。
一本道を延々とトラバースして進んでいく。私の足にして10分ほどだったかな。
ちょっと疲れた標識辺りから道はカールをつづら折りに登っていくようになります。
足元は岩がゴロゴロ転がる場所。
足も疲れているので、気を抜いてボケーっと登っていると…
ギャッ!
石車に乗って転びかけたりもした。
3時間半登り続け&標高も上がってきたとあって、だいぶシンドイが…
ユックリでいい、牛歩でいいから進もう
とチマチマ足を動かす。
登っていくと、岩盤帯にかかる丸木橋が現れた。
雷鳥。
雷鳥が目の前をテポテポ歩いている。
雷鳥と遭遇できたのは嬉しいが…雷鳥が出ると天気が崩れる説があった気も…?ちょっと不安。
そして左手をみれば槍ヶ岳がニョッキリ。
そう、ココまでくれば…南岳小屋だ。
槍平小屋を出発してから4時間で、南岳小屋に到着しました!
テント泊装備を背負ってなければコースタイムで到着できたよ。
さてさて。南岳小屋に着いたら…まずは一休みしましょう。
次回「槍平小屋にテントデポで槍ヶ岳周回登山(5)」に続きます。