念願のオベリスクにタッチできたことで、なんだか今回の登山の80%の欲望を叶えた気分になってしまった私。だが、自分の計画した登山計画ではまだ中間地点にもたどり着いていません…。その気の抜けた心で歩くのは…けっこうシンドかったです。
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01オベリスクから観音岳へ
オベリスクの岩にタップリベタベタとしたら…次は観音岳を目指して歩きます。
オベリスクから赤抜沢ノ頭まで移動すると…。
直進したくなる道の足元にこのような道標があって、進むべき道を教えてくれます。
こんな気配りのしかたが、カワイイです!
矢印に沿って迂回して、ほんのチョットのピークを登る。
振り返れば、さっきまで居たオベリスクが薄雲の中に…。
そして、進行方向をみれば…観音岳を目の前に鞍部への急坂の下り道が始まりました。
本日初めての長い下り坂…。
疲労とザックの重みで脚がカクカク……。
まだ笑っていはいないんですが、こう…踏ん張りが聞かないんですよね。
そして鞍部まで着くと…お約束の登り返し!
それを目にした途端…心が萎えかけた…。
絶望的な程の登り返しじゃないんですけど、やっと下りに慣れてきた頃に登りかと思うと…なんか気持ち的に疲れちゃって…。
足取りも重く進み始めますが、登りを歩いている間…心の中のアイツが
You、南御室小屋はやめて、鳳凰小屋にしちゃいナよ!
と囁いています。
その囁きに拍車をかけるのが、この分岐店にある看板…!
疲れた身体に…すっごい誘惑じゃありません?
ここでしばらく悩んだよ…。
ほんと悩んだ!
進む方向にはて観音岳の山頂が振り返れば地蔵岳と赤抜沢ノ頭が見える…。
ああ、私はどちらへ行こうか…?
観音岳からも鳳凰小屋へ通じる道はあるんだから、そこでどうするか考えればいい!
そう決めたら、砂地っぽい白い道をひたすら登ります。
目の前を歩く一人の男性が心のパートナーですが…私が勝手に思っているだけなので、彼はあっという間に消え去り…相変わらずのALONEな登山が続きます。
ALONEなまま、しみじみ歩いていると彼が休憩していたりして追いつき、そして追い越せると…チョット嬉しい…。
ほら、ひとりで登山していると勝手にペースメーカーさんを作ったりしません?
登山道にあまりにも誰も居ない時って、高速道路の運転と同じで、同じペースの人と程よい距離感で歩けるとホッとする。
でもさ〜…きっとアチラから見ると
やだぁ…神もボサボサ、顔もやつれた変なBBAが憑いてくる。
って思っているかもしれませんね…だから彼らはサッサと消えるのだろう。
そんなコトを思いながら歩いている内に
標高2841mの観音岳山頂に着いた!
12時48分観音岳山頂に到着
02観音岳から薬師岳、そして薬師岳小屋
観音岳は鳳凰三山の中で一番高い山!
だが山頂はあまり広くはなかった。むしろ一番狭い?
山頂で地図を再度確認すると
…観音岳山頂から鳳凰小屋までと観音岳山頂から南御室小屋まで…どっちが近いかは一目瞭然!
お空もだんだん曇ってきたし…鳳凰小屋でいいんじゃない?と思ったりもしますが…。
観音岳から薬師岳への道は、どうやらハイマツ帯のなだらかな道っぽい。
しかもなんとなく…下り…!薬師岳までは比較的楽そう。
重いザックに辟易しつつも歩きだしてみた。
観音岳から薬師岳へ向かう右手には北岳がドカーンと見えているハズなのですが、広がり始めた雲のお陰であまり見えない…
時おりチラっと見せてくれる姿が正にチラリズム感覚
けれどもこの稜線歩き、アッチを見てもコッチを見ても楽しい。
こちらも白い砂地道。
すっかり茶色くなって読めない看板も…。
この頃になると雲がモクモク湧いてきて、その雲が稜線で分断されて面白い景色が広がり始めています。
結果…地蔵岳から観音岳までの苦しさを忘れてしまうぐらい、観音岳から薬師岳への道のりは楽でした!
観音岳から30分ほど歩いた所で2780mの薬師岳山頂に到着です。
13時16分薬師岳山頂
薬師岳の山頂は広く、大きな岩が点在している不思議な雰囲気のある山頂。
そうそう、このオブジェってここから夜叉神峠まで幾つかあったけれど…何のため?
晴れていれば…ここからドカーンと見えていたであろう北岳を心の中で描き…
歩いてきた道を振り返る…。
もうすっかり雲が空を占領してしまい…お向かいにある北岳が全く見えない。
でも柔らかな日差しが気持ちよく
薬師岳の山頂もマッタリとしている人がちらほらと目に入る…。
している場合じゃない!
だってここまで来たら南御室小屋までたどり着かないとテント泊ができないじゃない!
ここから一番近い薬師岳小屋にはテント場はないのだ!
ここで座り休憩したい気持ちをグッとこらえて薬師岳小屋方面に向かって歩き出します。
薬師岳小屋へ向かって下り始めると、登りの人がちらほら…。
白砂の道はまだまだ続きます。
季節は10月…
見て!この紅葉!
空が曇っているから鮮やかな色合いで写っていないのが残念だけど、紅葉と白い砂地のコラボレーションがとってもキレイ!
あ〜本当に来てよかった!鳳凰三山!
鳳凰三山の紅葉のハイシーズンはいつなのかしら?私はこれで十分満足だけど…。
黄色の紅葉と深い緑の色合いもいいし
紅葉のトンネルもステキでした。
樹林帯、ハシゴ三昧、ゴーロ、岩場、砂地、不思議な雰囲気…どれもこれも私好みで本当に満足度の高い山です。
小屋の前まで来て、南御室小屋への方向を確認しようとしていたら…
小屋の中から長身イケメンなスタッフさんが出てきて…ついつお甘えてしまった。
そんな初心者的質問に彼は…
Go-to-ロード!
よく意味はわかりませんが、まっすぐ進め!ってことえでしょう…。
目と心の保養をさせて頂いいて薬師岳小屋を後にした。