一泊二日で雷鳥沢キャンプ場でテント泊に来た二日目も…やはりダンナをテントに残して、ひとり別山・真砂岳を周回登山することに…う〜んお手軽に標高2700mの稜線を歩ける立山室堂は…やっぱりいいですね〜!
頑張って登る…雷鳥坂
テント泊で来た室堂・雷鳥沢キャンプ場。
初日は奥大日岳を歩きました、2日目の今日は…立山の稜線を歩くことにします。
雷鳥沢キャンプ場から別山尾根まで上がり、雷鳥沢キャンプ場をぐるりと取り囲む立山の峰々をぐるりと時計回りに周回登山してみたいと思います。
朝4時40分に雷鳥沢キャンプ場から出発!
そんな時間帯、ダンナはもちろん寝ているが…私がテントから出ていった後…テント内の気温が下がったとか…
昨日の奥大日岳登山でも通った称名川源流に架かる小さな橋を渡ります。
4時52分称名川を渡る
日が直接差し込まない雷鳥沢キャンプ場エリアはまだまだ薄暗いので、ヘッドライトをつけてのスタート。
真っ暗ではないのですが、薄暗いのでペンキマークや道標をよ〜く確認してから登山道に入ります。
うん!間違いない!雷鳥坂は剣御前と書いてある方向への坂。
この登山道を登ります。
この雷鳥坂は 沢山の高山植物が咲くそうだ。
確かに…白い花が点々と咲いているのがわかりますね。
登山道は、岩や小石混じりですが、よく整備されています。
ペンキマークも至る場所にマークされているので、ちゃんと確認しながら歩けばルートから外れることもない。
登り始めはちょっと急な登り?と感じますが、道は次第にジグザグルートになって直登をさける作りの登山道。
薄暗いので足元を確認しながら歩いていたら…どんどんと明るくなってきた。
登ってきた道を振り返ってみると、すでに朝焼けが周りを照らしている。
今までお世話になってきた他のテント場に比べると、雷鳥沢キャンプ場はまだまだ暗く…朝5時半近くになっても眠りについたテン場に見える。
雷鳥坂は全体に浮石が多いので、それに乗って転ばないよう石を見ながら登る。
そうそう、雷鳥坂は名前の通りライチョウに出会える確率が高い登山だとか…。
この日は…ええ、会えませんでしたが。
気がつくと、別山乗越の劔御前小舎が見えてきました。
雷鳥沢の取り付きから別山乗越までの標高差は500m程…結構登るわよね!
過去にテント泊装備で登った時…心底辛かった雷鳥坂。
今回は前よりも全然楽に登れちゃった!
ああ、テント泊装備じゃないって素晴らしい!
雷鳥沢キャンプ場で一泊して体力回復してから登るって素晴らしい!
短い距離の行ったり来たりのつづら折りを登り続ける。
登り着いた先には建物が見えるわ!
6時15分劔御前小舎に到着
剱御前小舎が建つ、別山乗越に着きました。
登っている間、「剱御前小舎〜!」と思っていた建物は…別山乗越の公衆トイレ。
別山乗越で剣山荘へのルートが3つに分岐します。
剱岳方面。
昨日歩いた奥大日岳方面。
そして今日歩く別山方面。
剱御前小舎近くの道標にも道標があるので、地図と合わせて見るとイメージしやすいかと…。
別山乗越の稜線に出ると、剱岳方面の景色が一気に広がります。
昨日歩いた奥大日岳も早朝とあって、山のナイスボディがハッキリくっきり!
そして…ラスボス感満載の剱岳…。
うわ〜!やっぱりカッコイイね!剱岳!
私が登ったのは…もう5年ほど前か…。
いつかその時のレポを書こうと思いつつも先延ばしにしているので情報も古くなっていそうだから…2020年にもう一度登りに行こうかしら?
剱岳をみながら…別山
別山乗越から剱岳を真正面に見て、右手側に登っていけば別山から雄山へ連なる稜線です。
休むことなく、別山の方へと登っていきます
この頃にはすっかり日も昇り、山がま・ぶ・し・い!
天気も良し!展望良し!のこの稜線歩き…楽しいしか存在しない。
ただ、標高は2700m程地点…浮かれて歩くと…息が苦しい…。
飛ばしすぎないよう注意ですね。
別山乗越から小ピークを2つほど越えて登っていった先には…
6時39分別山南峰に到着
別山乗越から25分程で別山(南峰)2874mに到着。
稜線に乗ってしまえば…あっという間ですね。
ここは岩稜と白い砂礫の上に石積みの祠が設けられていて、今までの岩の道と雰囲気が変わる。
ここから見る山々は何だか神秘度が上がった様に見えません?
南峰から10分歩いた先にある別山北峰も行ってきました。
別山北峰は2880mで南峰より6mだけ高いんです。
北峰からは剱岳を別角度で見ることができます。
長次郎谷や平蔵谷がよく見えていていつまでも見ていたかったが…。
シニアグループ…しかも結構な人数がワイワイザワザワ…。
しかも全員揃っての記念写真がうまく撮れないようで…大騒ぎ…。
なんだか巻き込まれたくなかったので、早々にこの場を去ることに…その瞬間…
あっ!そこのアンタ!写真を撮って!
って叫ばれたけど…スタコラサッサと逃げちゃった。
ブログではいい人ぶっているけど…そういう人間です。私。
北峰から南峰へは6m下るので緩やか。
人も居ないのでこの区間はのんびり歩く。
振り返れば剱岳。
振り返れば剱岳……。
かっこよすぎる剱岳が名残惜しく、幾度も振り返る。
こうしてダラダラ歩いても…しょせん片道10分の道のり…あっという間南峰へ戻ってきた。
別山南峰に戻ってきた頃には、人が増えてきたようです。
石積みの壁には沢山のデポされたザックが…。
そうそう、2020年の雷鳥沢キャンプ場ではテント丸ごと盗られる事件があったとか…。
う〜ん…デポもかんたんにできない時代になったのね。キビシー!
この石積みの壁の上には祠が。
別山は、古くからから剱岳の遥拝所となっている場所なんですってよ。
進むか?撤退か?…真砂岳のその先
別山南峰を後にし、次は真砂岳へ向かって歩き出す。
ここからゴロゴロっとした岩場が増えてきた。
進行方向右側は転んだらコロコロコロ〜と転がっていきそうな斜面が広がっているので、気をつけて…!
どこまでも続いていくような山の峰々をバックに真砂岳が見える稜線がいいね〜!
でも、前に夢中になりすぎずに…上の写真を見てもらえればおわかりでしょうが?右手側に落ちたらヤバいトラバース路が気持ちを引き締めてくれる。
真砂岳と別山間の最低鞍部は別山から約150mほど下り、真砂岳には130mほど登り返す…。
真砂岳を正面に見た左手に真砂岳直下の内蔵助カールが広がる…内蔵助カールでいいのよね!?!?
ここに雪があって…滑ったら気持ちよさそう…。
内蔵助カールにうっとりした後、登りが始まるよ。
下ったり、登ったりとアップダウンが続きますが、この稜線から見える山々のスケールがとてつもなくデカイので、進行方向を見ても
右左をみても
と、周囲の風景に酔いしれながら歩けるので苦にならず歩けました。
私の前を歩いているテント泊の方々…荷物重たいだろうな〜。
「このまま一ノ越まで行って室堂ターミナルへ下山?」
「それとも一ノ越からダンボ平を下って下山?」
他人の山行まで想像しながら、今度は自分はどのルートでここに来ようか…と、今の登山が終わっていないウチから妄想タイム!
こうして、気がつけば…
7時32分真砂岳に到着
妄想しながら歩けるぐらいの比較的ゆるい斜度を登りきった先にあった山頂なので、着いたぞ〜!より、
が感想です。
ここから見える風景も…今までとあまり変わらないけど、全然飽きない〜!
この登山から半年以上経った今…この稜線が懐かしく歩きたくてモダエル。
さて…ここまで来た。
この先どうしよう?
今は7時半。地図で見ると…この先の行程には後3時間は必要だ。
もう一時間早かったら…立山・雄山まで歩きたいところだが…今からそのコースを歩いたら…雷鳥沢キャンプ場に戻ったら午後になっちゃう。
今日の天気はピーカン、気温も昨日並…。
2日続けてサウナテントでダンナを待機させるのは…
かわいそうかな…。
昨日登った奥大日岳?
登山をしていると…山に話しかける癖ってつきません?(^_^;)
私の問いかけなんて…山にとってはどうでもいいことですけど。ホント。
眼下に雷鳥沢キャンプ場の色とりどりのテントが見えていて…あそこでダンナが留守番をしているかと思うと…電話をして
と教えてあげたいけど…まあ、見えないだろう。
進行方向には富士ノ折立はじめ、その先に見える雄山が「オイデヨ!」とカッコヨクその姿を見せてくれますが…。
…イイ。
富士ノ折立も大汝山も雄山も前に行ったし…今回は家族サービスだ。
大砂走りから雷鳥沢キャンプ場へ下山しよう。
家族サービスだ…。
次の山頂の富士ノ折立前にある分岐点の大砂走りにはこんな地図も。
真砂岳の山頂直下には内蔵助山荘があるんですね〜。
この内蔵助山荘から先もどこまでも歩いていけそう…!
そういうのを知ると、地図を広げて妄想する楽しさが広がるね!
急な下りが続く…大走り
ではでは大砂走りを下って雷鳥沢キャンプ場へ帰ることにしますか。
地図で見ると別山から登ってきて、富士ノ折立…雄山方面へ向かうルートのエスケープルートにも見える大走り分岐…。
でも。ここ。エスケープルートにするには、ちょっと急斜。
大走りルートに入りつつも…ここは大走りルートだってことを幾度も確認。
下ってから
って気がつくと精神的ダメージが強いですもんね〜。
そういうの…いままでの登山で幾度も経験しているから気をつけないと…。
で、この大走り…その名の通り急坂だ。
登るのも辛そうだが、下るのもなかなか辛いぞ!
富士山の大砂走りと違って…転んだら確実に痛い岩がそこら中に転がっているから、転ばないよう小股で一歩一歩確信して下る。
これが結構膝にくるからしんどい〜。
そして太陽がドンドン頭上に上がって来たおかげで暑くなってきたわ。
その太陽に負けずに白さを保っている雪渓。
どんどん気温が上る前に、さっさと下らないと〜!
今回はデイザックだったのでストックは持ち歩いていないので、下りのバランスを取るのが難しい…。
足の親指の爪が痛くなりそうな斜度をチマチマ降り続けていたら…昨日の奥大日岳で雷鳥を教えてくれたカップルと遭遇してちょびっとだけ雑談。
こういう山での再会って楽しいよね。
他人とお話できて、ちょっと楽しい気分のまま浄土沢から続く河原まで降りきった。
平べったい地面がなんて愛おしい。
ちっちゃい白い花がたくさん咲いてて、それらも愛おしい。
起伏がなくなった私は今…全てに対して博愛主義者気分。
また、一面の緑が目に優しい。
ああ、立山室堂…なんて素敵なところだろう…立山地獄じゃないよ…ここ天国だよ…。
そして歩みを進めると、テント場がどんどん近づいてくる。
たった1泊しかいないテント場なのに、ああ〜帰ってきたな〜って郷愁。
朝に渡った橋を再び通って…
9時1分雷鳥沢キャンプ場へ戻った
雷鳥沢キャンプ場に戻ってきました。
朝4時半過ぎに出発して、4時間チョイの楽しい周回登山でした。
こうして、雷鳥沢キャンプ場をベースとしたゆるい日帰り登山が終わりました。
ひとりだとガツガツしちゃって精根尽き果てる感じの山行が多い中、ほどよい疲れで終える登山も楽しいですね。
今回は登山をしない人と登山をする人が一緒に楽しめる登山を計画したつもりだったですが、予想外の日差しパワーのおかげでテント留守番組がまったりできなかったのは失敗でしたね…。
季節が秋だったら…テント場に残っているダンナも快適に過ごせたかもしれませんが…そうなると夜中の寒さ対策が難しそう…。
さて、この後はまだテントで寝ているであろうダンナを叩き起こして、テントを撤収して…室堂ターミナルまで戻るよ〜!
次回「室堂・雷鳥沢キャンプ場でテント泊登山(10)室堂撤収編」に続きます。