折立から室堂へ単独テント泊縦走(8)鳶山編

折立から室堂へ単独テント泊縦走(8)スゴ乗越編タイトル

折立から室堂への縦走3日目。一番の苦しみ処の越中沢岳を登りきり…後は距離はあるけど平穏な縦走になります。事前に調べた話だと…越中沢岳から五色ヶ原までの風景は素晴らしい!とのこと…で、実際のトコはどうだったでしょうか?

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▶ 01話…折立から室堂へ単独テント泊縦走(1)準備編
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▶ 03話…折立から室堂へ単独テント泊縦走(3)薬師峠編
▶ 04話…折立から室堂へ単独テント泊縦走(4)薬師岳編
▶ 05話…折立から室堂へ単独テント泊縦走(5)北薬師岳・間山編
▶ 06話…折立から室堂へ単独テント泊縦走(6)スゴ乗越小屋編
▶ 07話…折立から室堂へ単独テント泊縦走(7)越中沢岳編

目次

ゆるやかな下り…越中沢岳から越中沢乗越まで

地図越中沢岳から越中乗越までのイラストマップ

越中沢岳の展望は…進行方向に五色ヶ原の草原が広がり、立山連邦や剱岳が見える!はずなんですが〜…

まー、全くなんにも見えな〜い!

怒る登山者のイラスト007

ううう…折立から始まって、もう3日も山の中にいるのに…見どころポイントで絶景が見れていないわ…。
悲しい。
時間に余裕があるので、ここで休憩も兼ねてダンナに電話することに。昨日のスゴ乗越付近から電波がほぼ通じなくなったので、やっと安全報告ができます。
もう3日も私の声を聞いていないからさぞかし寂しかろうと…(実は私のほうがあまり人と会話していないので会話に飢えていた)日曜日、鬼のいぬ間に安眠を貪るダンナを電話のベルで叩き起こす。

あのね今、「こえなかさわだけ」についたよ

電話する登山者のイラスト
この後も、多分電波が通じないので音信不通の可能性があることを伝え、電話を切ると近くにいたオジサマから

「あの〜たぶんここは「えっちゅうさわだけ」だと思うよ。たぶん」

優しいおじさんでよかったー!
そう、この山は越中沢岳えっちゅうさわだけって呼びますー!
こういうのを偉そうに「そんな事も知らないで、山を登るかねぇ(ニヤニヤ)」なんて言うジジイもいるのよね!ふんだ!
オジサマは五色ヶ原からスゴ乗越へ向かって縦走なう。
彼から聞いた話だと、次の五色ヶ原では電波は全く入らないそうで、彼は山荘から衛星電話で家族に定時連絡をいれたとか。

オジサマの記念撮影を撮り、彼からの「あなたも撮りましょう」を

記念撮影が苦手なので〜…

会話をする登山者のイラスト
でお断りし、別れを告げたら…次の目的地「越中沢乗越」へ向かって出発します。

歩きだしてスグに登り…?ええ?登り〜!?

越中沢岳から上り

安心してください、私。
この先からスグに下りの始まり、はじまり。

越中沢岳からすぐに下り

越中沢岳のてっぺんから次のポイント越中沢乗越まで250m程下るんですよ。
そして…その後…また250m登りが待っているんですけどね…ええ。

ペンキマークが導いてくれる

出だしはハイマツの中の登山道を歩きだします。

ハイマツの間を歩く

道も歩きやすく、歩き休みモードでドンドン進んでいけますね!

ペンキマークが導いてくれる

赤いペンキマークがあっちこっちにつけられているので、それを追いかけるように下って行きます。

だだっ広い稜線

こんなに、頻繁に。ペンキマークがつけられているワケは…このコースは基本、さしたる目印もない広い稜線をなだらかに下るからです。
こういう道ってガスなどに巻かれると迷いやすいとか!
また、今まで登りにくらべて、岩場もなく、気を緩めて歩ける場所なんですが…ルートを確認しないでお喋りに夢中になったり、ボ〜っとしたりしていると道を間違えやすいかも?

だだっ広い稜線2

この白い世界の中、今回の縦走の中では結構人とすれ違いました!
とは言っても…20名にも満たなかったかも?

同じ北アルプスでも表銀座とは、登山者の数が少なくて…不安になる


なので、ほぼ1人歩き状態でしたよ。この縦走路。

不安な気持ちがいっぱいなので分岐点や曲がり角っぽい場所ではルート確認を怠らず進んでいました。

だだっ広い稜線3

ガスが出て視界が悪くなるとルートが分かりづらくなるんだろうな〜と思わせてくれる「ケルン」も出てきた!
ペンキマークだけではなく、「ケルン」まで用意されているなんて…激しいガス時や悪天候時が怖いわね。

ケルンもある

私の時も見ての通り激しいガスではないのですが、それとなく白い世界。
なので、このハッキリくっきりマーキングにどれだけ心が支えられたことか…!

ありがとう!ペンキマークを印してくれた方

ガスってきた稜線

そろそろ、このだだっ広い縦走路とも別れをつげ、樹林帯に入ります〜!
樹林帯に入ったってことは…結構下ったのね〜。

樹林地に入る

出だしは土の道だったのですが、道はすぐに木道に変わりました。
木道は濡れていると、ツルン!と滑りそうな恐怖を感じるエリアでもありますが、今日のようなガスってて人も居ない日だと心強い仲間です。

樹林地の木道

木道に入ると、後はひたすら越中沢乗越まで下るだけ。
どんどん標高が下がっていくことが…

今は悲しい。

凹む登山者のイラスト

ええ、ええ、下ったら…下りきった場所から…下った分と同じ分の登り返しが待っているのよ〜!

越中沢乗越へ下っていく

下る私の眼の前に広がるガスなんだか雲なんだかが、なんとな~く私のココロまで下げてくれる。
そして…とことん下って…

9時7分越中沢乗越に到着

越中沢乗越に到着

越中沢乗越からは黒部湖が見えますよ!
上の写真をよ〜く見て!真ん中丈夫に蒼い池みたいなのがあるでしょう?

こうやって見ると近いのに…あの黒部湖の近くへたどり着くのは明日なんだよな〜

考える登山者のイラスト005

でも、黒部湖を見たことでちょっと元気が湧いてきた!
越中沢乗越から再び登り!
次のピーク鳶山(とんびやま)まで登れば…あとは五色ヶ原までラクラク縦走になるはずだ!

今日最後の登りを頑張ろう!

笑顔の登山者のイラスト

思っていたよりも辛かった…越中沢乗越から鳶山まで

越中乗越から鳶山までのイラストマップ

さて、鳶山までの登り返しは割と緩やかな登り。

越中沢乗越からの上り

とはいえ…越中沢乗越まで下ってからの登り返しは…肉体的にも精神的にもキツイ。

越中沢乗越からの上り2

見ての通り天候もどんどん悪くなっているのが、心を凹ませます。

越中沢乗越からの上り3

それでもココまで来たら進むしかない!
それに天候が悪くなるなら、崩れる前に五色ヶ原山荘に着きたい!

越中沢乗越からの上り4

焦る気持ちに…身体は全く追いつきません。
ええ、ええ、疲れ切っています。私。

越中沢乗越からの上り5

ココの上りはスゴの頭や越中沢岳に比べると全然大したことのない上りのはずなのに…距離が長い。

更にガスってきた

なので、はやる気持ちがその距離を二倍三倍に感じさせる。
その上…

ひたすら登る

鳶山までは偽ピークを幾つか越えていかねばならないのが…これまた苦しい〜!

ひたすら登る2

それでも…ゆっくりゆっくり登って行きます。
ドコを見てもガスなので、ひたすら前方をみるのですが…

白すぎて見えなーい!

怒る登山者のイラスト

あのガスのドコらへんにピークがあるんだか?とほほ。

ひたすら登る3

鳶山への上りは偽ピークがけっこうあった気がします
…そしてここもニセピークからなんどか登りを繰り返します。

偽ピークが多い

見えているところが山頂デスカ?

疲れた登山者のイラスト001
イイエチガイマース!

Oh!Nooooo!

悲鳴をあげる登山者のイラスト

を、心の中で数回繰り返したことか…

偽ピークが多い2

だんだんと

もしかしたら私、鳶山をもう通過したんじゃない?

考え込む登山者のイラスト

って思い込みはじめていましたよ。フフ。
想像以上に距離が長く、また偽ピークの多い道のりは疲れた身体にかなりダメージを食らわせてくれます。
手入れされた登山道

鳶山は楽に通過できると思いこんでいただけに…キツかった!
気がつけば、いつの間にか登山道は整備された雰囲気になり…

10時11分鳶山山頂に到着

鳶山山頂

鳶山(とんびやま)標高2616mは登るのがしんどかった割には山頂は地味…でした・・。
それでも間違って山頂を直進しないように『通行止め』の杭が設置されているところに、この山を見守っている方の優しさを感じます。

鳶山山頂の三角点

三角点も足元にありましたが…なんだか…ちょっと疲れ気味ですね。
この疲れ具合…まさか踏まれている?

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