真夏なのに低体温症寸前…蝶ガ岳テント泊

タイトル蝶ヶ岳

テントを購入する時にお世話になった夫婦の大好きな山は蝶ヶ岳。その夫婦が彼らの友だちカップルもテント泊デビューをするので、「ご一緒にいかが?」とのお誘いをうけて、雨の日の蝶ヶ岳へ登った時の思い出です。

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目次

01相変わらずの睡眠不足

今回は夫婦とカップル、そして私と友人Xの計6名で登ります。待ち合わせ場所は三股駐車場
全員集合
夫婦やカップルは早めに現地入りし、駐車場でスヤスヤ。で、私はといえば…友人Xにピックアップしてもらって現地を目指す。
乗っけてくれるだけでありがたいので…と思いつつ、東京出発は22時!移動時間も考えれば三俣駐車場に着くのは1時過ぎ。
仮眠だけでもできればと思ったが、移動途中の0時頃に現地に到着した夫婦から電話が入り、現地の駐車場は既に満車、穂高駅の駐車場に車を停めて朝タクシーに乗り替えて三股駐車場へ移動するようにとの指示。
そんなこんなで全く眠れず朝5時半に三股駐車場で集合した。

昔はこんなに混むことはなかったんだけどな…

夫婦
と友人夫がつぶやく…確かにこの頃は登山ブームが一番の上り坂の頃でした。
雨の中、登るか否か少し悩み…せっかく来たんだし、雨の中を登るのも訓練!との事で登山は実行。
雨の中三股駐車場から出発
雨が降る中、睡眠不足もあって気持ちも晴れませんが蝶ノ岳山頂を目指します。
レインウェアを着込み、ザックカバーを装着して登山開始。

睡眠不足で頭クソ重てー

登山用テントを背負って歩き出すイラスト
※レインウェアのイラストを描いている時間がないので着ていないイラストが多々あります。

02三股から雨の中を登る

蝶ヶ岳地図駐車場からまめうち平まで
まずは三俣登山口に向かって林道を歩き始める。
夫婦、カップル、友人X、みんな無言で歩きます。このメンバーは道中お話をするのは好まないみたい。ザッザッっと足音だけが響く。
厚い雲を見上げる
道は雨で濡れてグチョグチョ道で気持ちがなえる…。
雨で濡れる登山道
駐車場から15分ほど歩いたところで三股登山口が見えてきました。
こちらで登山届をを記入して提出。
三股の登山相談所

6時10分登山開始

三股登山相談所の直ぐ側にある看板の脇から吊り橋を渡って登山道を進みます。
吊橋を渡る
とにかく、このメンバー歩くのが早い!
いつも適当に写真を撮っている私が適当な写真を撮れないほど、早いの!
着いて行くだけで精一杯!
吊橋を渡る2
そして、季節は7月…雨の中の樹林帯を歩くと…レインウェアの中が蒸れて…暑い。
防水透湿性素材のレインウェアならそんなことないでしょう?って思われるかもしれませんが、この当時の私のレインウェアは6年近く使ったゴアテックスのレインウェア。すでにゴアテックスとしての役目を終えていた。
この登山から帰ってきた後、スグにレインウェアを新調しました…。

登山口から少し進んだところに分岐点があり、蝶ヶ岳まで6.2kmの表示。
蝶ヶ岳へ繋がる登山道、その道程を細かく書きたかったのですが…ま〜あ、メンバーの歩くのが早くてね…着いて行くこと&蒸れの不快感との戦いで道中を全然覚えていません!
樹林帯に囲まれた登山道
樹林帯に囲まれた道をひたすら歩いた気が…。
あ〜シンドイな…と思い始めた頃にここで休憩しようとの声。

7時37分マメウチ平到着

登山口から1時間半ほどでマメウチ平に着いたのでココで小休憩をすることに…。
まめうち平到着

03マメウチ平から蝶ヶ岳までハードな登り

蝶ヶ岳地図まめうち平から蝶ヶ岳まで
まめうち平で夫婦やカップルは食べ物をシェアし合いながら休憩。
私は端っこで立って待つ…ああ、いいな仲睦まじくて…思いながら雨の中佇む…。

10分ほどの小休憩が終わったら、再び登り始めます。
マメウチ平からは針葉樹林帯の緩やかな登山道になってホッとしたのもつかの間、標高2000m地点の標示板が出てきた先には左右にジグザグと折り返しながら登る

雨と蒸れとテントの重みもあってなかなか登りが辛い…!

イラスト鼻水を垂らして登っている
これは…ほんと、なかなかシンドいわ〜!と思っていたら…

ペースについて行けないので、先に行って下さい。自分のペースで登ります

カップル男
と、途中でカップルの男が離脱。
気がつけば彼が最後尾を歩き、そのペースがドンドン落ちていき、ちょっと進んでは彼が追いつくのを待ちながら立ち休憩していたが、彼としてはメンバーの歩くペースが速いので、もう少しゆっくり登りたいようだ。
私たちも彼を待っている間に、雨と汗と蒸れで湿った身体がどんどん身体が冷えだしていて、汗だくの彼に比べるとすっかり身体は冷えている…。
彼一人にして進んでもいいのかな〜?と思いつつも…皆が進みだしたので、一番実力のない私は何も言えず…着いて行く…私も彼と一緒にのんびり登りたい気持ちはあったが…。

ほら、彼女も先に行っちゃうのに…私が一緒に歩くのもね…

ザックを背負ってドン引きしている

この先も歩きにくい岩がゴロゴロした登山道が長々と続く、もう写真を撮る気力のかけらもないまま黙々と進むと針葉樹林帯を抜け出し周囲が明るい灌木帯となりました。
ようやく大滝山との分岐点です。

ここからは、山頂に向かって開けた登山道になりますが、雨で何も見えない…さらに稜線に出た途端…すごく強い風が吹いてきた!
強風によって汗と雨で湿っていた身体が一気に冷える…!
この分岐点で後から来るはずの彼を少し待ったが…その間、風にたたきつけられてものすごく寒い!
イラスト雨に濡れている
この場所で身体の芯から冷え切ったようで、身体の震え歯のガチガチが始まった。
他のメンバーも同じような感じなので、先に進んでテントを張って彼を待つことに…。

再び歩き始めたが、登りの時は多少温まる身体がまったく温まらず…寒さがまったく改善されない。
かいた汗もすっかり冷えて、冷水を浴びたかの用にビショビショの服が更に体温を奪っていく。

とにかく寒い…寒い…寒い…

イラスト寒さに震えている
早く蝶ヶ岳ヒュッテにつかないかしら…それだけを願って進むと雨と強風の中に蝶ヶ岳ヒュッテが見えてきました。

04蝶ヶ岳テント場に到着

一人が代表でテント場の申込をしている間にテントを設置する場所を決める。
あそこがいいんじゃないか?ここは?と相談するメンバーを見ているうちに何だか立って待っているのが面倒くさくなってきた。

なんか…ここに座って待ちたいな〜

イラスト真っ青になっている
と思っていました。
ん?まて?その時の状況ってそうとうやばくない?と帰宅後に思いました。
そんなに寒いなら、蝶ヶ岳ヒュッテで上着を一枚着てくるとかできたのに、なんか雨に打たれたまま、ボーッと立っていたんです…。
思考能力が落ちていたんだと思う。
ボーッとしていたので、写真も撮らず…何時に山頂に着いたのかわかりません。多分…午前11時台だったと思うんだけどね。

場所が決まったようなので、テントを立てると言われたが、あいかわらず寒くて寒くてたまらない。
手はかじかみ、ポールが思った場所に入れられない…友人Xに押さえてもらって何とか通すが、その間も風は相変わらずビュウビュウと叩きつけてきてポールを通したテントが浮く。

私のテントはシングルテントなのでポールを固定できれば立ったも同然。
朦朧とする中でなんとか立てたテントの中に重石になるモノを放り込んだら、周りの石に細引き紐を括りつけて、テントを固定しテントの中に逃げ込んだ。
テントの生地一枚だが、外界の風の直撃から避けられることで、心身ともにホッとする。

外ではあとから来た彼が到着したがテントが立てられず四苦八苦しているようだ…夫婦夫が手伝っているのに…出て手伝わないといけないのに身体がガクブルして止まらない…

彼のテントはダブルウォールテントだから手伝いに出てもやり方が分からないし…

イラストテント内で凍えている

私なんかが行ってもどうせ役に立たないよ…

イラストテント内で凍えている3

と自己弁護をしながらひたすら震えていた…情けない。イザって時に人の本性は出ると言いますが、私ってば…映画に出てくる卑怯者タイプじゃん…ヒーローの資質なし…。

追々友人Xから言われたのは「あの時のたまごさんはみごとに唇が紫でした」ですって!ヤバイじゃん!もう!
外の様子からみんな無事にテントを立てて中に入ったようだ。
私も濡れた衣類を拭いて、シュラフに入っても寒さはなかなか止まらず…寒い、寒いとひたすら震えて縮こまっていた。

着替えなんかないから水気を絞ったら着干しするしかない…

イラストテント内で凍えている2
当時を振り返り思うことは…まずお湯をわかして暖かいものを飲もうよ!

小一時間ほどした頃、夫婦から蝶ヶ岳ヒュッテへ移動して皆で昼ごはんを食べようと声がかかったので移動することに。
蝶ヶ岳のテント場
蝶ヶ岳ヒュッテには炊事場があって助かる…。
暖かいものをとって一息つき、ふとテレビを見ると今日の東京は真夏日…!

うっそだ〜!

と蝶ヶ岳ヒュッテいる人々が一斉に騒いだ瞬間だった。
私達だけじゃなく、アナタもアナタもみ〜んな寒かったんだね!

ご飯を食べて、一安心したので絶景の蝶ヶ岳を満喫することに。
蝶ヶ岳からの山々の眺め
テント場のスグ近くに蝶ヶ岳山頂があります。
蝶ヶ岳山頂を離れて見る
天気は日がさしたかと思えばスグに雲が出たりと目まぐるしく変わります。
風も相変わらず強いので、雲の動きが流れるように変わっていき、見ていて面白い。
雲の動き1

雲の動き2
晴れていれば穂高の山々が見えるらしいですが…ちょっと雲が邪魔をしていますね。
蝶ヶ岳から見る山々
でも、雲の合間からさす光がいい塩梅に山を演出してくれています。
涸沢と雲
カップルと夫婦、そして寡黙な友人Xとお喋りに夢中になることもないのでひたすら蝶ヶ岳ヒュッテ辺りをウロウロ…。
蝶ヶ岳ヒュッテの前
まあ、晩ご飯の時にまた会話すればイイやと思ってひとり時間を満喫します。
再び曇ってきた空と蝶ヶ岳ヒュッテ
だが、晩御飯タイムになった頃になると雨は本格的に降り始めた!
仕方がないので各々のテントで食事をとることに…。
ひとり黙々と食べていると隣のテントから夫婦やカップルの声が聴こえる…何だかすごく楽しそうだ。

ちょっと家が恋しくなってきた…

テント内強度に怯える
しかも…私の濡れた服が生乾きになった頃から…

ものすごく臭い

イラストテント内が臭い
コレまた物悲しい…。
次からは着替えも持ってこようと思いながらシュラフに入ると…あっという間に寝てしまいました。

22時ぐらいでしょうか?トイレへすごく行きたくなった。
テント場から蝶ヶ岳ヒュッテのトイレまで大した距離じゃないけど…シュラフから出て、さらにテントから出てトイレへ行くのが面倒くさい…!
とは言っても、行かないわけにはいかないのでヘッドライトを装着してテントを出ると…
雨は降っていないのですが、どよ〜〜〜んとした空。

なんか、こう気が滅入る感じ…。

エアライズだらけのテント場
蝶ヶ岳ヒュッテの灯りを目指してトイレへ行き、勇気のいる暗闇トイレを済ませ再びテントへ戻る。
カラカラとなる風見鶏の音が何だか怖い。そして、暗い…。なんでこんなに暗いのだろう?
確か蝶ヶ岳ヒュッテを後ろに見て、テント場に向かう左側は急斜面だった気が…。

暗くて足を踏み外して落ちたら大変。気をつけて帰ろう

ヘッデンをつけて歩く
何とかテント場に戻った時、友人Xもトイレへ行くというので
「気をつけてね外真っ暗だよ」とアドバイスをしたのだが、戻ってきた友人X曰く

あなたのヘッドライトが弱いんじゃないですか

友人X

ガーン

発見した顔
たしかに暗い!なんか消え入りそうな光しか発してない!
蝶ヶ岳ヒュッテへ向かう時はヒュッテの灯りを心の頼りにしていたのであまり気が付かなかった…!
電池は入替えても基本の球がダメになり始めていたみたい…基本がなってないです。私!
その後はテント泊出発時は必ずライト点検をするようにしています。

05そして下山

蝶ヶ岳地図ま蝶ヶ岳から駐車場
次の日の朝、起きてみて…天気は曇り。
いや、曇り以上だなコリャ。
雨の中の蝶ヶ岳ヒュッテ

もちろん、日の出は望めず…。
雨の中の蝶ヶ岳テント場

とりあえず蝶ヶ岳山頂を見て、
蝶ヶ岳山頂
あ〜あ…と思いながら下山することに。
天候が回復しない蝶ヶ岳山頂
昨日と比べて風が吹かなくなったので撤収に時間がかかっても身体が冷えることはなかったのが唯一の救い。

さあ、帰りますか!となった時…なんか…日が差してきた?
晴れてきた下山道
下山すればするほどなんか晴れてくる!
今回三股ピストンなので登ってきた道を下るだけですが、昨日と比べて緑が眩しい…そして降りれば降りるほど気温が上がってきて暑い!
晴れてきた吊橋

そして、このメンバーてば下山中も全く会話がない!無言で黙々と下り続ける6名…。
ふと足元を見れば…。
泥で汚れた足元

そして…あっという間に三股登山口に到着しました。
木漏れ日の中の登山道

昨日の同じ時間帯にガクブルしていたのがウソのように…暑い!
晴天で暑い

登山口を過ぎ、林道歩きになれば皆バラバラに歩く。
晴天下の林道

こうして、初蝶ヶ岳登山は無事に終わりました。
すっかりひとり登山に慣れちゃった今は…ハイペースに合わせての登山はできませんね…。
けれども、あの寒くて寒くて頭がボーッとしていた時、一緒の誰かが居なかったら…どうなっていのでしょうか?
きっと蝶ヶ岳ヒュッテへ逃げ込んでいたとは思うけど…その判断ができたかな?
今でも結構着替えを持たずにテント泊へ行ってしまいますが、この時のコトを思い出すと…やはり着替えは必要かな…。うん。

以上で寒さに震えた蝶ヶ岳のレポは終了です。
これから数年後、再び蝶ヶ岳へ登ったのですがその時はひとりで登ったので登山道の写真がかなりあります。
その登山レポの時に蝶ヶ岳・三股登山道の詳細を書きたいと思います。


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