03雲ノ平を目指す
薬師沢小屋にはテント場ないので、テント泊の人は行動時間的に薬師峠キャンプ場か雲ノ平キャンプ場まで行くしかテント泊の選択はないのですが、テント泊でなかったら折立から薬師沢小屋までは何とか来れそうですね。
こちらで無料で提供されている水がありがたい〜!
実は…朝ごはんに飲んだスープがやたらにしょっぱかったので…スゴく喉が乾いていました。
好意に甘えて、ここで水をがっつり飲むことに…。
登山の時はいつものことなのですが、最初はこの手の水って煮沸せず、そのまま飲んでいいのかなぁと思っていたのですが…山に入って数時間立てば…なんの躊躇もなくぐいぐい飲む!
水を飲み終えたら、いよいよ噂の橋を渡ることに。
この橋、川が増水時は通れないそうで…今日は大丈夫!
渡るための橋がすごい細い…雨で濡れていたら滑りそうで、ちょっと怖い…。
もちろん、今日は乾いているので大丈夫!
ゆっくり歩けば、なんの問題もなく通過できました。むしろ、その後に現れたこちらのハシゴを下るほうが大変!
この山行で初めて現れた垂直、かつ長い下りハシゴには緊張しました。
ハシゴを降りた先には増水時と平水時で道が分かれている。
増水時ってどんな感じなんでしょう?
今回は雨が降っていないので平水時の道を通ることに…。
沢の水が勢い良く流れていて大変気持ちの良い場所です。
雲ノ平と高天原の分岐点まできました。
まぁ急登って言ったって…急登になるだろうって…下った分登らないとダメってわかっていましたよ…。
そう思いながら進むことに。
すると、いきなり現れる長い長いハシゴ…!これも結構怖かった。
ここを上りきった先から岩場の急登が続くことに…。
看板にわざわざ書いてあったんだから相当の急登なんだろうなぁと思いながら登ります。
ちょっとジメッとしていて岩が滑りやすいので転ばないようにバランスを保つのが体力・気力を使って疲れる。
あ〜だいぶ登ったな〜…ここまで登れば、この急登もそろそろ終わりかな?と思うが…
岩場急登はまだまだ続く。
今までの経験だと…そろそろ終わってもいい気が…シンドイな〜と思い始めてだいぶたっても岩場急登は果てしなく続く…。
下りですれ違ったグループがいて、私の中では
なんて思っていたら…
「まだまだこの岩場が続くからね」
なんて言われました…どうせ口だけでしょう?と思っていたけれども…本当に続きました!
粘っこく続く岩場の急登…しかもこの岩場道はしっかりと休憩できるポイントがなく…ザックを降ろして休憩するタイミングがつかめない…。
途中でだんだんお腹が空いてきたが…たぶんもうチョットでこの急登が終わるはずの思い込みで無理して進む…。
昨日の太郎坂のベンチが恋しい…。
途中で、カメラのGPSを確認すると相当登ってきたと思う。でも…等高線はまだまだ登りを示している…。
もうチョットだ…もうチョットでこの岩場も終わる…
木道に足をつき、この苦しみからやっと開放された…そう思ったのだが…やっとたどり着いた木道は鬱蒼とした木々に囲まれ、虫もブンブンと飛びまくっていてとても休憩をできる雰囲気ではない…そして…暑い!
もうちょっと進めば開けた休憩ポイントがあるはず!と思って進むのだが、ホント虫が多く虫柱がアチラコチラに立っていた。
先に現れたのは…またもや岩場!
その岩場を乗り越えた先は、ようやく木道歩きになるのですが…ゆるい上り道と暑さにへたり…鬱蒼とした木々と集団の小虫ちゃんたちに道を阻まれ…なかなか苦しい木道歩きとなりました。
かなりお腹が空いていて…私的にはヨロシクナイほどフラフラし始めている…。
そう思うぐらい、ヘタっていましたが…右も左も木々に囲まれた木道1本道…。
こんなところでザックを下ろしたら、誰か来た時に避けようがない…仕方がないのでチョコレートを口の中に放り込んで水を飲みながら進む…。
そうして…
やっと
やっとやっとやっと
やっとやっとやっとやっとやっとやっと!
やっと着いたアラスカ庭園!
薬師沢小屋を出てから2時間30分近く、ただただ、ひたすら登り続けて…ようやく着きました!
10時12分アラスカ庭園に到着
04アラスカ庭園から雲ノ平小屋
アラスカ庭園にはベンチが設置されていて、ここからは周りの山々がよ〜く見える。
ベンチに座り、太郎平小屋以来背負い続けてきたザック下ろし…とにかく急いでパンを食べる。
後から来た人たちもみんなここで休憩していきます。
皆さん「あの岩場の急登は辛かった〜!」と言っています。
良かった、辛いのは私だけじゃなかったんだ…その辛さを他人と分かち合う私…長旅のせいか?赤の他人同士の会話が弾みますね。
パンを2個食べ、日焼け止めを塗りたくったら先に進むことに。
ようやく始まった、視界もひらけてやっと楽しい道!
この先は木道が中心。
目の前にある山はなんて山かしら?
そのまま進むと奥日本庭園に到着しました。
先ほどのアラスカ庭園との違いは全くわかりませんが、奥日本庭園と言われれば…まあ日本風?と思い込める気がしないでもない…。
奥日本庭園を通り過ぎ進むと、だんだんお花畑が周りに広がる
途中、アルプス庭園&祖母岳の分岐点もあったが…すっかり疲れ果てているので雲ノ平小屋へ向かってまっすぐ向かいます。
疲れはてているため、一分でも早く雲ノ平小屋まで着きたくてしかたないのですが、体力さえあれば本当に楽しいだけの道なんでしょうね。
ようやく…右上の丘に雲ノ平小屋が見えてきた
雲ノ平小屋にやっと着いた!
11時28分雲ノ平小屋に到着
重い、重いザックを降ろし、一息つくと昨日の折立〜太郎平で何度かあった外国人グループが居て、向こうも私のことを覚えていたみたいで手を振ってくれる。
孤独な登山もこのように他人と触れ合えることで寂しくないのが嬉しい。
雲ノ平小屋から雲ノ平キャンプ場までは歩いて20分以上…私はテントを張り終えるまではアルコールはとらないようにしているので、こちらでは三ツ矢サイダーを選択。
小屋から出た所にあるベンチに座り、飲むが…
そして…わかっていたが雲ノ平は携帯の電波は通じません。
事前にダンナに伝えておいてよかったー。電波を求めて、これ以上歩くなんてとてもできないもの。
サイダーを飲みながらしばし休憩、この時も女性から話しかけられました。
今までのメジャールート登山に比べると、本当に話しかけられる…長旅の影響でお互い気持ちを共有したくなるからかしらん?
昨日の薬師峠キャンプ場とは違って、雲ノ平キャンプ場の申し込みは雲ノ平小屋で行います。
幕営代1000円を支払い、軽く説明を頂いたところ…キャンプ場にはトイレと水場のみ!と言われて…
酒好きの私がそう思うぐらい、今回の登山はザックの重みに参りきっています…。空き缶一つも持ちたくないのです…。