03坂田峠から栂海新道登山口まで
坂田峠から…登り…下る…また登り…そして下る
白鳥避難小屋からどんどん標高を下げていったおかげで…暑い!
標高が下がれば気温が上がる…自然の摂理です。
次のポイントの尻高山までの道は先ほどまでの急下降に比べれば歩きやすかったです。
08時24分尻高山へ到着
なんで尻が高いのかしら?
朝日岳側から見て尻が高いの?
親不知側から見て尻が高いの?
とゴクウとベジーダに問いかけながら先を進む。
だいぶ手書き感の強い道標…こちらもサワガニ会の方が立てられたんですね。ありがとうございます〜!
急な赤い階段を降りた先にはまたもや舗装路が…時折車が走っている。
だいぶ疲れて来たので颯爽と走り去って行く車が羨ましい。
時間は9時近い…太陽がかなり上がったおかげで日差しも気温もキツイ…。
足元のアスファルトも相乗効果で肌がチリチリくる…。
と急いで日焼け止めを塗り直し、タオルで顔を覆うことに。
昨日よりずっと楽に終わると思っていた白鳥避難小屋からの歩き…全然キツイ!
何がキツイって…展望のない樹林帯のアップダウンが延々と続くのさ…。
標高1,280m位の地点にあった白鳥避難小屋から現在標高700m位まで降りてきてはいるのですが…ここら地点で登っては降り、降りては登りを繰り返しているので標高700m地点から標高が変わらないのだ。
下る、登る、下る、登る…そして現時点は二本松峠。
峠ということはまた登る…
もういいよ、勘弁してよと思い始めた頃に…
09時31分入道山に到着
コチラが朝日岳からの栂海新道で…最後の山、入道山だ!
いや…まだまだよ…喜ぶのは早かったわ…。
私の記憶によると、この後2つピークを越えた…。
さすがに皆寡黙になってきた…。
でも、私の心は疑心暗鬼モード…。
こんなに疲れているのは私だけでゴクウとベジーダは全然疲れて居ないんじゃないかしら?
でもね…お先にどうぞの言葉は出なかったわ…。
ここまで来たら最後まで一緒に行きましょうや!
最後の小高いところを越えて下っていると鉄塔2つ出現。
鉄塔の下を二度くぐり、木々の向こうは海のはず…?
と思っていたのですが…ほぼ最後の最後まで樹林の中で海の姿は見えませんでした。
大型車の走る音も聞こえ始めた。
地図で確認すると親不知観光ホテルまであとチョイ!
脚も身体もガクガク状態なので気を抜いて転んだりすることがないよう最後まで気を抜かずに下りました。
そして…とうとう…
国道8号線に面した栂海新道登山口に出た!
道路を挟んで向かいは親不知観光ホテル。
振り向けば栂海新道登山口の看板
ああああ…!……やったー!栂海新道歩ききったよ!
駐車場にデポしておいた車と久々の再会!
しかし…まだまだ栂海新道の旅は終わりません。
04そして海へ
道路を渡って、親不知観光ホテルまで移動…。
海抜0地点へ向かうために親不知観光ホテルの駐車場脇の階段から海岸へ降りていきます。
海岸まであと少しだ。
ここから距離400m、標高80m分下りないと海抜0mの親不知海岸にたどり着けません。
ゴクウは最後の最後までザックを背負っていく言うが、私はここでザックを放置。
海に通じる階段を延々と降りる…登山道と違って、観光場所だから道はそれなりに整備されている。
けれど…結構下る…5分ぐらい下ったかな…?
しっかし…ゴクウもベジーダもすごい速さで降りていく…やっぱり体力はマダマダ余裕だったんだな〜。
ついに海岸が見えてきまして・・・やっとやっと着いたよ
親不知海岸!
10時45分親不知海岸に到着
目の前に海が広がっている!
広い…ひたすら広い…。
海辺に向かいそろそろと歩く。
登山で疲れきった脚に海辺の石のゴツゴツが歩きづらい…最後の最後に転ばないように気をつけて海と陸の境界線まで来た。
栂海新道を教えてくれた友人に
…て言われいましたが…海にダイブする意欲はないので手だけ、手だけ海にタッチ!
ついに、ついに着いた…標高2,415mの朝日岳から下り始めての…海抜0!
写真を撮っているゴクウとベジーダからちょっと離れた場所に腰掛けて…
と、物思いながら、持っていたタオルで鼻と目周りをゴシゴシ拭く。
泣いているのかって…?
違う違う!
私の経験によると…登山後の顔ってよく見ると顔に目やにや鼻水がこびりついていることがあるのよ!
この後、写真を撮ったり、今後の予定を話す時に
って思われた嫌なので、顔をキレイにしておいたのよ。
海って不思議ですよね〜。
見ていようと思えばいつまでも見ていられる…時間はまだ10時台…時間もタップリあるわね!と思っていたら…。
と思っていたら「もうソロソロ風呂へ行くよ!」との声が…
親不知海岸に居た時間は賞味10分…。短い〜!
ホテルに戻る階段がこれまた辛かった…けれども、もう、焦る必要は全くないからサッサと行ってしまう2人を見送りながらのんびりと登る。
5分以上かけて下ってきた階段をその倍近い時間をかけて登る…。
駐車場に戻ってお風呂道具を出したら、再び栂海新道登山口前に立つ。
30キロ以上の山道…あ〜…ほんとよく…登ってく!歩いて!下ってきた!
ホント、その言葉しか出てこない。
05栂海新道登山を終えて
さて、お風呂は親不知観光ホテル。
コチラの温泉は3Fにあり、風呂場から日本海をドーン!と見渡せる。
3日間汗にまみれた頭は洗って洗っても泡立たず…3回目のシャンプーでやっと泡立ち、スッキリした!
栂海新道は噂通りハードな道のりでした。
イロイロありましたが、これをクリアできたのはやはり仲間がいたお陰だったと思います。
置いて行かれたのはショックだったけれど、水を分けてもらったり、テントが隣同士で夜が怖くなかったのは彼らのお陰です。
そしてこの登山でかなりパーティー登山について考えた…。
単独登山は危険!とよく言われるが…。
今回の様にパーティーが体力有り・無しに分かれ、体力がある人を気にしながら登山を続ける状態って…単独よりずっとずっと危なくないですか?
登る前に意思の統一、そして同じレベル・同じ考え同士で組まないとお互いがキツくなっちゃうんでしょうね。
この登山以来
と思うようになり、人とパーティーを組むことに対してかなり消極的になってしまった…。
そして、東京に帰り…迎えに来てくれたダンナと行った格安焼肉屋のビールは人生史上一番うまいビールでした!
そりゃあ、そうだよね…3日間必死に歩き、3日間ろくに呑まずに…今、全ての緊張が解けた中で呑むビールは美味しいに決まっているじゃない!
いつも私の話をウンウンマシーンで聞いてくれるダンナに栂海新道での出来事をぶちまけるのも気持ちいい。
この登山から一週間…いや、今になってもダンナは栂海新道の時のあんなことコンナコトを聞かされ続けています…。
それだけ辛く、そして記憶に残っている登山だったのです…。
最後はちょっと駆け足気味になりましたが、これで栂海新道レポを終わります。
長々としたグチ登山レポにお付き合い下さってありがとうございました!