03針ノ木遊歩道から大沢小屋まで

でも大丈夫、やっとやっと…この看板が出てきたら後は登山道のみになりました。
06時45分針ノ木遊歩道(登山開始から37分経過)

ここで登山道と道路のコラボレーションもやっと終了です。

この緩やかな道を進みます。ザックが重いのでこの緩やかな登り、ホント助かります。

この道を進み始めると空からこぼれ出している水が道を鳴らしている。登山靴が濡れるほどの水量ではないのでそのまま進む。
今日みたいな晴れの日だからいいけど、雨の日だったら大変でしょうね。

また、ザックの重さが…う〜ん、辛い。
ここ一年、走ることはしても荷重訓練はしてこなかったもの…当たり前か。
しばらく進むと倒木があった。

久々の障害物なので、ここが行き止まりの道ではないことをちょっと躊躇する、別に悩むほどの倒木でもないのですが、一年ぶりだとこんな些細な事でも悩むんです。
しかしまあ、ここまで来ても暑いもんだ。きっと今頃東京は心底暑いんだろうなぁと思いながら歩く。

早く涼しくならないかなぁと思いながら歩いていくと、目の前に開けた沢が現れた。

ここは水は流れていない…。
汗をかきつつ、どんどん進む。

明日から天気が崩れるなんて全く想像もできないほどの晴れ上がった空。

再び現れた、乾いた沢を渡る。

遊歩道と言う割には結構草が生い茂っています。

途中にはこんな看板が

そういえばこの登山道、平日というのもあって、さっきの夫婦以来…誰とも会わない。

誰も居ない登山道を歩くことは今までも多かったので、今頃になってふと気がついた…。
ちょっと…寂しいというか…不安?

しばらく進むとせせらぎが現れた。

湧き水のありがたみを書いてある看板を左手にしながら先を進む。

せせらぎの効果は大きく、不安になりかけていた気持ちもちょっと冷える。

その後も緩やかな上りをずっと歩く。

ちょっと草が多すぎて、遊歩道といっても熊が出てきても不思議じゃないんじゃないのとちょっと思う。
そんな時さらに大きな沢が現れた。

心沢空見上げる山々も真っ青。

沢の中心まで歩いてくると、山々がドーンと見える
この沢に流れている水はあの山の雪解け水から流れてきたものだろうか。

ちょっと水量が多いので渡るのに躊躇しますが、通るのに最適な場所にピンク布が立ってあるので、それを頼りに渡りました。

沢を渡り終えても生い茂る緑、誰もいない登山道に再び不安を感じ始め…
もうそろそろ大沢小屋が見えてもいいんじゃないかなぁと思った頃…

見えてきました大沢小屋!

ほぼ、コースタイム通りで到着できました。
07時38分大沢小屋到着(登山開始から1時間30分経過)

ここでは、この先にある針ノ木大雪渓を登るために貸しアイゼンのサービスがある。もちろん有料です。
私は数年前に買ったアイゼンを持ってきたのでお借りする必要はありませんでした。

小屋の入口隣のレリーフに、ここまで来た道とこれから先の道の距離が書いてある。扇沢から意外に距離があったんですね。

ふと、小屋に貼ってある張り紙を見た。
ちょっと待って何この張り紙⁈


と思ってしばらくじっと見ていたら、中から小屋の主らしき人が出てきて
あー出たのは昨日の今頃だから気をつけてね
えー!昨日?めちゃくちゃ怖いじゃん!どうしよう!
だからと言って…ここで登山をやめるわけには…。

ザックから、熊よけ鈴を取り出して手元に装着。
普段熊よけ鈴を持っていくのを忘れがちなのに、今日に限ってちゃんと持ってきたのは何かの巡り合わせかしら?
04大沢小屋から針ノ木大雪渓とりつきまで

手元に装着することによって、正直迷惑すぎる位の音を立てながら歩き出すことに…。

この先にもしかしたら怖いコトがあるのかもしれないと思っているのに進むって…なんか変ですよね。
コワイけど…先に進みたい…。

普段、熊鈴に心のなかで文句つけている自分の立場を神棚以上に上げて、鈴を鳴らしながら登山道を進む。
アナタの縄張りをウロチョロした挙句にうるさくて本当にゴメンナサイ。
けれども、どうしても会いたくないの、本当に本当にゴメン、どうか会わずに通してください。

そう、心で唱えながら大沢小屋から歩みを早めて進みます。こういう時ってザックの重さを忘れていますね。
鬱蒼とした森を抜けた辺りに、登山道脇にリボンが。
でも登山道はこの先に続いているので、そのまま進む。

ガイド本には比較的・初級者向けコースみたいなことが書いてあったけど、結構歩くのが難しい場所もありました。
特にココの向かって左側が崩れた道は、テント泊ザックに慣れてない私にとってはなかなか進むのが困難でした。

テント泊ザックに慣れていないので重心が外側に行きがちなんですね…。
左手に雪渓が見え始め、登山道を開けてくるとそろそろ熊心配も薄くなってきたかなぁと思うのですが、どうでしょ?

なんだか私が乗ったら折れそうなハシゴを注意して登り…

その先には、シーズン始めで岩場にもまだ慣れていない私にとって、なかなかの強敵の岩場が現れた。

雨の日だったら…これ滑るな〜ヤバイな〜と思うぐらい難しかった…。
あくまで初級者の感想です。

摩擦力を利用してよっこらしょ!と乗り越えた先には…
とうとう待ちに待った針ノ木大雪渓が現れました。

うわ〜〜〜!やっと!大雪渓歩きができる!
登山道からちょっと急な岩場を下って、雪渓の上に乗った。
08時10分針ノ木大雪渓に到着(登山開始から2時間2分経過)
そこには私を追い抜いていった夫婦が居た。
アイゼンを装着している最中でした。
二言三言会話を交わし、熊の話をしたら、彼らは知らなかったそうだ。あの張り紙って意外と見られてないんだ〜。
そして、彼らは先を進んでいった。
私もザックからアイゼンを取り出し、足に装着する。
あれ?うまくはまらない。
今まで何度か取り付けたことがあるのに、なんで今日に限って、あ!こうすればいいんじゃんと思ったら右と左左が逆じゃん。そんなこんなでアイゼンを取り付けるのに10分ぐらいかかったかもしれない。

アイゼンを雪の上で装着するのは、コレで3度めだが…雪渓歩きとしてアイゼンを使うのはコレが初めて…うまく歩けるかしら?
バックカントリースキーでシール&アイゼンで歩いたことはあるから…まあ大丈夫だろうと、アイゼンがしっかり装着されていることを確認してから顔を上げたところ…

思いっきりガスっているんですけどー!!!!
つい先程行かれたご夫婦の姿も全く見えない状態…。
ホントはいつもみたいにぐわ〜!と書いて、針ノ木小屋まで行ってしまいたかったですが…この記事を書いているのは、この登山から帰宅した翌日。続きをまだまとめきれておりません。
初めての大雪渓歩きやその先に待ち受ける…辛い登り…「大雪渓に高山植物!見どころ満載の針ノ木エリアでテント泊(2)」に続きます。