黒部ダムまで来ましたが、まだこの先に3つの乗り物が待っています。乗り物に乗って上がっていくんですが、乗ったり降りたり、順番待ちをしたり…と、結構疲れます。
暗いトンネルを経て…ケーブルカー
黒部ダムでのんびりしていたら…あらあら、次のケーブルカー乗り場の列の最後尾に並ぶことになりました。
進む先は暗い。
トンネルなので当たり前か。
これから乗るケーブルカーは自然保護と豪雪による被害防止のため、全線トンネルを走るんですよ。
全線トンネルを走るケーブルカーってココだけなんですって。
あ!壁に黒部ダムの周辺マップがあったよ!
黒部立山アルペンルートはあっちこっちにイラストマップや案内看板や説明看板があるので、どこを見ても飽きない。
ちなみに…上の写真に白い立体的な点々が所々に付いているのがわかります?
これ…
蛾
このトンネルの壁にたくさんの蛾が張り付いていたのでビックリするのと同時に感心。
ダンナと、どの蛾が一番大きいのか探しながらケーブルカーの順番を並んで待ちました。
さすが自然あふれる黒部で育った蛾…サイズがまじデカいんですよ!
他には…こんな怪しい扉。
なんか…この先にジェイソンとかブギーマンとかバタリアンとか居そうじゃない?
列が動き出したので、じりじりと進む。
ケーブルカー乗り場の看板下には…
トイレとゴミ箱。
そして向かって左手にある分かれ道に進んでいく登山者もチラホラ。
そこからどこへ行くの?
何だか気になるじゃない?
今回の登山から家に帰ったら調べてみよう!
※その好奇心が2019年9月の黒部湖発水晶岳への登山を誘いました。
また、この先のトンネルには遊覧船ガルべの乗り場もあるんですが…。
この雰囲気…このトンネルの先にそんな陽気な場所があるなんて…
全く思えない。
さあ、ケーブルカー乗り場まできた。
並ぶ列は一回一回で乗れる人数で区切られています。
プラス、ココで次に乗るロープウェイの乗車整理券も渡されました。
こちらのケーブルかーは連休などの混雑時は臨時便も運行されます。
多分私たちが乗ったのは臨時便だった気がします。
そのおかげであまりキュウキュウな乗車ではなかった。
けれども…この急斜な階段にミチミチの人プラスザック達の中でケーブルカー待ちは辛っ!
後ろの人にぶつからないようにバランスを保つのが辛い…。
お!いよいよやってきたぞ!
ケーブルカー、レトロな感じよね〜。
それもそのはず…昭和44年、開業時のままの黒部ケーブルカー。
私より年上なのね!
一度も車両の更新をせずに運行しているなんて…すごいね!
ケーブルカーに運転席はあるが…
車両には運転手は乗車していません。
ケーブルかーの運転自体は黒部平で行っているんです。
ちなみに私たちが乗り込んだ時点ではキッズは乗っていませんでしたが、後からキッズが乗り込んできて…スルスル〜と運点席側ににじり入る…。
こういう時にイイ場所は子どもたちに譲ってあげるのが大人なんでしょうが…私は何だかモヤっちゃう…。
新たにワクワクする刺激がないとボケちゃうYO!!
黒部湖(1,455m)から黒部平(1,828m)までの駅間標高差は373m、距離にして0.8Kmを走ります。
周りがトンネル、それを照らす照明の効果で写真がめっちゃ早そうに写ってる!
つるべ式ケーブルカーで、トンネルの中間地点で上から降りてきたケーブルカーと下から登ってきたケーブルカーがすれ違いポイントがある。
出発しておよそ5分ほどで、黒部平に到着!
ケーブカーが黒部平に到着すると、乗客たちは次のロープウェイ乗り場方面へ向かってドドドッとまっしぐら。
でも…ダンナは私の気がつかないところでケーブルカーの写真をやたら撮ってたようで、写真フォルダにはケーブルカーの写真だらけ。
そんなダンナに気がつかずサッサと登る私の後ろ姿…。
でも、ま。
レトロなデザインのケーブルカーも今となっては反対にかっこいい!
この先もずっと活躍して欲しいですね!
続いてロープウェイに乗って大観峰へ移動します。
乗り物に乗って…黒部トロリーバス
黒部平駅に着くと、ロープウェイを待つ人がたくさん!
黒部湖駅で渡された整理券の番号順にロープウェイに乗ることになります。
私たちは指定された時間までの待ち時間が30分近くあるので、黒部平駅を探索して待つことに。
むむ…。
むむむ…。
蕎麦のいい匂いが立ち込めていて…
空腹ではなく、食欲に負けそうなので外に出て見ることに。
あらー!
素敵!
上の写真iPhone8
下の写真ニコンの6年ぐらい前の機種…。
空色が!緑色が全然違う!
すっかり気持ちが舞い上がる。
こんな撮影ポイントもあるので、ロープウェイを待つ時間も苦にならない。
そうそう…数年前の登山では、一ノ越から黒部平まで下山して…ココらへんから黒部平に出てきたのよね〜。
こうしてアッチコッチを見ているうちにロープウェイが旅立っていった。
そろそろ駅構内に戻って並びますか…。
私の整理券は「7」で8時出発です。
あと、どのくらい待つかがわかるとイライラしない。
こういうシステムはありがたいですね〜。
360度の大展望…ロープウェイ
次に乗るのは黒部平と大観峰を結ぶ立山ロープウェイ。
黒部平(1,828m)から大観峰(2,316m)駅間標高差488mを登って行きます。
こちらのロープウェイはワンスパン方式。…ってなんだ?
ワンスパン方式とは中間に支柱が一本もないロープウェイのこと。
駅までの距離1.7Kmを、ワイヤーだけで結んでいるなんて…すごくない?
見ての通り、黒部平と大観峰間に支柱は見えません。
なので、360度の大パノラマを楽しむことができる…ハズなんですけど…
乗車人数が多いと方向転換ができなかったり、人の壁ができていて…乗った時に自分が向いた方向しか見えやしないのが現実…。
なぜ、支柱が一本もないのだろうか?
ちょっと調べてみたところ、ここの自然現象と関係があるそうです。
このエリアは雪崩が多く、雪崩に支柱がのみこまれれば支柱も流されてしまうので設置しなかったそうです。
こちらでも途中で下りのロープウェイとすれ違う。
この瞬間、ロープウェイと乗せている人の重み×2がここに集中し…プツッ…といくんじゃないかと思ってしまう…。
進行方向左手に見えるダンボ平には季節は8月中旬なのに残雪もまだまだあるよ!
過去にバックカントリースキーでダンボ平を滑ったのは…確か6月だったっけ…。
雪は春雪になっていて、板が雪に突っかかり…かなり辛かった思い出がある。
その状況で岩場歩くし…滑走中には絶対に転べない…地獄の山歩きだった
ちなみに右手には後立山連峰の絶景が広がっています。
約7分の乗車で…
標高2316mの大観峰に到着〜!
なんだか…お坊さんみたいな名前ね…。
ロープウェイに乗っていた皆が次のロープウェイに向かって大移動!
こうして写真を見返すと、テント泊登山の人って多いですね。
あっという間にテント場が埋まってしまう気がして気持ち焦って…私もついつい早足に。
待って待って!
と焦るダンナを尻目にスタスタ進んじゃいます。
最後の乗り継ぎ…再び電気バス
さあ〜残る乗り物はあと一つ。
大観峰駅からは電気バスで室堂駅に向かいます。
大観峰からの眺めも気になるところですが…まあ、それは帰りのお楽しみにとっておいて今回は先を急ぎます。
だってさ、電光掲示板を見たら5分後出発じゃない〜!急げー!
バス乗り場へ行くと既にバスが4台ほど待っていた。
扇沢駅から黒部湖までは一番先頭に停まっていたバスへ乗ったので今回は一番最後に停まっているバスに乗ってみよう!
ダンナがこっそり撮っていた運転席の写真…。
電気バスは左右が結構広めで大きなバス。
こちらも途中で行き違いが1回あります。見るからにすれ違いが大変そう…。
車内アナウンスが、このトンネルは主峰・雄山の直下2450m地点を貫通している日本一高所を走っているとか。
10分ほどの乗車で、日本で最も高い場所にある鉄道駅の室堂駅に到着しました。
ライチョウのアイコンがカワイイ。
あ〜!やっと…やっと…これで乗り物に乗って移動するのはおしまい!
これから先は自分の足だけでの移動になります。
ガツガツ歩くぞ〜!
次回「室堂・雷鳥沢キャンプ場でテント泊登山(05)室堂駅」に続きます。