鹿島槍から八峰キレット越え五竜岳へ単独縦走(3)鹿島槍ヶ岳編

鹿島槍から五竜岳へ縦走3のタイトル

過去に冷池山荘から鹿島槍ヶ岳まで登った時、山は向かって右側が雲に覆われていた。今回は晴天予報を信じ同じルートを再び登った。青空の下を鹿島槍ヶ岳の姿を見ながら登る…そのコトも今回の楽しみの1つとして歩き出したのですが…

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目次

01冷池山荘から布引山まで

今日の扇沢駅からキレット小屋までの行程は、一般的なガイド本によると冷池山荘で一泊してからキレット小屋通過をするのがおすすめ。
だが、平日に2日しか休みがとれなかった私としては一日目でキレット小屋まで行きたい…
冷池山荘から鹿島槍ヶ岳北峰までの地図
見ての通り、その距離は長いので無理は禁物…。
冷池山荘を通過しても…鹿島槍ヶ岳南峰へ14時までにつけないようであればキレット小屋は諦めよう…そう決めて歩き出す。

キャンプ地を過ぎたあたりは高山植物がたくさん!と書いてありましたが、季節は9月。
何にもないや〜と思っていたら…なにもないどころか…見て!
めっちゃガスってきて何も見えない!
ガスってきた登山道1
ガスはどんどん濃くなり…心は凹む…。
ガスってきた登山道2

え〜!今日と明日は晴天が約束された日じゃないの!

登山中の泣いている顔
もちろんレイン一式は持ってきているので、雨が降ったとしても何とかなるけど…晴れるって予報を信じて平日ど真ん中にここまできたのに!
ガスってきた登山道3
ガスってきたとは言え…雨が降り出すようなガスとは違う感じ…。
そうよ!これはガスっていうか…雲よ雲!
雲が流れきっていけば、また青空がコンニチワをしてくれるはず!
ガスってきた登山道4
…と山に空に願いをかけながら歩いていると…晴れた。
一瞬の晴れ間

おーYes! 晴れた!

笑顔の登山者のイラスト
と思っていると…すぐガスる。
で、くさっているとまた晴れる。
晴れ間を信じられない
それを繰り返しながら鹿島槍ヶ岳方面へ進む。
木道を登る
気がつけば身も心もすっかり疲れ切っていて…かなりのスローペース歩きに…。
そこに更に攻撃が…そう…空はガスに覆われた。
ガスに巻かれた鹿島槍ヶ岳
鹿島槍ヶ岳の「カ」も見えないガスっぷり!
この先、布引山を越えて、鹿島槍ヶ岳までずっとずっと登って…さらにそっから八峰キレットへ下るのに…何よ〜この天気…。

雨の岩場は危ないし、てか、会社を休んでまで来たのに…帰ったら仕事がてんこ盛りなのに…てか2018年は8月下旬からずっと悪天候ばっかじゃん…。

打ちひしがれている登山者のイラスト
鹿島槍ヶ岳を見ながら登ることを楽しみにして…ここまで来たのに…なんか…もうヤダ…。
凹みつつ登る
心底凹んでいました。この時。
そのせいで足取りもすっかり重たく…。
何でお天気がこんなにイジワルなんだろうかと、ちょっと泣きたくなってきた…。

今日の登山、もうやめようか…。

登山中の泣いている顔
ここから引き返せば扇沢まで今日中に帰れると思うし…。

と、ドンドン歩みは遅くなる。
凹みつつ岩場を登る
幾度も登って来た道を
振り返りつつトボトボ…トボトボ…トボトボ…。
すると…今度は空がみるみる明るくなってきて…
再び晴れてきた
あら〜!空が!青空が見えて来たー!
そうなるとゲンキンなもので…鹿島槍ヶ岳まで八峰キレットまで登る気満々になった!
青空パワーって本当にすごい!
てか、単純な私もすごい!
さっきまで、泣きそうになっていた心が今は急上昇!
再び晴れてきた2
足は疲労で進まないが、心は鹿島槍ヶ岳山頂へ向かってまっしぐら!
でも…鹿島槍ヶ岳の前にあるピークの布引山までなかなか近づかないんですよ〜!

冷池山荘から布引山までは…1時間と思っていので、腕時計をチラチラ見ながら登るんですが…なかなか布引山につかない!
かつ、布引山山頂までの右行って、左行って、また右行ってのジグザグの登りがこれまた…きつい!

11時57分布引山に到着

布引山山頂に到着
あ〜〜〜!やっと着いた!布引山!

ああ…とうとうコースタイムを切るぐらいのペースになったのか…キレット小屋まで行けるかな…

登山中の困っている顔
この布引山でのんびりしている時間はないな〜とヨレヨレしながら布引山を通過。

で、その後じっくりコースマップを見ていて気がついたのですが、冷池小屋から山頂まで1時間20分でした。
冷池山荘を通過したのが10時52分だったので、1時間5分で着いたので全然OKだったのですが…やはり気が急いていたのでしょう…もっと、もっともっと早く次のポイントへ!と気持ちばかりが前のめりだったのを今、大反省

02布引山から鹿島槍ヶ岳へ

さて、布引山から鹿島槍ヶ岳までのコースタイムは1時間。
最初の願いの12時は到底無理だけど…13時前には到着したい!
なぜ、そこまで時間にこだわるかというと…
山小屋には16時前にはチェックインする
という、自分ながらのポリシーがあるから。
ガスを呪いながら歩く
しかも南峰から先は結構な岩場が待ち受けているので、鹿島槍ヶ岳までの平穏な道で時間を稼いでおきたい欲がムンムン!
ガスを呪いながら歩く2
そして、ガスが湧くたびに心はビクビク…。

あ〜でも!
鹿島槍ヶ岳への登山道ってなんて素晴らしいんでしょう!
歩けども歩けども全く近づかない鹿島槍ヶ岳だけど…その美しい山は見ていて嬉しい!

途中のガスで泣きそうになったけど…ん〜!今は楽しい‼︎

同意している笑顔のイラスト

そう思って歩いていると…またもや右側から雲が〜!!!

うわ〜!こっち来るなー!

怒っている登山者のイラスト
と、意味もないのにガスに向かってフーフーしちゃう…。
鹿島槍ヶ岳はかろうじて見える
前に登った時もそうでしたが、鹿島槍ヶ岳は長野県側から湧き出る雲で姿を隠すことが多いみたい。
高山植物を大切にの看板
左手の沢方面を見れば…麓の方もモクモク…。
沢方面もガス
左手の剱岳の方を見れば…剱岳もみるみる間に雲に覆われて行く…!
剱岳も雲まみれ

長野県や富山県の街は曇りなのかしら〜?と思いながら登る。

とにかく!ガスで!全てが真っ白になる前に山頂に着くんだ!
と、思うんですけどね〜…足が進まないんですよね。
疲れてて。
だいぶバテて北登り
また、標高も高くなってきたから苦しいのも仕方ない。
晴れてくると嬉しい
先を行く登山者の姿が見えなくなり…ああ、今ごろは山頂に着いたんだろうな〜とを羨ましく見つつも…
いいや、私も山頂まで自分の足で歩き着いてこその登山だ!
と思って登る。
鹿島槍ヶ岳の山頂が近づいてきた
小股でちまちま登る。
鹿島槍ヶ岳の山頂が近づいてきた2
ひたすら登る
鹿島槍ヶ岳の山頂が近づいてきた3

あともうチョットと思いながら登り…
鹿島槍ヶ岳の山頂までモウチョット
そして…やっと着いたよ!
鹿島槍ヶ岳南峰!

12時50分鹿島槍ヶ岳・南峰に到着

鹿島槍ヶ岳の山頂の標識
鹿島槍ヶ岳南峰に到着したその時…長野県側も富山県側も真っ白。
この写真をおいおい見て思ったんですが、
鹿島槍ヶ岳の山頂に到着
エヴァンゲリオンってアニメでこんなシーンなかったっけ???

は〜…

疲れきった顔のイラスト
爺ヶ岳中峰以来ぶりに腰を下ろす…。
すると近くにいた方に
登りきつかったですね〜
って声をかけられました。
あら、私そんなに疲れた顔していたかしら?やーねー。
確かに辛かったけれど…常に鹿島槍ヶ岳を見れる登山道だったので、ピークが全く見えないまま登ったあの山や、ピークがどこにあったかわからなかったあの山よりは辛くなかった気がします。

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