04バリエーションルートで小丸尾根まで
沢から登りだしへの道の出だしは、取り付きからめっちゃ急登!
おいおい!こんなところを通っていいの?って場所を登っていきます。
足と手を使ってヨジヨジ登るので、これは…ちょっと…岩場経験のない子は連れて来れないな〜って感じの登りでした。
状態は常に四つん這いの4WD仕様で登ります。
今までの経験を思い出しながら、次はあそこへ手を置いて…安定したら足も動かしてとハイハイ状態で登って行く。
しかしまー…Kさんのふくらはぎは細いわね〜ってじーっと見ていると…
Kさんのふくらはぎに何かが張り付いている…
ムニムニ動く…そのちっちゃい何かをよ〜く見ると…
チョット!これ!ヒルじゃん!
おののく私を前に、ヘーゼンと
さっきのミズヒ沢でしばらく立ち止まっていた時についたかな〜
と言って、手でひょいひょいと取ってしまう。
う〜ん…さすが!
私はとてもじゃないけどヒルを触れない。
幸いにヒルが食いついている場所は、まだ靴下あたりだった様で、血が出ることもなかったみたい。
そういえば…私の足首にもさっきから違和感が…
…
……
恐る恐る足首を確認するが…何もついていない。
あーそうだ!私の足首には捻挫を保護するためにテーピングしてあったんだ!
思い込みの恐怖に怯えたひと時でした。
その後も急登は続きます。
前を歩くKさんから、急登と石がコロコロある為、落石の可能性もあるからもうちょっと間を開けてと言われます。
いかん、いかん!
不安のせいか、どうしてもKさんとの距離感を近くしがちでした。
一通り急斜を登りきった先に現れた、平らで広がった場所。
休憩に最適なこの場所で、再び地図とGPSで現在地を確認するKさん。
私はといえば…すっかりKさんに頼りっきり…。
ひとり登山が中心とはいえ、誰かがいれば誰かに頼るこの性格…直りません。
ここらでKさんに先に歩く?と提案されましたが…なんとなく…
と言い、Kさんの後をひたすらついて歩くことにしました。
そしてこの判断は大正解でした!
そのままKさんの後を歩いていると現れた細い道。
途中に土ものぞいていていました。
その時にKさんが言った…!
あ。これウンコの溜め場だ…鹿かな。
…ウンコ?え?あの土部分だと思っていた場所が鹿のウンコ場?
え〜!びっくり!
もしも、もしも私がKさんの先を歩いていたら…自らこの鹿のウンコ山にわざわざ足を突っ込ん出ましたよ!
だって…石の上より土の上を歩きたい気分だったんだもん。
万が一、それに気がついたKさんが声をかけてくれても、右も左も急斜の細い道…下手したら…びっくりして転がって落ちていたかも…。
いや〜…山は危険ですね。
やはり…まだまだ登山初級者なんだな私。
その後もひたすら登り道。
まあずっと上りの大倉尾根がメジャーコースの塔ノ岳だもん、簡単に登れるわけがないよね。
そうそう、今回の登山で私の足周りにちょっかい出して来たこいつ!
チクチクして、チクチク痛いの〜!
ハアハアして歩く私を見かねてか、休憩するかと聞かれましたが、もうね、ここまで来たら休憩しないで尾根まで行くよ!
木々の間から見える富士山が奮起剤となって、頑張れる!
あとは…もうひたすら登り!
登って、登りで…
小丸尾根の登山道にヒョイ!と、出た!
9時59分小丸尾根に到着
今回のバリエーションは私達以外にも歩く人がいるようで、歩いた後はかすかに残っていたのですが…やはり、普通は歩かない道。
この道への踏み跡はついていない。
私達が出てきた時に、登山道には誰も居なかったけれど…私が単独で小丸尾根を歩いていて、茂みから人が出てきたらめっちゃビビるだろうな〜…。
05小丸尾根から塔ノ岳山頂へ
最初の滝や急登にビビりながらも、一般登山道の小丸尾根まで来れば一安心。
過去に3回歩いた小丸尾根はどれもガスっていて、晴天の記憶がなかったので、今回は晴天下を歩けてよかった!
白い靄がかかった小丸尾根は怖かったけれど、今日の様な陽の光が木々の間から溢れる様な日に歩くと…なんて清々しい登山道だこと!
尾根から見下ろす町並みも今日はハッキリ!クッキリ!
歩きやすい登山道を、塔ノ岳山頂へ向かって歩きだします。
ここでKさんが振り返って
もう一般登山道だから先歩きなよ〜
ということで、私が先に歩くことに。
今まで後ろを歩いていたので、鼻が垂れようが、シャツとパンツの間から背中が出ていてもこっそり直していられたけれ…これからは後ろから知り合いに見られながら歩くことになるので、人の目を意識しながらとシャンと歩くよ。
小丸尾根は登ったり降りたりが地味〜にあるので…ここ迄ガーッと登ってきた足にはちょっとしんどい。
Kさんに対してまだまだ余裕っすよ〜って顔をしたいが…息はハァハァ…。
あと…後1キロ弱か…。
私と歩く時は、私のペースで歩いてくれるKさん。
でもKさんの山レコ記録を見ていると、いつも相当早い…。
彼が本気を出したら小丸尾根をどのくらいの速さで歩いてしまうんだろか?
ああ…ほんと…Kさん並の体力が欲しいよ…トホホ。
お!毎度おなじみポイントの…
金冷しまで来た!
ココまで来たら…あともうチョット!
この後は、ほんと歩きやすく…
かつ、延々と続く上りの階段と木道…。
コレが結構苦しんだよね〜…ココに来るまでに結構体力使っちゃてるから…。
でも、あともうチョットだからと…休まずに登り…登りきり…。
10時43分塔ノ岳山頂に到着
塔ノ岳山頂はこれで7回目ぐらいかな?
晴れてない日の方が多かったので、こんなに青空が広がっているとすごい嬉しい!
さて次回は尊仏岩を探して、再び一般登山道の外へ…「尊仏岩を探しに塔ノ岳山頂までバリエーションルートで登る(後編)」に続きます。