03朝日岳から栂海新道入り口まで
朝日岳の山頂から白馬岳方面への道と蓮華温泉・栂海新道方面への道が分かれている。
ハイマツの中、円状にぽっかり開いたゾーンをグルグルぐるぐる歩きながら
と口ずさみなが標識を幾度も確認する。
5分ほど待っても、ゴクウとベジーダはまだ現れない…。
まあ、栂海新道入口に着く頃には追いついて来るだろう!
と、栂海新道と書かれた方向へハイマツの道を進むことに。
歩き始めると、だんだんと太陽がでてきて空が見る見る間に好天に!
朝の不安を吹き飛ばすかのような青空が広がり始めました。
少し歩くと雪渓が出現。
真夏なのに、こんなに日が当たる場所なのに雪が残っているんですね〜。
ちょっとでも雪渓の冷気にあたって見たくて、しばし立ち止まる。
再び現れたハイマツの道を進んでいきます。
栂海新道は、さわがに山岳会の小野 健さんが発起人となって1966年から6年もの歳月をかけて開拓していった縦走路だとか…すごいな。
栂海新道縦走路上に立てられている栂海山荘も白鳥小屋も「さわがに山岳会」の方によって建てられたそうです。
そして今向かっている次のポイントの吹上のコルからゴールの親不知まで約27kmもの距離!休憩等を含まずの時間で15時間もの時間が必要だとか…!
残り2日で割ったって、1日の行動時間は平均7.5時間か…決して楽な道じゃないよね〜。
そんなことを思いながら歩いていたら…これから歩いていく予定の山々が目の前にパーっと広がり
と、妄想だけで自分の中で壮大な山行ドラマが広がっていく。
もちろん!その妄想の中の私は格好良く山を越えていくのだが…
実際は…厳しかった。
06時00分吹上のコル到着
吹上のコルに着いちゃった。
ここで栂海新道と蓮華温泉への分かれ道が現れる。
もう…ここまで来ちゃった…。
設置されている地図を見ながらゴクウとベジーダを待つが…来ない。
彼らにしては遅い気がする…。
朝日小屋を出発して1時間45分経った…。彼らとまだ合流できない…。どうしよう?
こういう時の正しい行動としては…
やはり朝日小屋から一緒に出発する!ですよね。
100足譲って…栂海新道に入るのは彼らと合流してから!ですよね。
でも、でもね…今日の到着予定地の栂海山荘まではまだまだある…やはりチョットでも距離は稼いでおきたいので先へ進むことにした。
うん、分かっている。頭では分かっているんだけど…感情が…でもでもダッテと言っています。
昨日のイブリ山の出だしを思い出すと…私はどう見ても足手まとい…なのでどうしてもチョットでも先行して今日歩く距離を稼いでおきたくなってしまう気持ちを抑えきれませんでした。
地図と道標を幾度も見て確認する。
大岩にツガミと赤ペンキで書かれています。
そして…栂海新道に入ってしまいました!
次回「テント泊で縦走(4)栂海新道を歩き栂海小屋へ」へ続きます。