栂海新道をテント泊で縦走(5)栂海山荘から白鳥避難小屋まで

目次

03下駒ケ岳から白鳥避難小屋まで

地図栂下駒ケ岳から白鳥避難小屋まで
さて、地図を見ていただければ、お分かりかと思いますが…栂海山荘から白鳥避難小屋までは4つの山のピークを越えます。
そのピークを省いても栂海新道の登山道は登っては下り、下っては登りの道がそこら中に続いていくところが…シンドイ。
簡易的な標高差の絵になりますが、下図の様に登っては下りを続けながら歩いて行くわけですよ…。

栂海新道の標高差

栂海新道の標高差
ここまで来ればもうチョット?って思いたくなりますが…白鳥避難小屋へのアップダウンの道のりはまだまだ続きます。
いや…下駒ケ岳から白鳥避難小屋までの道のりが本当にラスボス並みにキツイのは標高差の絵を見てもわかりますよね…。
下駒ヶ岳から歩き出す
この頃になると…あまり記憶がないんですよ。
とにかく脚を動かして歩かないと…それだけ。
ルートも熊の事も考えずに、ただただ前を歩いて行くゴクウを追いかける無心の私。
そう、まるで映画「八甲田山」のように、決して逆らえない司令官の後をひたすら着いて行く一般兵の気分。
かなり疲れている

無心で歩いていると、ゴクウから

あれが白鳥山山頂じゃない?であの右手辺りが白鳥避難小屋でしょ

栂海新道メンバーゴクウ
彼の指す方向を見ると山のピークが見えるんですが…今いる場所から…スッゴク遠くない…?
もうね…能面のような顔しかできなくなっていた…。
遠くに見える白鳥山
もう、いろいろなコトを考えたくないから進みましょう…。
その先にも急な登りが現れる所が…もう!イケズ!
再び急な登り

あの小さく見える山頂まで、あとどの位歩けば着くのかな?
ほんとちっちゃいよな〜。
豆粒だよアレ!

シンドい顔をしているイラスト

と思いながら歩く…歩く…歩く…歩く…
すぐに消える
既にゴクウに追いつこうなんて気もなくなり…

置いて行くなら置いて行きやがれ!あ〜!どうとでもなれ〜!


と半ばなげやり気分で歩く…。
体力ギリギリ
あ、ゴクウはでもちゃんと待っていてくれますよ…。20m範囲内には居てくれたと思います。
ひたすら歩く
そして…やっとついた白鳥山の水場。
ゴクウ「俺が汲んでくるから、座って待っていてイイヨ」とのアリガタイお言葉に甘えてへたり込む。
白鳥山の水場
もう…一歩も歩きたくない気分…虚ろに座っていると、男性が一人やってきた。その姿は空身だ。
今見えている登りを終えた場所が白鳥避難小屋だよ
ホント?ほんとにほんと?
そんなこと言って…実はまだまだ長いんじゃない?…すっかり栂海新道に対して疑いの心しか持てなくなっている私。
そしてゴクウが戻ってきたので再び歩き始める。
先ほどの男性が指差した坂を登り…登り…登った先には…

04やっと着いたよ!白鳥避難小屋

うわ〜〜〜!やっと!やっと着いたよ!白鳥避難小屋!
朝日小屋を出発して…11時間43分歩いて…やっと着いた!

16時28分白鳥避難小屋に到着

白鳥避難小屋のテント場
ゴクウベジーダのテントはベジーダによって建てられており、私も建てようと思うんだが…無理。動けない…ちょっと休む。
そう思っていたらベジーダが建てようとしてくれるんだけど…、
今まで一人で背負ってきたんだもん…自分のテントは自分で建てないと…で、すぐに立ち上がって設置をはじめる。
好意は嬉しいが、こういう時はちょっとだけ…放っておいてほしい気も…。
そうそう、テント場の混み具合でしたが…私のテントとゴクウベジーダのテントの2張りのみ…。

で、白鳥避難小屋ですが…こちらも中を見なかったんですよね〜。
なんか中に人がワイワイ居るようで…開けづらかったの。
白鳥避難小屋の入り口
小屋の脇にはこのような看板が
白鳥避難小屋の歴史
読もうと思ったけれど…立っているのも辛いので、写真を撮って家でジックリ読もうと思ったけれど…銀板が光って読めなかった…。

さあ、この白鳥避難小屋は2階建て!
なんと屋上まであるんだよ!
白鳥避難小屋
私のカメラを託して撮ってもらいました。
白鳥避難小屋の屋上から見える風景
自分で登ればいいんでしょうけど…登る気力が全くわかなかった!
お〜い!タマゴさん!顔だして!
との声で顔だけニョキ!っと出しての記念撮影。
白鳥避難小屋の屋上から見たテント
ま〜!ここまで来れば!明日は4時間ほど歩いて終了だ!
心底苦しかったけれど…なんだかんだでここまで来ちゃって良かった!
はい、喉元すぎれば暑さを忘れるタイプですよ。私。

白鳥避難小屋も無人小屋なので、もちろん何も売っていないし…水もない…。
よって、各自でご飯を食べたら…お酒を飲むこともなく早々に就寝…。

いいんだ…明日、明日家に帰ったら…生ビールを飲みながらダンナに色々話すんだから

緩みきったイラスト

明日は急ぐひつようもないので5時過ぎに起きればいいね〜と思いながら、眠りにつきました…。
次回最終話の「テント泊で縦走(6)白鳥山避難小屋から…そして海へ」へ続きます。


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