槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(5)表銀座を下山

槍ヶ岳タイトル5

中房温泉から始まり、大天井岳を経て槍ヶ岳へ向かうコースは表銀座コースと呼ばれる大人気コース。
今回はあえて、この表銀座コースを逆走してみようと思った。
ほら、ある人の一面だけではなく、裏の顔も知っておきたいって言うか…単に槍ヶ岳から横尾を経て、上高地まで下山するコースを何度も歩いてので…別のコースで下山したかっただけです。

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目次

岩場の下り道…槍ヶ岳山荘からヒュッテ大槍

槍ヶ岳からヒュッテ大槍までのイラストマップ
さあ!今日は槍ヶ岳山荘から大天井ヒュッテまでを歩く予定。
昨年は大天井ヒュッテから槍ヶ岳山荘へ向かって登った道を今回は下る。
昨年の8月頭は山でも高温が続き、暑さに参りながら登ったんですよね〜。

参考記事:真夏の表銀座を単独テント泊で縦走

でも、今回は朝早いし、そんなに暑くないし、てか下りだし
体力的には楽なハズ!

5時45分槍ヶ岳山荘から下山開始

槍ヶ岳山荘を見上げる

まず一番目の通過ポイントはヒュッテ大槍まで。
目の前に広がる、どこかの山を見ながら歩き出します。

下山を開始する

槍ヶ岳からヒュッテ大槍方面への下りは岩場。
それもけっこうだし、転んだら…コロコロコロコロ〜と滑落してしまいそうなので
じんわり〜…じんわり〜…と歩き始める。

下山を開始する2

そう、コースタイムと競う登山はもう卒業だ!
これからは怪我をしない慎重な登山をしないとね!

下山を開始する3

石がコロコロした下り斜面ではちょっと気を抜くと足がとられ

おっとっと

焦る登山者のイラスト

このおっとっと…日帰り装備だったり、若ければ…まあリカバリーも効くのですが
テント泊装備が入ったザックを背負った中年は一回バランスを崩すと…転びます。
だから、慎重に…。

この急な斜面に作られたハシゴを降りるのもなかなかのスリル。

はしごを降りる

きちんとハシゴと向き合って降りますよ。

将来貰える年金受給額とは向き合ってないけどね…どうしよう…

面倒な顔をする登山者のイラスト
この手の橋を渡る時も…

橋を渡る

左の岩にザックを引っ掛けないように気を使いながら渡る。

周りの山を見る

この時に自分に言い聞かせていた言葉は…

焦らない焦らない、一休み一休み

あわてないあわてない
気が急きそうになった時、一休さんwithたまごは、
周りの風景を見ては立ち止まって一息

槍ヶ岳を振り返る

振り返って槍ヶ岳を見ては一息
槍の頭には人影がちらほら見えます。

よっ!槍ヶ岳!登っている人いるねえ〜!

照れる登山者のイラスト

槍ヶ岳とも、もう四度目の対面なので、すっかり心も馴れ馴れしい…。
こうして道を下っていくと…ちょっと足裏が涼しくなるような痩せ尾根が。

痩せ尾根を通る

これ、痩せ尾根でいいよね?この程度じゃ痩せ尾根じゃない?
ここはものすごく慎重に下りましたよ。

私はテント泊の時はダブルストックにしています。
ストックで行く先のバランスを確認してから…足を踏み出す。
なので、私のストックは、あくまで補助!

ダウジングの棒みたいな感じ?

しょっぱい顔をしている登山者のイラスト
基本はストックに頼らず己の足で下るよう心がけては…います。
気がつけば、ストックに頼った歩き方をしているのが…ホントのとこだけど。

痩せ尾根を通る2

ここらで登ってきたお嬢さん方とすれ違う。
これから槍ヶ岳を登るというキラキラした笑みがカワイイ。
私も初めて槍ヶ岳を登った時

緊張でゲロ吐きそうだったもんな〜

喜ぶ登山者のイラスト

参考記事:単独テント泊で巡る、上高地から槍ヶ岳そして双六岳へ

え?ゲロキラキラを一緒にするなって?
すみません。

日陰の尾根を歩く

時折日陰に入る。
今まで燦々と照らされていたので、目がショボショボ。
サングラスしなさいよって?…苦手なんですよね、私。

すると、右手斜面下に殺生ヒュッテが見えてきた。

殺生ヒュッテを見下ろす

殺生ヒュッテ…名前が怖いけれど、怖い場所じゃないよ。
※ここのテン場にも泊まったコトがあるけど、まだ記事にできていません。
人が混み合う土日は、どうしても槍ヶ岳山荘のテン場はスグに埋まり、間に合わなかったテント泊登山者は槍ヶ岳山荘テント場には幕営できない。
そんな時に打ちひしがれたテント泊登山者たちを受け入れてくれる、でっかいテント場を持つ山小屋です。

どんどん下山する

道は岩が多いとはいえ、よく整備されています。
整備されていなかったら…きっと歩けないと思う。
山小屋の方をはじめ、多くの方の善意・協力によって私たちが槍ヶ岳まで行けているんですよね〜。
ありがとうございます!

どんどん下山する2

大天井ヒュッテまで急ぐ気持ちはまったくないので、何度も何度も槍ヶ岳を振り返る。

槍ヶ岳を振り返る2

そう、一人だるまさんが転んだ遊び。
そうこうしているうちにあっという間にヒュッテ大槍に到着。
…まずは外来者用外トイレがお出迎え!

6時26分ヒュッテ大槍に到着

ヒュッテ大槍のトイレ

そして見て!ヒュッテ大槍槍ヶ岳カップル写真

ヒュッテ大槍に着いた

良くない〜?
え?私が邪魔だって?

天気予報は正しかった…ヒュッテ大槍から水俣乗越まで

ヒュッテ大槍から水俣乗越までのイラストマップ

次に目指すポイントはヒュッテ西岳
ヒュッテ大槍から続く道にも西岳への案内ペンキが方向を記してくれています。
ヒュッテ大槍から西岳へ出発

ヒュッテ大槍から以降も槍ヶ岳がよ〜く見える。
むしろココからしか見えない槍ヶ岳の背中のギザギザが北鎌尾根

北鎌尾根を見る

この写真ではわかりませんが、見るだけで私には到底無理ゲーバリエーションルートだって分かりました。
ええ、決して歩きません。怖い。

下山する1

下山を始めて一時間弱ですが、まだまだ私は稜線上。
よって紫外線をたっぷりと吸収しながら歩きます。

下山する2

この日差しを後悔するのは何年後かしら?てか、もう手遅れかもね…エヘ。

そして、振り返る!

最後に見た槍ヶ岳

また、槍ヶ岳!

ああ…こうしてどんどん槍ヶ岳と別れを告げながら歩くのも乙なものよね〜と思っていました。

また後でね〜!

笑顔の登山者のイラスト
…コレが…槍ヶ岳を見た最後となりました。

下山する3

ヒュッテ大槍以降も急な下りが続きますので、気を抜かずに下っていきます。

雲が出てきた

進行方向の山々にはチョット雲が湧いていますね。

実はこの日から天候が崩れる天気予報が出ていましたが、蓋を開けてみればこの快晴。

なんだよ〜もー天気予報を信じなくて良かったわー

喜ぶ登山者のイラスト

ペンキマーク

登山道にあるペンキマークもハッキリくっきり。

さあ、ここまでずっと下りだったんですが…出てきた出てきた登りちゃん!

登り道

もともと今回のコースは水俣乗越以降は再び登りになると、昨年の山行でわかっていたから…いいんだけど…
ん?

ガスってきた

なんだか…周りが白くない?
え?ガス?
ちょっと不安を抱えつつ進むと…現れたのは鎖場。

急な下り

ああ!昨年この鎖場を登ったよね〜!
と昨年歩いた記憶を思い返しながら下る。

どんどんガスってきた

下るに連れ、ガスはどんどん濃ゆくなっていく…。
先程の晴天から30分も経たないのに、すっかり視界は不透明。
もちろん槍ヶ岳やの字も見えやしないよ。

どんどんガスってきた2

ああ…世の中の気象予報士さん、斎田さん、与田さん…天気予報なんて当たらないなんて思っちゃってごめんなさい。
あなた方の予報はちゃんと当たったよ…。
反省しながら歩く…ああ、確かこのコース…とんでもなく長い長いはしごがあったんだけど…
見えないね。

ガスってはしごが見えない

ん?見えてきたよ!
昨年登った時は下りとして使った長いハシゴ!
ガスっていてよくわからないので、昨年の写真もアップしておきます。
ものすごく長い東鎌尾根のハシゴ
このハシゴを下るのが怖かったな〜…けれども今回は登りなのであまり恐怖を覚えずハシゴを通過できました。

ガスの中はしごを降りる

このガスの中、下りで使ったら着地点が全く分からず…怖そうだね〜。

完全に真っ白

ここらで、槍ヶ岳を目指して登ってくる方々や私を追い抜いて下山する方々とすれ違う。
とあるオジサマは
この後は天気がどんどん悪くなるから、水俣乗越で下山する
とハッキリ言ってた。
そうなると…私の心も揺らぐ…

私も水俣乗越で下山するか?
いいや!初志貫徹で大天井まで歩くか?

水俣乗越までに決めなければと、悩みながら足を進めていく。

ガスの中下山

水俣乗越近くになると、下り斜面はどんどん急になる。
それに連れて私の登山への意気込みも下っていく…。

急な下り2

ガスガスの中…昨年通った道を登ってどうするのさ〜。

いいじゃん!水俣乗越で下山すれば今日中に家に帰れるよ!
帰ったら布団で寝れるし、酒も飲み放題だ!

辛い顔をした登山者のイラスト
テンションガタ落ちでガスの中トボトボ歩く…。

ハイマツの間を歩く

すると、かなり急な下り斜面が目の前に広がる。

ああ、ココ…水俣乗越手前の急斜ダネ…

泣く登山者のイラスト
水俣乗越から槍ヶ岳方面への最初の一歩は急斜面が立ちふさがっています。

急な下り2

昨年はこの急斜面を見て、一瞬登るのをやめようと思った程ですから。

急な下り3

テント泊ザックで急斜面を下ると…ザックのお尻が岩などで擦れるのが気になりません?
とはいえ、足が短い私なのでザックのお尻の寿命と引き換えに、ズリズリしながら急斜面を下り…。

7時36分水俣乗越に到着

水俣乗越に到着

槍ヶ岳山荘から下山化を開始して2時間半ほどで、今回の縦走登山の最大の分岐点に到着しました。
本日中に下山をするなら、ここから上高地方面へ下山。
ここから西岳方面へ進んだら…明後日まで山の中…。

さあ!ココまで来たら…下る?登る…?
まあ…結果はご存知ですよね、ええ、大天井岳方面へ歩き出しました。

次回「槍ヶ岳・表銀座をテント泊で縦走(6)」に続きます。

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