無事船に乗って黒部湖を横断しました。ここから先の後半戦も…ハシゴハシゴハシゴのハシゴロード!それらのハシゴを乗り越えて、今日の宿泊地の奥黒部ヒュッテを目指します。
ハシゴがたくさん
奥黒部方面を地図でしつこく確認して…歩きだします。
私の乗った船が…黒部ダム方面から奥黒部へ行くには、本日最後の便。
※この後17時発の一本ありますが…その時間の船に乗って、ここから3時間の時間がかかる奥黒部ヒュッテへ行くのは…無理でしょう?
なので、私の後には誰も続かないので…道で何かトラブルが発生しても誰にも頼れない!見つけてもらいない!…なので、道迷いや怪我などをしないよう…用心深く歩き始めます。
すると出たよ〜ハシゴ!
崖の上に頑張って設置されてますよ…!
強度を考えると…ふと、不安に駆られますが…。
ハシゴを信じて、ちょっと強度も確認しながら渡ります。
その他は…今までと同じような水平な土の道が続く。
先程と変わったのは、左手に見えていた黒部湖が右手に見えるようになったぐらいかしら。
すると、またも出てきたよ〜。ハシゴ!
これまたスッゴイところに設置してくれちゃって〜!
こうまでして設置しているということは…ここ以外のルートが無いってことかしら?
このハシゴを渡って…すぐに…またハシゴ。
今回の登山計画を家で立てている時に、黒部ダムから奥黒部ヒュッテまではハシゴがそりゃあもうたくさんだ〜!というネット上の情報を得ていたので…
と、決めていたので…今回のレポ、ハシゴの写真ばっかになります。
覚悟してね!
さて、次に出てきたハシゴも…崖に設置されていますね…。
このハシゴから見下ろして見た、黒部湖。
なんでこんなに美しいエメラルドグリーンなんだろう?
理由をネットで調べてみたけれど…簡潔に述べているサイトが見つからなかったので、理由を調べるのは断念。
そして、木々の緑もキレイ!
この記事は2019年の9月の登山の記事なんですが…記事を書いている今は2020年の4月。
4月の黒部湖周りはどんな風景になっているんだろう?雪に覆われている?まだまだ冬の世界?
見てみたい…。
そして、またハシゴ。
またまたハシゴ。
よくもまあ〜こんなにハシゴを設置してくれたもんだ!
私がハシゴ設置者だったら…
とか言っちゃいそう…。
通行料も取らずに、ハシゴを設置してくれて…本当ありがとう!
バリエーション豊かなハシゴと黒部湖のエメラルドグリーンが楽しくて、歩いていて楽しい道!
ひとりで7時間も歩くって…心弱い私は
的不安にさいなまれることも多いのですが…今回は、この人造物のハシゴが
うむ!この道で正しい!
と、確信をもたせてくれるので登山道に関しては不安を感じずに歩けたのが心強かったです。
こうしてハシゴと共に奥黒部へどんどん進んでいくのです。
ハシゴは更にハードに
ハシゴ祭りもまだまだ序盤。
次に現れたハシゴは…
ちょっとハシゴ間の間隔広め!
足を踏み外したら…私のボディの太さ的に落ちることはないですが、挟まりそうなので気をつけて進む。
次のハシゴはちょっと老朽化。
場所によってはロープが張られているゾーンもありましたが…。
重し?に朽ちたシャベルが使われている。
雨の日とかだと滑りやすいのかしら?
この先に現れたハシゴは…まずドーン!と降らせる。
ちょっと急なので…
そうならないよう、一歩一歩ハシゴの組木に足をついてから降ります。
前にも後にも誰もいないから、仲間もいないから誰にもあおられない…そう!一歩一歩を自分で確信しつつ、マイペースでゆっくり行けばいいのだ。
このハシゴを降りきったら…今度はまあまあ上りなハシゴ。
流石に…ハシゴもお腹いっぱいになってきた。
右手を見れば…黒部湖の水は所によってスカスカになってきたのにね…。
まだかろうじて湖を保っている場所もあるんですが…水たまりが終わるのもそろそろって感じ。
黒部湖の終わりを感じつつも先に進む!
次のハシゴは…新しめ?
こちらの足場はこんな感じ…。
落ちる気はしないけれど、歩くテンポが掴みづらい〜!
次のハシゴは短めだけど…立地と老朽化が迫力ある〜!
そしてそして…またハシゴが現れた!
今度は急な下りから始まる。
急な上に…ハシゴの足場と足場の間隔が広すぎ!
ここ、結構怖かったよ〜。
と、言いつつ写真は撮ったけれど…撮る時もハシゴに密着して撮影。
見ての通り、組木も丸い木なので…滑りやすそうでしょ?
そしてさ…さらにさ…ここのハシゴってさ…
すっげえ長いの!
何この長さ〜!
この長い距離を緊張しつつ渡るのは精神的消耗が激しく。
とにかくゆっくり渡ったわよ!
登りきった場所で…しばし休憩。
心を落ち着けたかったのと…平の渡しで一緒になった3人組の姿が見えたので、時差を作ろうと思ったので…。
そして…右手を見れば…エメラルドグリーンをたたえていた黒部湖の姿はほぼない。
ハシゴに夢中になっているうちに、黒部湖はひっそり終了していた。
ハシゴの試練はまだまだ続く
あのハシゴを通過した後もハシゴは続く。
年に何人通るかはわかりませんが…ほんとよくもまあ、こんな大量のハシゴを設置してくれていること…!
下っては上り、そして下る…。
このハシゴ天国…噂以上のものでした!
奥黒部へ近づけば近づくほど…ハシゴの組木の間隔も広まってきている気がして…ちょっと怖い。
ここら辺りで扇沢から出発して7時間ほど?疲れも溜まってきて気持ちも散漫になるので…気をつけたい。
地図を取り出して、周りとの風景を見ては
と自分を勇気づける。
すると…またハシゴ、
その先にもまたまたハシゴ。
なんだけど…。
さっきの3人組がハシゴの真ん中で立ち止まっているよ〜!
と待っていると…。
3人組の1人が先へ行って〜!とゼスチャー。
まあ、先へ行けと言うなら…行きますが…。
と、しぶしぶ歩きだし、すれ違いポイントで…。
3人組の1人が頭から流血!
どうやら…左手にある崖の壁で頭を強打して切ったらしい。
うわぁ…私…血は苦手よ…見ているだけで貧血起こしそう…
と、思いつつも…一応
続けて
と言いたかったんですが…
流血している人から
ああ、そうですよ後30分ですよ、道はわかりますか?
と、言われた、
この3人組をずっとストーカーしているおばさんだと思われていた…?
そうなると…今までのそっけない態度もちょっとだけ理解できる。
まあ、3人組だし、なんだかプロ意識もあるようなので…お大事に〜と言って先へ進ませてもらうことにしました。
ちょっと進んでから
あ、キズパワーパッドを渡そうかしら…?
と足を止めたが…
まあ、本人も意識はっきりしていたし、ザックもデカかったから本人たちもエマージェンシーキットを持っているだろうし、さらに仲間もいるから…大丈夫だよね?
と判断して進むことに。
※ネタバレしますが、奥黒部ヒュッテに到着した時に、管理人のこのコトと時間&場所は直ぐに伝えました。
さあ!人の怪我を見たことで心は初心に戻る!
注意深く足を進めます。
ハシゴを渡る時は足元だけではなく、上部の突起物にも気をつけて〜!
道事態としては穏やかなのに、ハシゴ、崖、そして熊の気配に気を使って歩いていたので結構疲れます。
しかも…道はだんだんと鬱蒼としてきて…この草陰に熊でもいたらどうしよう?と怖くなってきた。
でも…ハシゴ!
そしてハシゴ!
ほんと、ハシゴが多いでしょう〜!
ハシゴは疲れるけど、人造物なので安心できる。
普通の登山道は穏やかだけど、熊が怖い。
どっちの方が気が楽なのかしら?と思いながら足を進めます。
ハシゴが終わり…奥黒部ヒュッテ
ふと、気がつくと…道はすっかり穏やかに。
足元も…まあビーチ!のような砂場に…。
なんでだろう?地形って不思議ね〜?と思いつつも
ここについている足跡が人間の足跡だけなのにホッとしつつ
足をすすめると…また森。
ここをちょっと歩いた先が再び開け…あら…川が見える!
今度はハシゴではなく橋を渡って…。
橋から見た川の水がとってもキレイ!この水が黒部湖に流れ込み…そして黒部ダムでタービンを回すのね〜!
ちょっと穏やかなこの風景にしばし見惚れる。
こんな川と緑が美しくて素敵な場所…。
歩けば来れるけど、なかなか来れないよね〜!
いかにもラストステージ風な川沿いを歩いて進むと、ポッカリとした空間に出た。
どうやらここが奥黒部ヒュッテのテント場のようだ。
まだ、テントの一張もないので…不安だが…たぶん、ここがテント場だ。キャンプ地と書いてある看板も立っている。
とりあえず…奥黒部ヒュッテでテント場の申込みをしなくては…と思って道を進むと…。
あああ!建物が見えた!
あれが…!奥黒部ヒュッテね!
14時08分奥黒部ヒュッテに到着
朝7時半発の扇沢駅発の電気バスに乗り、平の渡しの船に乗り…幾多のハシゴを乗り越えて6時間40分で無事に奥黒部ヒュッテに到着しました。
北アルプスの人気の山小屋とは違い、シーン…とした奥黒部ヒュッテの山小屋&テント場で一日目の夜を過ごします。
次回「北アルプス縦走(06)奥黒部ヒュッテ」に続きます。